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2009年04月09日 イイね!

若者のクルマ離れの原因を歴史に求める

はじめに

 自動車工業会発表のアンケート調査結果によると、20代の若者が関心を持つものの順位において、自動車がさらに順位を下げて17位だったそですね。率直に言えば、調査結果なぞどうでも良いと思います。すでにわかりきったことを数値に出しているだけのことですからね。

 5年位前は、同様の現象を「最近の若者は携帯電話などに収入の多くを取られ、自動車に割く余裕がなくなったため。」と解説する人が多数でしたが、その論も陳腐化し、ネタがなくなったのでアンケート、でもしているのでしょう。

今回は私が、この現象について考察を行います。

理由は歴史にある

 最近はどこの業界でも「若者の○○離れ」を枕詞にする傾向があってそこから先の分析を放棄しています。ざっと「○○離れ」をしている業界はというと、「フィットネスクラブ業界」「旅行業界」「ゲーム業界」「居酒屋業界」「お菓子業界」かな?そろそろ「音楽業界」も言い始めると思いますよ。

 「○○離れ」と言っても、人があるとき突然離れるのではなく、「年々人が一歳ずつ年をとることと」、「その時までの流行り廃りが絡み合って離反にいたる」、ということが重要です。

 わかりやすく(?)たとえると、戦国時代はいきなり戦乱の世の中になったのではなく、

1.足利尊氏が南北朝で二分化された武士団のうち、足利一族を優遇するため、半済法
(税金は半分でよいとする法)を始めた

2.足利一族の力が増した

3.義満のころは幕府が家来を抑えられたが、急死して義持の時代になると部下の発言力が増した

4.義教が部下を弾圧したが、かえって反発を招いて殺された

5.義教を殺した赤松を滅ぼすため、山名持豊が活躍し、勢力を伸ばした

6.息子足利義政は、政治に気力を失った

6.妻富子が政治に口を挟むようになった

7.跡継ぎ問題で、義政が勝手に決めた義尋がいる一方、富子は子の義尚をたてた

8.どちらが将軍になるとよいかという問題とは全く別に、山名と管領細川が
自分たちが有利になるためにそれぞれの後ろ盾についた

9.全国の大名も、どちらかの側についた

10.応仁の乱で、それぞれが体力を消耗した

11.身分が低かった武士や浪人が、大名を滅ぼして戦国大名になった

という経緯によって戦乱の世の中になったのです。(ふう、疲れた)

以下に、クルマ離れに関係する事象をピックアップします。

1.昭和48年ごろ
 今若者とされる年代の親の世代の少し上の代の話です。昭和45年の70年安保問題が、結局締結になり当時の若者には脱力感が広まりました。そしてその次の世代は、(当時としては)何にもやる気を示さない、「シラケ世代」となりました。

2.昭和61年ごろ
 今の若者が生まれた時期です。当時の中学生を中心に、いじめが社会問題に発展しました。生徒同士のいじめにとどまらず、教師がいじめられっ子の「葬式ゲーム」に参加したことが大問題になりました。これを期に、急速に世の中は「親は子供が無事育つまで、たとえ世の中全体を敵に回しても守り抜く」ことが正しい、とされる風潮になりました。公園からはブランコやジャングルジムは怪我をするから、という理由で撤去され、砂場は猫が糞をして不潔だから、という理由で閉鎖され、自転車通学の中学生はヘルメットをかぶり、どぶには蓋がされました。このような親にとって車は、子が近づけば轢かれ、子が乗っても交通事故に逢うと事故死するかもしれない「危ない」ものとなりました。

3.平成6年ごろ
 PL法の施行を控え、世の中には「メーカーは○○すべきだ。」という論調が
まかり通るようになりました。子供のおもちゃも例外なく巻き込まれました。
上記の時代とも関係しますが、子供は必要以上に守られるようになりました。

4.平成8年ごろから平成10年ごろ 
 今の若者が小学生から中学生の頃です。
4-1
 NHKの国産車の安全を題材にした番組により、急速にSRSエアバッグが普及しました。本当はABSの方が重要、というのは評論家が口をそろえて言いましたが、「スピードを出さなければABSは要らない。」という、これまた偏った安全主張がなされました。世の中の風潮としては、「車は危険」というものになっていきました。

4-2
 また、過熱する「インプレッサ vs ランサー」により、「新たに服を買うのをやめたり、極端な話あまり洗濯や洗髪をしないのに、やたら車は高性能」な人たちが目立つ存在になり、一部の車好きが他の分野の人の失笑を買ったのもこの時期です。

 その上、イニシャルDに端を発する走り屋ブームが興りました。
誤解を恐れずに言うと、それらの登場人物も含めた乗員の粗野な様、そしてたまたま同時期から「警察24時」などで放送されるようになった「初日の出暴走」の様とあわせ、「車が好きな人は粗野で下品な人たち」という雰囲気になっていったのです。

5.平成11年ごろ 
 いわゆる「ゆとり教育」により、生徒間の競争が起こらないような施策がとられました。徒競走でも全員でゴール、順位はつけない、と言われました。そのため、「回りの皆から抜きん出よう」という競争心が育ちませんでした。もちろん競争心のなさは、「人より上手くなりたい」という気概を生まないことにつながりました。車の運転も例外ではありません。「車の運転が人より下手だと何なの?」

6.平成10年代前半
 iモードを使った電話が普及。それまで持ち物の自慢といえば「自動車」だったものが、若者の上の世代も含めて「新しい携帯電話機」になりました。これまで型式で「210」といえばサニーかダットサンかミラだったものが、ドコもの携帯電話になってしまいました。

 このブームは、若者の世代が作ったのではありません。「バブル世代」「団塊ジュニア世代」、「ポスト団塊ジュニア世代」が作ったのです。今の若者はこの頃中学生や高校生です。背伸びしたい年代の子は、いつの時代も上の世代を真似ます。結果は。。。

そして現在
上記のことが重なって、「若者の車離れ」が起こったのです。

 私が問題にしたいのは、2かな?2は、親の過保護は当然とする風潮、そして
別の問題の「モンスターペアレント」を生むきっかけになりました。もちろんいじめは良くありません。しかし、子を守るのを世の中の機械装置の類に求めるのは行き過ぎだったのではないでしょうか?機械で間違った遊び方や使い方をすれば、これは死んだり怪我をしたりするのは当然です。車も同じです。危険だからといって排除したのでは始まりません。危険にならないように、使う人が頭を使えばよいだけの話です。

 これが原因で、「海外旅行は危ない」「居酒屋に行くと一気飲みさせられるから危ない」「ゲームをすると引きこもりになるからゲームは危ない」となるおまけまで付きました。。。この「安全のためなら死んでも良い」的な風潮は、「安全」自体が特に悪いことというわけでもないので、除去することが難しいです。

 ここはひとつ、企業で採用にかかわる人は、「運転免許がない学生はすなわち「強く生きる」「自分の能力を高める」ことに欠けると言えるから、すぐに落とす」ことから世の中を変えていきましょう!
Posted at 2009/04/10 00:51:23 | コメント(2) | トラックバック(0) | 時事 | クルマ

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