2011年01月09日
たしか昨年もBee TV発の「40日間で40歳女と結婚する方法」とかいう作品をダメと書いた覚えがあります。今回の作品は一転してコミカルからシリアスへと転じています。
主人公男は結婚し、子供をもうける。が、産まれる前に主人公男は病気で死んでしまう。子供が5歳になったときに冒険旅行をできるよう知人らに手紙を残す。子供はその手紙の内容に基づいて主人公男にかかわった人たちのもとを訪れ、父を知る。
感想
主人公はガンでした。モルヒネを服用するようになった時期にも、妻と子供に店を買ってあげられるよう、道路工事のアルバイト!をします。末期のガンで肉体労働はできないよ。そもそも、退院させないか退院させても絶対安静です。日給1万円として店は、、、。それと、子供が単なる子供で、演技をしません。そもそも、冒険の旅に出る理由が希薄で、、、。冒険したって、父のまごころなどを知るわけではないんですよ。。。
えー、この作品は、感涙どころかドラマとして出来上がっていませんので、感想はありません。何の調査も推敲もしていないでしょ??
動画配信システムについて
情報通信技術が進化し、今や動画を通信線で送ることなど、何の障壁もないと聞きました。そのため、「作品を見たい人が制作会社にお金を払って見たい時に視聴する」というビジネスモデルができました。
スポンサーも広告代理店も不要で、一見理想的なビジネスモデルですが、「作品が稚拙になる」という思わぬ欠点が見えてきました。
これがテレビ電波を使った放送では、まあ公共的な包装になるため、作品が放送に至るまでにはたくさんの人がかかわります。制作会社、実際に製作する会社、放送局、広告代理店、場合によってはスポンサーなどと、多くの人がかかわります。「いろいろな常識」が作品完成まで作用することで、誰の目にも自然な成り立ちの作品が出来上がります。
これがよい方向に作用した作品には、「マジンガーZ」などがあります。マッドサイエンティスト然とした兜博士はまじめな科学者になり、マジンガーZ自体も地味な色使いになりました。これが深夜枠放送のマジンガー作品は、、、。
公共電波の作品では視聴者がNOを示すとスポンサーが騒ぎ、広告代理店が青ざめ、制作会社が突き上げられ、製作現場や脚本家などが自分勝手な思いを修正させられます。これが、制作会社と視聴者だけの関係になると、まずかかわる人の数が激減します。それに視聴者が文句を言ったところで、制作会社は「自分たちは良いものを作っているんだ。見たくなければ見なくて結構」と居直ります。
製作者たちは、「自分たちは視聴者よりも優れているのだから、文句は言わせない。」という姿勢で作品を作っています。技術が進化すると、思わぬところで欠点が噴出す、難しいですね。そんなわけで、「映像配信システムオリジナル作品」は、成立しないと思います。
Posted at 2011/01/12 00:33:32 | |
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