この日は、わざわざ名古屋まで「オートトレンド」を見に行きました。主な展示は大阪オートメッセと大して変わらないだろう、と思っていたら、もっと寂しかった(笑う)名古屋はJR快速や名鉄がありますので鉄道社会かと思いきや、自動車が主流なのだそうです。そんな名古屋なので車のショーはさぞかし、と思っていたのですが、ちょっと肩透かしでした。
訪問したのは土曜日ということもあり、会場は比較的空いていました。その会場で、ついに「トヨタ86」に座り、シフトレバーを操作することができました。
座らずに窓から操作したこともありますが、座った場合とちょっと師がいました。なお、BRZには東京モーターショーで座っていますので、ここではシフトフィーリングについて評価します。
シフトストローク、セレクトストロークは、
スバル6速MTとは異なり、無理に短くされていません。そのため、手の動きが無理やり規制されることはなく、気持ちよく操作できます。窓から操作したときは、シフトした後の遊びが少ないように感じましたが、座って操作するとちょっと大きいかな??といっても、
W50型とは異なるシフトですので、単純比較はできません。W50は、意外にもフリクションが大きい感じがあります。何しろレバーの支点が半球ボール状で、その部分がトランスミッション本体とグリスを介して接触しているのですから、抵抗があります。この抵抗感が遊びを少なく感じさせていることもあります。
一方、86のトランスミッションでは、トランスミッションの外側に取り出されたシャフトを回したり伸縮させたりしてシフト、セレクトしますので、抵抗が少なくなります。抵抗が少ないため、遊びの部分も軽く、結果、遊びが多いように感じさせてしまうのです。
シフト自体は小気味よく、自然な感じでコリコリと決まります。W50型と比べてうんと優れているかを聞かれると困ってしまいます。しかし、初代ロードスターのシフトを現代に復活させ、なおかつロードスターのシフトで数少ない欠点であった、「レバーに重量感を感じる」「シフト後のレバーを動かすと、多少ゴムのグニャグニャ感が残る」ことを消し去っています。
操作する喜びにあふれたシフトレバーであることに変わりはありません。車は服や靴と同様、使う喜びがあって、初めて人間の道具足り得ることを思い出させてくれました。
さて、この86の「
トランスミッション開発記」をご覧ください。私は、
2009年のモーターショーからシフトフィーリングについてメーカーに強く訴えてきました。
この時にもメーカーの人に訴え、さらにメーカーにもメールを送り、W50のシフトフィーリングの良さについて、強く訴えてきました。
そしてこの開発記ですが、「いちどは実際に市販化されていた技術ですし、何とかなるだろうと思ったんです。」とあります。確かにアルテッツア用J160は市販されています。そのJ160を改良するだけなら、こういう言い方をするでしょうか?何か別に目標があった場合の言い方だと思います。もしかしたら、W50型を目標にしてくれたのかもしれません。
Posted at 2012/03/31 23:48:18 | |
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