この日は、今年度当社に来た上役の方の歓迎会でした。前から知っている方なのですが、「同じ会社の人」と見ると、これまでとは違って見えてくるものです。
一次会が終わってからは、くつろいだ場で二次会です。その最後の頃、「車好きの減少と当社のすべきこと」について議論となりました。
ある者は、「車好きを増やすようなイベントをしたい」、と言いました。
それに対して、「プリウス等のエコカーが増えているから、それは意味がなくはないけど効果は少ない」と、反論が出ました。
それを聞いていた私は、「エコカーだからといって、車が好きでないとは限らないんだけどなあ。。。」と、眠気に襲われてしまいました。
そもそも、「車好きが多かった」とされる1990年頃でも、皆が皆、ハイパワースポーツクーペやセダンを選んでいたわけではありません。いや、それらの車を選んでいたとしても、単なる街乗りにしか使っていない人が多数を占めていました。
シルビア(S13)とて、ファッションやナンパのためのk'sは多数いましたし、女性の通勤用Q'sもたくさんいました。レビンもZSなどの普通のエンジン搭載車が多数を占めていました。
次のワゴンブームになると、それらのスポーツクーペはこぞってワゴンやSUVに乗り換えられました。結局、「車好き」だったのではなく、「足として乗っている車を、せっかくなのでいろいろな形の車にしてみた」ということだったのでしょう。
みなさんも服を選ぶときに、そんな感じで選んでいませんか?15年くらい前には「サーフブランド」のファッションが流行りましたが、「○○SURF」などとプリントされていたシャツを着ていても、サーフィンに行ったことがなかったりして。。。みんな結局、気分を味わっているのに過ぎなかったのです。
詳しいことは、
ここに書いてあります。
クーペが流行ればシルビアに乗り、SUV(当時はヨンクといった)が流行ればパジェロに乗り、ステーションワゴンが流行ればレガシィに乗り、ミニバンが流行ればデミオやオデッセイやノアに乗り、エコカーが流行ればプリウスに乗る、そんな、時代の気分で車を選ぶ人はいつでも多数派を占めます。
例えば、シルビアでなくエクリプスに乗ったとしても、ランドクルーザープラドの2L-TE搭載車に乗ったり、アベニールサリューに乗ったり、パイザーやバサラやボンゴフレンディに乗っている人も含めて、市場の盛り上がりとなります。
コアな車好きの数は変わらず、付和雷同の衆を増やすことが「車市場の盛り上がり」となるのです。さて、AKBブームも落ち着き、かつてのようにデコメにうつつを抜かすこともやや時代遅れになった今、車の復権はなるのでしょうか。
話がだいぶそれましたが、若者の正社員率低下もスマートフォンブームもAKBブームも、車が流行らないこととは全く関係ありません。車本来の楽しみを伝承することで、初めて盛り上がります。地道な活動です。
この15年は、就職氷河期ですぐに家庭に入る女性にとらわれすぎただけです。
そんなわけで、議論がそこにたどり着かなさそうだったので、私は眠気を催したのでした。
Posted at 2012/05/01 22:46:39 | |
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