定期洗車をしておりましたら、「ドン、ドン」と音が聞こえ、犬が吠え続けるようになりました。「どこかで花火大会でもあったかな?」と思って敷地外を見てみましたら、こんな雷雲が出ておりました。
方角は、練馬方面に見えました。この雲が大きくなるまで、太陽は一度も雲に隠されなかったこと、ちょうどこの雲の方向に隣の家が有り、全く見えなかったことなどが影響しています。
これは雲を発見した17時04分の様子です。まだ雲頂が圏界面に達しておらず、雄大積雲の状態です。
その2分後、17時06分の雨滴レーダーはこんな感じです。西側に、弱い降水域を伴っています。
雲を発見して5分後、17時09分の様子です。雲頂が圏界面に達し、金床状になって積乱雲になりました。
上の雲画像の4分後、17時12分の様子です。西側の降水域が発達しています。また、横浜市付近の降水域も強まっています。積乱雲から吹き出した風が、この場全体に吹いている風に当たって上昇、積乱雲を生成する「エコー前線」です。
この画像の1分後、17時13分の雲の様子です。圏界面の雲が毛羽立った様子になっています。下層から水蒸気の供給が止まり、成長も止まります。積乱雲の一生のうちの、「老年期」に入りました。この時点で雲が消え、雷雨も収まるものと思っていました。
しかし17時18分、写真の右側にあった雄大積雲が発達、積乱雲になりました。
これは同時刻のレーダー画像です。老年期に入ったからといって、降水が弱まるわけではありません。むしろ成長期は降水がないか、あっても弱いので、レーダーを見るときには注意が必要です。
また、横浜方面の雲は、ちょうどこの雲の影になるので見えません。
上記レーダー画像の6分後の17時24分の様子です。
上記画像のさらに2分後、17時26分の様子です。奥の積乱雲は、もう消えてしまいそうです。明らかに雲の様子と降水の様子にズレがあります。
17時30分、雲の様子とは裏腹に、降水域が拡大しています。この画像では、こちらに向かっています。
その1分後、17時31分の写真です。雲が移動してくるというよりは、手前に新しい雄大積雲ができていることがわかります。
雲の観察ばかりもできなかったので、約30分後の画像です。なんと、また新しい積乱雲が出来ています。
レーダーでは、1つの積乱雲になっています。先ほどの積乱雲ではなく、横浜方面の雲が北上したと考えるのが自然です。また、坂戸や青梅にも降水域が表れています。この間、南風が強く吹いていました。この風と西風が当たって新しい雲を作っているのです。
ということで、積乱雲は同じものが移動してくるのではなく、一つの雲が出来ては降水で消滅し、下降気流とその場の風などがあたって新しい雲が出来、新たな降水を起こすのです。都内で激しい降水が起こったのも、その場に吹く風と下降気流が当たってはまた雲を作って、同じような場所で降水が続いたことが原因だったのでした。このような積乱雲域を、「マルチセル型」といいます。
しかし、うちの方は相変わらず降水がありません。うちの方、気象的になんだかおかしいです。
Posted at 2013/08/12 22:05:56 | |
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