とにかく女性が活躍するドラマは、水曜日の日本テレビ22時台ではなかったでしたっけ?慌てて放送局と曜日を見直してしまうほど、日本テレビ調に仕上がった作品になっていました。
大まかなストーリーとしては、「とある事件で挫折を味わい、弁護士としての仕事をしていなかった深田恭子が、弁護士資格を剥奪(?)された寺島しのぶの下で、活躍しながら成長する。」物語のようです。
第一話では、会社から出産を機に退職を迫られた女性を助け、会社と交渉する物語です。この案件は、「会社の内情を暴くでもなく、関係者の利害関係や思惑などを知ることもなく」淡々と進んでいき、最終的には女性の復職を実現します。
え~~、ドラマというのは、登場人物の気持ちになりきったりしながら、「これは」と思うような話の展開に身を任せ、味わうものだと思っておりました。このドラマは、淡々と話が進むわ、熱い思いがないわ、どこを主題とすべきかぼやけているわ、でひどい作品、いや、ドラマとしての体をなしていないと言えます。
深田恭子のきれいな顔立ち、ふんわりしていてうるわしさを感じる髪型には魅力を感じますが、それだけでは見続けられないのがテレビドラマです。残念ですが、この作品は挫折することにしました。
私はもとより弁護士ものドラマは好きではありません。事件がある程度固まってから動き出すのが裁判であり、描写にスピード感がなくなること、交渉が主体となることがその理由です。そんな点を考慮しつつ、私ならではの改善点を書いてみましょう。
・会社から解雇されそうになっている女性は、設定等も含めてそのまま。ただし、若干そそっかしい面があることにする。
・女性をいじめ、退職に追い込む女性上司は、「以前、自身の子供を家に置いて働いていたところ、病気や災害などによって、危ういところで子供の命をなくすところだった」経験をしたことにする。
・会社は経営が思わしくなく、子供を持った女性を雇い続けると業績がさらに悪化、父さんに危機があることにし、経営幹部はこの点を悩んでいることにする。
深田恭子と寺島しのぶ演じる弁護士は、そんな環境にある女性の弁護をすべく調査を進めます。調べることで、上記の点が明らかになってきました。そんな中、実は女性は仕事にはそれほど意欲はなく、ぬくぬくと仕事をしながら子育てをしようとしていたことも分かってきた。弁護士二人は女性上司の過去の経験に涙しつつ、経営幹部の苦悩を理解し、女性の胸ぐらを掴んで諭す。
「世の中は、あなた中心で回っているのではないんだ。あなたは女性の敵だ!」
それほど練ってはいないので、完成度は今ひとつの改善策です。各登場人物の表面的な部分と、実は表面的な部分とは異なった一面が見えてくる、という、工程でストーリーの進行を味わえるようにするでしょう。そこに、ドラマの深みがあると思うのです。
Posted at 2014/10/21 23:36:41 | |
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