最近、トヨタの車が新登場、変更されるたびに、溶接のことに触れられます。一番最初は、旧型プリウスの1回目の変更の時でした。車体後部の補強のために、テールゲート開口部の溶接点数を倍にしたとのことです。
その後、現行レクサスISなどで、レーザースクリューウエルディングと称する、電気溶接ではない溶接法が開発され、スポット点の間隔を狭め、パネル同士の結合剛性を増して、車体剛性を強化しようとするものです。
トヨタはさらに、構造用接着剤を用いて、結合剛性に加えてパネルに減衰力をも持たせようとする手法を採用してきています。他メーカーでは、スズキが高張力鋼板の本格採用とともに、アルトのRSとワークスでは、テールゲート開口部のスポット増しを行ったと発表しました。ダイハツもスズキも、車体の骨格から見直し、骨組みの数を減らしても、なお車体全体の剛性が向上しているとのことです。
そもそも、車体剛性が話題に上がり始めたのは、日産がサンタナを発売し、その後サニー(B12型)を発売した頃からです。オイルショック以降、車体は軽量化が押し進められてきました。車体剛性も低下していたようで、ブルーバード(910型)のSSSターボやマークⅡ(GX71)のGTツインターボなどでは、「急加速時にフロアパネルがビビる」との評価がなされていました。
B12型サニーの評価は、「ボデーがしっかりしているために、サスペンションやステアリング系が設計通りに作動するので、乗り心地が良く、直進性やハンドリングが良い」とのものでした。これ以降、国産車は車体剛性に力を入れるようになりました。中でも弱いと評価されていたホンダ車は、「ハードな走りをすると、ドアやハッチが勝手に開く」とも言われました。
当時まだ単なる車好きだった私は、「鉄で出来た硬い車体に、硬いも柔らかいもあるものか」などと思って読んでいました。
そして今また、車体剛性の強化が話題になっています。私も研究のために、ドア開口部のスポット増しを、ブルーバードシルフィに施工してもらうことにしました。構造用接着剤こそ使えませんが、スポット増しによる効果を体感することが目的です。現代の新車を購入すれば、もれなくスポットが増された車体を手に入れられることでしょう。それでは、その他の改良も一緒になってしまうために、スポット増しの効果がわかりません。費用をかけてでも、勉強のために決心しました。
依頼したのは、ここのお友達でもある「
ディーランゲージ」さんです。金額は、、、とても言えません。競技用ボデーの製作にも関わったという、私など吹けば飛ぶような大ベテランの方が施工に関わってくれるそうなので、非常に期待しています!
Posted at 2016/01/09 22:34:48 | |
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ブルーバードシルフィ | クルマ