2016年11月02日
今日発売された「週刊新潮」には、元広告代理店勤務者による、広告代理店の内情を暴露した記事が掲載されております。「暴露」というとなんだか大げさですが、「こんな感じなんですよ~。」とちょっとした読み物として書かれた記事で、内部告発のような感じではありません。
その記事によると、やはり広告代理店はビジネスながら、遊んでいるポイントが多数見られました。例えば以下のような点です。
①取引先の企業に日参し、広告部署のキーマンにべったり、色々話して「今回は直球勝負で行きたいんだよなあ。」とキーマンが語ると、喜び勇んで帰社し、「○○会社の次回キャンペーンの方針は、直球勝負だそうです。」と報告書を書く。
→小学生の噂話ではないのですよ。
②取引先企業のイベントや記者会見や発表会、イベントに大挙して押し寄せ、取引先企業に恩を売る。会場に立っているだけで何もしな上にタダの邪魔。
→金魚の糞のように子分を連れて歩くチンピラのようですよ。そういえば、モーターショーの会場にも、黒子のように黒いスーツを着た浅黒い男や、ちょっと派手な女性がいましたよね。あれです。
③とりあえず新しいものに手を出して遊び、「研究」と偽る。
→まあ色々試してみないとわからないこともあることでしょう。でも、それは自分のお金で遊びましょうね。会社の金を使っているようなら、それは横領にも近いですよ。
④大勢で長時間の会議を仕事とする
→アイデアを出し合う会議というのは、製造業でも長いかもしれません。ましてや宣伝活動はアイデアが大切なことでしょう。どこの会社も同じかもしれませんがね。
⑤何もしない40歳代以上のパソコンができない人
→筆者は、広告代理店は45歳を定年にすべき、と息巻いています。パソコンについていけないのだそうですね。耳が痛い話ですが、遊んでばかりいてパソコンが出来ない人のような雰囲気を感じます。
⑥芸能人の卵との不適切な関係
→やはりあるのですね。
⑦協力会社へ丸投げ
→広告活動の実務を広告代理店が行うことはありません。映像は映像製作会社が制作し、イベントはイベント運営会社が運営しています。広告代理店は、顧客企業からいただくお金から15%を差し引く形で上記協力会社へ仕事を委託します。仕事はそこまで。具体的なノウハウもないので、顧客から聞かれたことは「調べてきます。」と言って、協力会社に聞いて回るだけなのだとか。
この記事を見ると、やはり広告代理店は無駄に経費を使う会社であるように感じます。もちろん、そんな会社に宣伝活動を依頼する会社も会社です。大企業だと、「10億円のキャンペーン」などというものもあるのだとか。広告代理店はその仕事を請け負い、15%を搾取するのですからね。その広告にかかった経費は、私たちが買う製品の価格に上乗せされております。
そして今回書きたかったのは、新型インプレッサの広告です。スバルという企業は、私の印象では「自社の意思が少なく、広告代理店の言いなり広告が多い」会社であると私は考えております。
例えば旧型フォレスターの時期ですが、吉瀬美智子が奥さんを演じる家族で、車(フォレスター)で出かける際に、あたかも「サンダーバード」のメカのように出発する、というものでした。しかし、吉瀬美智子も、フォレスターの対象となるような年齢層も、サンダーバード世代ではありません。サンダーバードは昭和30年代前半生まれの人が懐かしむ番組で、対象とは10歳以上も年代が異なります。「なんだこの時代考証のなさは。」と、呆れ返ったものでした。結局は、当時話題となっていた吉瀬美智子を広告代理店に使わされただけでした。
そして今回のインプレッサのCMです。緑の背景の中で、インプレッサを舐めるようにカメラが動き、BGMには「ドリームズ・カム・トゥルー」ですか。それも20年以上前の「LOVELOVELOVE」ですか。他の製品のCMに採用された曲ではないとは言え、古臭くて仕方がありません。私は、ドリカムが大嫌いなのです。
さらにインプレッサの正面が撮されるところで、「うまく言えないんだろ」と歌詞がかぶります。まるでインプレッサを「うまく言えない」と言ってしまっているようで、「インプレッサは、どんな車かうまく言えない」という印象が残ってしまうCMになっています。古い上に世代選択を誤ったCM、一体何を考えているのでしょうね。車自体は真面目に作られた、輸入車にも負けないような、でも、新しいところがない車だというのに、内容が何も伝わらないCMです。私がスバルの経営層なら、すぐに放映をやめさせることでしょう。
こういうことは、やはり接待で決まってしまうのでしょうかね。広告代理店が広告部署の人を接待し、車の販売の意向を何とか聞き出し、言う方は言う方でうまいものを食わせてもらいながら、すこーしずつ言うという、悪辣ぶりなのでしょう。民間企業同士なので接待は禁止されておりませんが、同じことが部品の購買で行われていたらどうでしょうね。私はこんな現象があったとすると、広告関係部署は「背任」「業務上横領」「収賄」にも近いのではないか、と思います。
Posted at 2016/11/02 23:14:46 | |
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