2017年10月29日
2017年秋期のドラマが出揃いました。今やどの局も放送開始と放送終了を作品によってずらすことをしておりますので、この時期まで伸びてしまいました。作品によっては既に5話まで放送しており、選択状況を書くには遅くなってしまったように思います。次回から、ドラマに関するブログの書き方を考慮します。
【月曜日】
21時「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~ 」(フジテレビ系) 主演:篠原涼子
第一話を見ました。学歴やお金がない主人公が大成功するストーリーであることが伺えます。「議員の後継が議員になった。」では、話が面白くなりませんものね。しかし、いわゆる「DQN家庭」になってしまっており、下品な感じが出てしまっております。東名高速道路の事件もあり、今や下品な感じの人を排斥する傾向があります。私は見るに耐えず、15分程度で挫折してしまいました。
この時間帯の作品は、フジテレビ前社長の方針で恋愛ものにされていたはずですが、社長が変わるとこうなのでしょうか?恋愛ものではありませんが、面白くもない、というドラマになっていました。
【火曜日】
21時「明日の約束」(関西テレビ・フジテレビ系) 主演:井上真央
井上真央がドラマに二年ぶりに復帰したことが話題になるはずだった作品です。しかし、女優一人の状況を気にしている人は、なかなかいません。学校が舞台であるためか、井上真央はゴールデン帯ドラマ進出時の華やかな雰囲気が、意図的に排除されています。そのためか、私は「この主人公の地味な人、誰だろう?」と思った程です。
ドラマ自体は「いじめで自殺した生徒の周囲を、カウンセラーの主人公が追う。」ストーリーのようです。スケールが狭い学校であること、個別の話ごとの見所がない事などから、漫然と話が進んでいるように感じます。暗く見所がなくストーリーも進展が見られないこの作品は、二話の始めで挫折しました。さすが、「カンテレ」品質です。
22時「監獄のお姫さま」(TBS系) 主演:小泉今日子
良い年をした大人の女性が、女子高校生のような口調で話していることが、見ていて恥ずかしくなる作品です。二話から舞台が監獄になりましたが、春期の「女囚セブン」と重なり、違いがわからないほどです。
宮藤官九郎の、常人には理解不能な脚本にも閉口してしまい、二話の始めで挫折しました。
【水曜日】
21時「相棒 Season16 」(テレビ朝日系) 主演:水谷豊
完成された作品ゆえ、見ていません。
22時「奥様は、取り扱い注意」(日本テレビ系) 主演:綾瀬はるか
当初は「家庭内の夫婦漫才もの」かと思っていましたら、「斉藤さん」と「家政婦のミタ」を足して二で割ったような作品です。基本は、綾瀬はるか演じる主婦が、主婦の集まり内の問題を解決する、勧善懲悪ものです。
主人公に秘密があることが「家政婦のミタ」そのものですが、話内の事件が古くて月並みです。「公園に集まるママ友グループ」など、十数年以上前に流行った題材です。それを、「相手方切り崩し」の手法で解体するのが第二話でしたが、始まった途端に結果が分かるストーリーでした。
まあ、見ても悪くない作品なのですが、挫折するかもしれません。つまらないドラマです。
【木曜日】
20時「科捜研の女」(テレビ朝日系) 主演:沢口靖子
完成された作品ゆえ、見ていません。
21時「ドクターX ~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系) 主演:米倉涼子
完成された作品ゆえ、見ていません。それにしても、主人公が幼稚で万能で、「アスペルガーもの」の一つだと思います。この作品が流行る理由が、私には全く分かりません。
22時「刑事ゆがみ」(フジテレビ系) 主演:浅野忠信、神木隆之介
私は刑事ものが好きですので、観ないわけにはいきません。しかし、先輩刑事の浅野忠信氏演じる刑事の役柄が、どうしても好きになれません。「自分はすごいけれど、この程度のことはふざけながらでもできちゃうよ!」という感じの姿勢が気に入りません。
私は、「あぶない刑事」よりも前の刑事もの作品が好きなのですが、「あぶない刑事」の主人公二人にも同じ雰囲気を感じていました。「ふざけながら仕事をすることが、余裕があって格好良い」という、バブル期に仕事を始めた、昭和40年代初めの世代の人が当時憧れた姿勢です。当時と今とでは世界が正反対になり、ふざけた姿勢というのは、ただただデタラメな人間であることを自分から言ってるようなものだと思うのです。
このドラマ自体は、題材は良いのに脚本、演出が良くなく、ストーリーがぶち壊しになってしまっています。まあ、見続けようと思います。
ところで、この作品では稲森いずみが女性上司役で出ています。しかし、ドラマで女性上司というと、どうしてこうもステレオタイプに「口が悪い」「部下を蹴るなどの暴力的な演出」がなされるのでしょうね?工夫がなくて面白くありません。現実世界で私が生きてた間、こんな感じの人は三人しか見ていません。学生の時期に会った人には違和感は感じませんでした。しかし、働くようになってから会った人には、ある種の痛々しさを感じてしまいました。実際にはこんな感じの人は少ないということですから、こういう人物を見ると「ああ、テレビ番組を作っている人たちって、学生時代の部活を引きずっているんだな。」と思う人もいることでしょう。
23時59分「ブラックリベンジ」(読売テレビ・日本テレビ系) 主演:木村多江
主人公の配偶者が罠にはめられて自殺、残された主人公が執念の復習をする話です。よくある題材ですし、韓国ドラマにもよくありそうなストーリーボードですが、和風の仕上がりになっています。ジェットコースタードラマと呼ばれた、「もう誰も愛さない」を思い出します。面白い作品だと思いますので、見続けています。
木村多江氏の顔は見たような気がしていたのですが、どこで見たのか思い出せませんでした。テレビ版「貞子」だったのですね。
【金曜日】
20時「ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます!~」(テレビ東京 ほか) 主演:沢村一樹
この局のドラマは仕上がりがひどく、安っぽい作品になっていました。まあ、新たに見るには勇気が要りますが、なんとなく安っぽいことに変わりはないでしょうから、見ておりません。
22時「コウノドリ 」(TBS系) 主演:綾野剛
この作品の第一シリーズは、特に登場人物中の助産師さんが助産師になったきっかけを語った話は傑作でした。しかし、「まんがの複数の話を結びつけたかのような「ぶつ切り感」」を感じました。
その「ぶつ切り感」は、今期の作品ではより強くなっています。作品では毎回異なる患者さんが複数現れます。事実上ストーリーが複数存在し、「産婦人科医の日常」を描いただけの作品になってしまっています。主人公の「不思議ちゃん」のような台詞回しにも飽きてしまい、発展性が見られません。見ることは見ますが、もう飽きてしまいました。
22時「マチ工場のオンナ」(NHK総合 ほか) 主演:内山理名
NHKのドラマは、見ないことにしています。
23時15分「重要参考人探偵」(テレビ朝日系) 主演:玉森裕太(Kis-My-Ft2)
この作品の主人公立ちの演技は、本当にひどい大根ぶりですね。AKBやエグザイルの演技もひどいですが、この作品もなかなかのものです。この時間のドラマでは探偵ものは珍しくないのですが、その中でもひどい方から数えたほうが早いでしょう。まるで、テレビ東京のドラマを見ているような気にさせられます。
ここ2年ほど、この時間枠のドラマで「これは面白い」という作品がなくなっています。廃枠が心配されます。
24時12分「新宿セブン」(テレビ東京 ほか) 主演:上田竜也(KAT-TUN)
テレビ東京のドラマゆえ、見ておりません。
24時52分「セトウツミ」(テレビ東京 ほか) 主演:高杉真宙、葉山奨之
テレビ東京のドラマゆえ見ないのですが、前作品の予約が残っていましたので、第一話のみ視聴しました。高校生のくだらない日常会話を覗き見しているような作品で、何が面白いのか、全くわかりません。当然、挫折しました。
【土曜日】
18時5分「アシガール」(NHK総合 ほか) 主演:黒島結菜
NHKのドラマゆえ見ないのですが、この主演の人は数年前の「時をかける少女」の主演だったと思います。このドラマもタイムスリップものですので、なんだか既視感にあふれています。
22時「先に生まれただけの僕」(日本テレビ系) 主演:櫻井翔(嵐)
今期は学園ものドラマが多いですね。学園ものは子役(U20(アンダー20歳))が多く、劇団や芸能プロダクションに支払う金額が少なくて済むこと、次世代アイドルの発掘につながることで、テレビ局には必要なジャンルなのでしょうかね?
まあ、主人公は「会社員が派遣されてきた校長」ということで、これまでの学園ものとは少し違います。ただ、「民間人による学校経営再建」は、話題としては十数年前の印象ですし、民間校長の一部が逮捕されたりした現実を知っていますと、ちょっと醒めてしまいます。
23時5分「オトナ高校」(テレビ朝日系) 主演:三浦春馬
金曜日の深夜ドラマの初期、佐藤藍子などを発掘した、「H」という作品がありました。「フェイバリッドブルー」などの、avex隆盛期に出た人がエンディングテーマを歌っていました。各メディアがタイアップをした、「メディアミックス」を思わせる作品でした。
その作品を含め、10年ごとに「お色気もの」が出てくるようです。このドラマも、そんなセリフが多数出てきていますが、もうそんなことは卒業してしまいました。当然、挫折です。
23時40分「さくらの親子丼」(東海テレビ・フジテレビ系) 主演:真矢ミキ
ドラマストーリーとしては、何となく夏休みの昼ドラマ感が漂っていますが、面白い作品ではあります。ただし、「金髪やシルバーアクセサリーを伴ったごろつきがたむろする古書店が舞台で、主人公はそのごろつきが更生することを願っている。」と、2000年代のごく初めに流行った雰囲気の作品です。なぜ今ごろ、と思えて仕方がありません。
この作品を見て、当時から突然出てきた「人の育成法」の出処がわかってきました。ドラマとは離れた話題になりますので、後日改めて書く事にします。
【日曜日】
21時「陸王」(TBS系) 主演:役所広司
池井戸潤原作、福澤克雄演出の、疲れるドラマです。福澤克雄というひとは、やたらと舞台作品のような演出をしてきます。この大げさな言い回しは、日曜日の夜に見るには重すぎます。埼玉県が舞台ゆえに見ないこともないのですが、どうしようか思案中です。
22時30分「今からあなたを脅迫します」(日本テレビ系) 主演:ディーン・フジオカ、武井咲
見ていませんでした。
秋期は多くの人が早く家に帰りますので、各局とも予算を集中させることが習わしでした。しかし、今期の作品はどれもあまり面白くありません。良い点もあり、
「CGが減少して、自然な絵柄になってきた」
「LINE画面やまんがのような「吹き出し」で登場人物の心の声を画面に出すことがなくなった」
などの傾向も見られます。
どの作品も積極的に見ているわけではないので、全ての作品を挫折してしまうかもしれません。自宅での楽しみがなくなってしまいそうな感じですが、ドラマの火を消さないためにも、見続けようと思います。
Posted at 2017/10/29 19:48:51 | |
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