2018年09月24日
先日、安室奈美恵さんが引退されました。人気がありながら、自身の限界を感じての引退は、プロ意識溢れるものだと思いました。
安室さんは25年にわたって芸能活動をされていましたが、その下積み期間もまた、はっきりとわかるものでした。私は「にわかファン」でしたので、安室さんの活動開始から10年未満しかCDを購入していません。
一方で、ファンとされる方が安室さんを神格化してしまい、実際の活動を見なくなってしまっている様子もあります。にわかファンならではの、事実を羅列をしてみます。
安室さんは、1992年頃から登場してきました。最初は、TBSで土曜日午後8時から放送されていた、「カトケンTVバスターズ」と、日本テレビで日曜日午後2時から放送されていた「スーパージョッキー」によく登場していました。
前者は、番組内でフリップを提示して読み上げるアシスタント活動のほか、番組内ドッジボールチームも勤めていました。この番組では小学生にドッジボールを流行らせようとしていて、視聴者チームと安室さんをはじめとしたチームとが対戦していたと思います。
何しろどこの誰だか紹介されないままにアシスタント兼ドッジボールプレーヤーになったのですから、見ている方は「このおでこが広い、目が大きい子は何者だ?」という気分になったものです。肌も日焼けしていて、元気な小学生の女の子、という程度しか記憶に残りませんでした。
一方、後者の「スーパージョッキー」では、アシスタント活動のほかに、番組終わりにある、歌を披露する時間にも登用されました。アシスタントとしての子供っぽい声とは打って変わって、大人っぽく技術溢れる声に、魅了されてしまいました。
曲はCDで発売されておりましたが、「子供以外が買ってもよいものか」問題が出てきました。当時はまだ「少女誘拐殺害事件」の影響が残っており、小学生くらいの子が歌う曲を、それよりも年が上の男性が買うことは、とても出来なかったのです。
翌年になると、テレビドラマ「いちご白書」に主役級で出演するほか、NHK系アニメーション「忍たま乱太郎」とかいうアニメーションの主題歌を歌います。この曲はそのまま子供向けで魅力は感じられませんでした。ここで多くの人は
「歌が上手いとは言っても、やはり小学生の子だとこうなるよね。」
と思うのでした。
一方、ドラマの方は、小田茜、辺見えみりが基本的な主役で、これについてまわる同級生という位置づけでした。内容の方は、1985年に放送された「毎度お騒がせします」のテレビ朝日版で、登場人物を女子中学生か高校生に置換したものでした。余談ですが、この番組の主題歌は当時話題になりつつあった大黒摩季の、「チョット」でした。
1993年末になると、ロッテの「マスカットガム」のCM曲として、「愛してマスカット」をリリースします。この曲は子供っぽくなく、それでいて耳によく残るものでした。当時はZARDが大ヒット中で、TRFがこれにくい込んだ頃でした。アンチZARD的な曲と、多くの人が思ったことでしょう。
1994年は、どういうわけかあまり活動しなくなります。スマッシュヒットを出して、そのまま活動を辞めてしまう方は珍しくありませんので、いつの間にか記憶から消え去りつつありました。
そして1995年初頭、躍進のきっかけとなった「TRY ME 私を信じて」が発売されました。何年か前からユーロビートの存在は知られており、「ジュリアナ東京でよくかかっていそうな曲」、と認識していました。「TRY~」もユーロビートのカヴァーソングですが、歌詞が日本語なので親しみがわきました。合わせてプロモーションビデオを見ると子供っぽくないために、「これは大人が買っても良い曲なんだ」と認識するところになり、ロングラン、かつ、ヒットとなったのでした。
以後、「太陽のSEASON」「STOP THE MUSIC」と、ユーロビートが続きました。1995年11月には、初の単独名義である「Body Feels Exit」をリリースします。曲名が英語としてどうか、などのことは言われましたが、小室哲哉節と良くマッチし、新たな世界観が築かれました。
ところが、翌1996年になると、スーパーモンキーズから切り離された4人がMAXを結成、1曲目の「恋するヴェルファーレダンス」はまずかったですが、「TORA TORA TORA」がスマッシュヒットしてから、徐々に評価を上げていきました。「安室奈美恵がユーロビートカヴァーから去ったけれど、聞きたいのはユーロビートカヴァー」という人が多かったのでしょう。MAXのアルバムは、1996年末にミリオンセラーを記録します。
もちろんこの時期も安室奈美恵名義の曲は発売しており、それなりに評価されてはいたのですが、「スーパーモンキーズから出て失敗したんじゃないの?」と思う人は多数いたのでした。
なお、そのMAXもユーロビートから離れていくと、徐々に人気は低下していってしまいます。1999年の「銀河の誓い」で一時復活の兆しがありましたが、以後あまり名前を聞かなくなってしまいました。
安室奈美恵さんは、だんだん難しい曲を歌うようになったこと、1996年のEvery Little Thing、相川七瀬、1997年の浜崎あゆみなど、後続の勢力が出てくるとともに、「ファンのみ認める」世界へと移行していきました。
以後、「ファンを大切にする」活動の仕方をし、これをファンが認めることで一種の神格化が起こり、にわかファンは離れざるを得なくなっていきました。しかし、彼女の活躍は以後の歌の進化と活動の仕方を示しただけでなく、前衛的ファッションの浸透など、中高大学生のファッションの進化をもたらしました。
2018年現在、アムラー現象を受け継ぐものはありませんが、歴史に名を刻むことでしょう。
Posted at 2018/09/24 22:40:52 | |
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芸能 | 音楽/映画/テレビ
2018年09月24日
私が住んでいるところは、都心から20km
と比較的近いにもかかわらず、バス過疎地域です。未だに駅へ行く路線の本数が、ラッシュ時5本、閑散時3本という有り様です。本数が少なければ利用者が減り、利用者が減ると本数が減ると、悪循環になっています。そんなことから、先日も市の広報に、路線の廃止が掲載されていました。
事業者も事業者で利用者の発掘に努力しないトラック運送業者が母体で、他の地域の業者が、ICカードに対応したり、バスの位置をGPS で観測、利用者に公開したり、バス停に到着までの時間を伝えたりしているにもかかわらず、バス停は表示板のみ、GPS 非対応、ICカード非対応です。さすがに行き先表示だけはLEDです。すなわち、「バスが来た時間がダイヤ」というものです。
色々と自動運転が画策されるなか、地方交通はバス事業者が主体となるかのようなことが書かれておりますが、見通しは厳しいと思います。
Posted at 2018/09/24 13:11:33 | |
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