2021年12月04日
3ヶ月ほど前、朝日新聞を見ていましたら
「「美少女戦士セーラームーン」は、女性が強く戦い姿を描き、当時なりの男女平等を表現、子供に人気だった」
と書かれていました。私は「セーラームーン」を見ておらず、「月に替わってお仕置きよ!」の名物セリフを知るのみでした。朝日新聞の記事に、「まあ、そんなものかな」と納得させられそうになりました。
しかし、当時の記憶をさかのぼると、1985年に放送された「ダーティペア」が女性活躍の元祖的作品ではなかったか、と思うのでした。そうこうしていると、昨日Youtubeにて、この「ダーティペア」が無料公開されていることを発見、この日見たのでした。
この「ダーティペア」は、SFアクションアニメです。2200年頃の地球が舞台で、各種の面倒な事故を主人公の「ユリ」と「ケイ」の二人がコミカルに解決する、1話完結方式の作品です。事件の解決は女性だけで行われ、セーラームーンよりも女性の活躍度は高いと思います。とはいえ、露出が多いコスチュームなどから、主に男性を対象としていたようです。
また、以前も紹介したことがある、中原めいこが歌うオープニングテーマとエンディングテーマは特筆ものです。当時的な「都会的かっこう良さ」を狙ったもので、無機質さと疾走感が特徴の名曲だと思います。この当時、前年に放送された「うちの子にかぎって」の登場人物が「シティギャル」を名乗ったように、何よりも「都会的」であることが良いこととされていたのです。
そして当時、通っていた学校で複数の人が、「「ダーティペアは面白いから見てみなよ」と強く勧められ、視聴はしました。しかし、登場人物の葛藤や悩み、不利な状況からの逆転などはなく、ストーリーも単調に思えてしまいました。もう少し深みや心理描写のある脚本でないと、面白いとは言えません。まあ、当時流で、同時期に放送された「キャッツアイ」も「シティハンター」にも同じことが言えます。
当時私は、すでにアニメーションを卒業していました。1983年に見た「まんが日本史」によって事実の方が面白かったこと、1984年に再放送された「マジンガーZ」を見て、主人公兜甲児の血沸き肉躍る戦闘がかっこう良かったため、その他の作品が急につまらなく感じてしまったためです。
そんなアニメ転換期、かつ、女性の活躍を描いた「ダーティペア」、皆さんもご覧になってみてください。
Posted at 2021/12/16 21:12:28 | |
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