
受験の時期がいよいよ始まりましたね。私も受験戦争にもまれて、紆余曲折ある期間を過ごしました。受験は人生の岐路ですから、どの学校に進むかによってのちの人生が変わるものです。
以前、
電車内で話している親子の会話から英語教員の他愛のない会話を思い出したことを書きました。しかしこの会話は大変な事態の入り口でしかありませんでした。
1年上の上級生の受験が終わり、結果が私たちにも伝えられました。どうやら芳しくない成績だったようです。特に私立文系で顕著だったようです。原因は、進学指導室の予測よりも女子学生の普通大学(共学の大学)への進出が急激だったとされています。1年上級生と私たちへの指導内容は特に変わらないために、このままでは私たちの進学はより悪化をたどると予想されたとのことです。
学校側は、これを学校の転落のきっかけにしたくはなかったのでしょうね。緊急対策が行われました。
「私立文系志望者は、女子学生と戦う心構えが出来ているか確認」
「女子学生への緊急対策として、まだ女子学生が増えていない国立文系への誘引、または、新設された社会化に替えて数学で受験することの推奨」
などです。
私は当初、私立文系政治経済受験コースを志望していました。1年生時は第一社会科として全員地理、2年生時は第二社会科として日本史か世界史を選択させる学校でしたが、政治経済選択者は「日本史にも世界史にも挫折した落伍者」的に見られていました。その政治経済選択者が学校の予想以上に増えてしまったのです。
その政治経済コース志望者を集めて「国立文系か数学受験に(脅迫して)誘導する集会」が設けられたので、学校側はかなり焦っていたのだと思います。私は出来れば国立と親から言われていましたので、一番に国立文系コース移動に手を上げました。その後も数名が続き、何とか予定数に到達したようです。
加えて、「私立文系は女子が多いから、国立文系を第一志望にして私立文系を滑り止めに考えるような、甘い考えは持たないように」と、くぎを刺されるのでした。加えて日本史や世界史選択者には落伍者、私立文系政治経済選択者からは虻蜂取らずと呼ばれ、何だか肩身が狭い思いをします。
そして3年生の1年間が始まったのですが、志望校別クラスでひたすら受験対策となります。一番濃度が高かったのが国立理系コースで、休み時間すら無言で皆勉強をしていました。反対に私立理系コースは人数が少なく、昼休みにはほうきで野球が行われるなどしていました。まるでもうどこか進学先が決まっているかのような雰囲気で、きっと天才肌の人が多かったのでしょう。それらと比較すると、私立文系コースは社会科にかかわらず、秋頃まではのほほんとした雰囲気でしたね。
しかし、秋になると状況が一変します。推薦枠の取り合いや成績の伸び具合、具体的な志望校選択になってきます。色々嫌な言葉も聞こえてきましてね、
「女子はどうせ主婦になるんだから、大学なんか受けるなよ。」
などと、当時でも言ってはならない言葉を発する人がいました。なお、男子校ですから、この言葉を聞く女子はいません。このようになるのが、男子校や女子校といった、ジェンダー校の良くないところですね。私が男子校や女子校の廃止を唱える理由の一つです。
私も、社会科のうち倫理のところがどうにもうまくいかず、成績が伸び悩んでいました。以前は社会科は得意な科目だったのですが、特に倫理は世界史に近い内容で、内容を覚えられませんでした。そこで私は各校応募要項一覧を眺め、そのうちにある策を思いついたのです。
Posted at 2023/01/15 00:14:13 | |
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