
以前も書いたことなのですが、youtubeでは各公式チャンネルが古いドラマを期間限定で公開しています。ここ最近は、東映チャンネルの「花のあすか組」を見ています。
この作品は、大きなくくりでは「スケバン刑事」の流れにあり、東映伝統の「強い女性」が活躍するストーリーです。この作品では「全国の中学校の裏番長を束ねる組織「全中裏」」に対抗すべく、たった一人で反抗組織「花のあすか組」と戦いの物語」とされています。しかし、5話くらいで全中裏との戦いはほとんど描かれなくなり、あすかと友達のミコ、学級委員のはるみの、お友達模様を描く物語へと変わってしまいました。
それはさておき、今回書くのは第15話の終わりに出て来た、ミコ(左)とはるみ(中央)のファッションです。なお、あすかはキャラクター衣装姿なので、今回は除外します。
この服の感じはいかがでしょうか?特に中央のはるみの服は、涼しそうで清潔感はありますし、真面目そうな感じは出ているのですが、なんとなくコーディネート不在という印象です。左のミコは、作中のキャラクターはやや悪ぶった感じの子であるものの、この服もごく普通の範囲です。襟をはだけたポロシャツにはやや悪ぶったイメージがあるものの、現代ではごく普通の範囲です。ただし、ポロシャツとタイトスカートの組み合わせは、現代では少々見かけなくなったスタイルです。
このファッション、歴史をたどると1980年頃から1990年代半ば頃までの、小学校高学年女子から20歳代半ばくらいの子供がいる女性の、家で過ごすことから繁華街へ出かける領域の、日常服の雰囲気なのです。現代の感覚からすると、少々コーディネートが弱いように感じられます。
これが1995年になると、「hitomi」を経由して「安室奈美恵」から始まる「ストリートファッション」で、様子が変わります。デニムや丈が短く肌に密着したTシャツの導入、機能性スニーカーなどでが女性用の服として導入されたのです。今回の1988年式の服に見慣れていた目には、Tシャツやデニムは活動的に見えて、新しい時代が来たと感じたものです。
翌1996年には、SPEEDによって小中学生女子向けのストリートカジュアルも樹立、MAXは18歳くらいから25歳くらいまでの女性の日常服を示唆、さらに1998年の藤原紀香ブームでは20-30歳の女性の日常服も確立されました。2004年以降の「エビちゃん」ブームでは、働く女性の通勤服も大きく進化したといえます。
そんな、ファッションはコーディネートとするきっかけを作った安室奈美恵は、一つのエポックだったと考えられます。
服は金額よりもコーディネートやデザインテーマ、そんなファッションの大衆化を感じさせたシーンでした。
Posted at 2023/12/12 22:08:08 | |
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ファッション | 日記