
日本国内にある石油元売り会社の社長が、酒席で女性に抱き着くなどして社長職を解任されました。同社では、今年夏頃にも会長が全く同じ醜聞で解任されています。こんなに短期間で同種のできごとがあると、この会社は業務にかかわる酒席が多いことがわかります。
これまで、同種の醜聞は多くの企業にあったのかもしれません。しかし、「上位職者がこの種の問題を起こすと、金銭等で問題をもみ消」して闇に追いやることが多かったのではないか、と、思います。ところが現代では、内部告発から問題を公開、企業経営トップの社長ですら企業を追い出されるようになったのですから、時代は急速に変化、古い常識は完全になくなったといえます。
この問題が起こった酒席が、どんな場であったかは明らかにされていません。また女性が同社の社員なのか取引先社員なのか、あるいは接待専門のコンパニオンなのかも不明です。会の目的も、社内懇親会、取引先接待会、個人的な飲み会、その種別も不明です。しかし、酔った勢いで女性に触るのは、現代では犯罪になったといえます。女性が嫌がっていたとすればもちろんのこと、嫌がっていなかったとしても非常に醜い風景です。
私は酒を飲みませんが、酒を飲むと人が変わるものです。人間が酒を飲むと、普段の時には「良識」や「恥」といった感情をつかさどり、いわゆる「大人らしさ」をもたらしている大脳真皮質とかいう部分の機能が鈍り、行動が大胆になるのだそうです。
そのために、当人の行動や言動が小中高校大学生の頃の時代に戻り、やや幼いものになるのだとか。これまでは、その「やや幼くなる」ことによる
「互いが早く打ち解ける」
「本音が飛び出す」
「悩みを忘れて楽しい気持ちになる」
効果を重視、多くの懇親の場に酒が用いられてきました。
木下藤吉郎が墨俣城を建てる際に、蜂須賀小六一同に酒を飲ませて鼓舞したことも、酒の効能の例として取り上げられますね。
しかし、現代では酒に酔って他人に暴力をふるったり、暴言を浴びせたり、ハラスメント行為をするなどのリスクが取りざたされています。これまであるとされてきた、「酒は百薬の長」の効果も、実はなかったとの説も出て気ました。さらにゆとり世代登場後は、
「職場の懇親会は有給か否か」
「酒を飲む時間があったら帰りたい」
「接待されて無料だったとしても、時間は取られるから損」
などの意見が出始めています。
以上のことから、私は「ビジネスの場から酒を追放することが必須」だと考えています。
ビジネスの場から酒を追放することを宣言した会社があれば、優秀であるかどうかはひとまず別にして、私は就職先として選びたい気分になります。酒を飲む人が減っている中、企業が「酒追放宣言」をすることは、優秀な職員を集めるのに有効な手段になると思います。
Posted at 2023/12/19 21:48:58 | |
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