2006年01月22日
このブログを読む方は、日付にお気を付けください。このブログは、2006年1月に行ったアルファードハイブリッドのことを、20111年12月に思い出しながら書いたものです。
この日は雪の翌日でした。時間が空いたので、試乗に行ってきました。この車に乗ったのは間違いないのですが、7月に乗った「クルーガーハイブリッド」も、この日に乗ったのかもしれません。
アルファードの位置づけ
そもそも大型ミニバンの流行の前から、ワンボックス車のワゴンを選ぶ人がいました。大家族、個人事業主などの方です。その方たち向けにワンボックス車の高級化が進み、1989年登場のH100ハイエースや、E24ホーミーキャラバンなどは、だいぶ無理をした進化をしていました。前者は上級グレードにディーゼルエンジンを、後者はVG30Eエンジンを搭載する有様でした。
90年代半ばの安全論争から「ボンネット付きミニバン」が発売され始めました。ハイエースは「グランビア、ハイエースレジアス(後にレジアスに改名)、やや小型な車体の「ハイエースレジアス」に、「ツーリングハイエース」と、四車種に分かれました。対する日産は、日産車体が企画した、ラルゴ後継の「エルグランド」が大ヒットしました。4耐1ながら、いかつい顔つきのエルグランドが大勝利をおさめ、トヨタ系列はFFのアルファードに移行したのでした。
FF化により地上高が下がり、4気筒の安いエンジンが使えるため、価格も抑えることができます。これによりエルグランドを抑え込み、エルグランドは二代目の途中で急きょV6 2500ccエンジン車を追加することになり、3代目はFF化を余儀なく(?)されました。
アルファードはヴェルファイアという、さらにいかついヘッドライトを持った姉妹車を追加して拡大していきましたが、石油価格高騰に伴うダウンサイジングにより、市場そのものが小さくなってしまいました。
このモデルは、アルファードとしての初代モデルに設定されたハイブリッド仕様で、エスティマ(初代)ハイブリッドと同じシステムを採用しています。型式はCAA-ATH10Wです。
エンジン+モーター
アトキンソンサイクル採用の2AZ-FXEとモーターの力を動力分割機構で合わせて、CVTで減速して走行する方式のハイブリッドです。後のハイブリッドとは異なる方式で、THS-Cと称します。この方式は後に続きませんでした。特に、発車してからのエンジン始動をスタータージェネレーターと称する、発電兼モーターで行うなど、ずいぶんと荒っぽい(?)システムを採用しているので、どこか実験車然としたシステムとなっています。
このスタータージェネレーターベルトは車検ごとの交換となっているようです。後のセレナ(アイドルストップ付き)と似たシステムとなっています。
モーターとの合力をCVTで変速してもパワー不足を感じるシステムでした。ハイブリッド車は我慢が必要であったころの車であると、強く感じました。
トランスミッション+駆動系
中身は普通のCVTです。変速様式は、残念ながら忘れてしまいました。この車も電動4WDであり、坂道を感知したり前輪が滑(らないけど)ると、後輪も駆動させる方式です。
サスペンション
あまり記憶に残っていないのですが、エスティマとは異なり、ふわふわした乗り心地であったような感じがします。
ステアリング
これも残念ながら記憶に残っていません。
ブレーキ
これもスポンジーな踏みごたえだったように記憶しています。
ボデー
広大な室内空間です。明るい室内ですが、こんなに広い室内が必要な場面とはどんなものか、と思いながら乗りました。
まとめ
トヨタのハイブリッド方式としては廃棄された方式ですし、車体は重いし走りは鈍重だしで、今となっては選ぶ価値は少ないと思います。特に走りの性能はひどく、加速しながら合流するときには、合流するずっと前からアクセルペダルを踏みつけていないと流れに乗れないほどです。
中古車としてうんと安い出物があり、なおかつ生活の都合で大型ミニバンが必要になった方以外には、全くお勧めしません。
Posted at 2011/12/17 00:07:57 | |
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