
今週、来週、そして再来週と、ファミリー劇場では「振り返れば奴がいる」一挙放送をしています。この作品は1993年冬期に放送されました。
当時は、後の時代に「トレンディドラマ」と呼ばれた20歳代の恋愛ものどらまが次々に姿を消し、見ごたえあるドラマが出て来た時期でした。フジテレビも例外ではなく、この作品は三谷幸喜氏のテレビドラマ初脚本であること、織田裕二氏テレビドラマ初主演であることが売りの作品でした。
医療ものではありますが、あくまでもドラマの主軸は、石黒賢氏演じるヒューマニズムあふれる医師と、織田裕二氏演じる腕があれば人柄は、の医師の医療現場を舞台にした「対決もの」ドラマです。医療の上での描写は、私は医療関係者ではありませんので正確にはわかりませんが、それほど精密には描かれていないようです。その証拠に、「心筋梗塞で救急搬送された患者、一度は心停止が認められて遺体処理されていたが、「つけっぱなしにしていた心電図が反応を始め(!?)」」話が続いていく様子が描かれていました。
ドラマのポイントはもうひとつあり、1980年代末に森高千里さんとともに「学園祭の女王」「脚線美」が話題になった千堂あきほ氏が俳優に転向されたり、先日も書いた松下由樹氏が本格的な女優演技を始められた作品でもあります。
この頃の松下由樹さんは、まだ「新人」に近い役どころが多かったですが、演技の上では安定感を出して来ています。
「オリエントコーポレーション」のCMばかりが目立った中村あずささんが出ていた見所でした。
石黒賢氏が好演しておりました。当時としては普通のネクタイとスーツですが、古いなあ。男性諸氏、スーツやネクタイは、定期的に買い換えましょうね。
病院建物自体は、古さを感じさせません。インフラの進化は鈍っているのでしょうか?なお、院内では患者も医師もタバコを吸っており、これには時代の流れを感じさせます。
この作品が本放送されていた時期、私は就職情報誌の編集業務を請け負っている会社でアルバイトをしていました。大学生を中心にした職場で、手が空いた時のむだ話は、「テレビドラマ、音楽、おいしいお店」でした。学校へ行けば車の話だった私は、当初そんな会話をする人たちと交わり合いたくない思いでしたが、この頃はテレビドラマの話も楽しめるようになっていました。この職場では、前年は「ずっとあなたが好きだった」が、この年はこの作品が話題になったと記憶しています。
昨今、老若男女「テレビドラマは見ていない」と言う人が増えていますが、何かの作品について語り合うのは面白いものです。
そしてこの作品ですが、登場人物の性格設定や展開方式などが見ている人を引き込む形になっていて、「ドラマは脚本だなあ」と思うのです。脚本とまでは言いませんが、プロットくらい書いてみたいなあ。
Posted at 2018/01/13 23:08:40 | |
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