• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

moto('91)のブログ一覧

2021年06月28日 イイね!

「ナイトドクター」第二話でいきなり暗礁に乗り上げる!?

 先日のブログで、「ナイトドクター」はいろいろな要素を取り入れすぎ、今後の方針が決まっていない疑いがあることを書きました。それを隠すためか、第一話では色々な要素を盛り込み、緊急を要する案件を連続させて話を成立させました。

ところが、その話の成立が2話でいきなり危なくなっていることを感じました。

2話あらすじ
 主人公の父が、田舎から急に上京してきた。父は娘に会おうと病院へ来て、診察室で待っていた。娘は、「軽症者が気軽に夜間診療を受けない」よう、父を叱った。

隣の診察室では、赤ん坊の体調不良で、その母子が受診していたのだが、主人公の声を聴いて帰ってしまった。主人公は引き続き、舌を噛んでしまった男を診察していた。

帰ろうとしている主人公の父に対して、仲間医師が声をかけた。それでも娘を心配する父は、仲間医師の部屋へ押しかけてしまったのであった。

次の日も、母子が受信していた。ぞんざいな扱いをする主人公に対し、仲間医師は赤ん坊の黄疸の有無を聞く。隣の診察室では、舌を嚙んだ男が今度は舌を噛み切って受診していた。

赤ん坊には黄疸が出ており、緊急手術で一命をとりとめた。舌を噛んだ男は変質者であり、主人公を襲うものの仲間医師に取り押さえられるのであった。

感想
・主人公医師を父が訪ねて来る
・母子が単なる体調不良で受診していたが、実は重大な症状だった
・自傷癖がある変質者が、女性医師である主人公を付け狙って来ていた

この3つの話がそれぞれ同時に進行しますが、全く溶け合わずに並列しています。実際の人間の生活など、複数の出来事が通じ合うことなどまずありません。

しかし、ドラマとしてわざわざ話を描くからには、「ドラマチック」でなければ意味がありません。今回持ち出された要素である、「父」「母子」「変質者」をすべて生かすなら、こんな話にします。

あらすじ
 主人公の父が、突然田舎から上京してきた。娘に会おうと待合室で待っていると、色々な人が夜間診療を受けに来ていることがわかった。働き盛りの人や水商売の人、自殺を図って運ばれてきた人などだ。中でも母子に対して娘は、「こんな軽症で気軽に受診されると困ります。」と厳しい言葉を浴びせていた。

父の胸の中には、妻(主人公母)が亡くなった時のことが去来するのであった。あのとき悲しんでいた娘は、どうしてこうなってしまったのだろうか、自分(主人公父)一人で育てからだったのだろうか、そう思い悩んだ。

主人公父は、その夜はカプセルホテルで過ごすつもりであったが、話しかけてきた主人公同僚の家に泊まることになった。そこで娘が職場では「腕は良いが人間的には「患者の体を考えるものの、心の上で寄り添うことにかけている」という評価を知る。

翌日、主人公父は、改めて娘と話をするために、娘の勤務時間中に病院に行く。待合室には昨日見かけた自殺を図った男もいた。違和感を感じた父親。その自殺図り男を娘が診察する番になった。娘は先日のこともあり、男に対しても厳しく当たった。すると、男は腹を立て、娘を襲いかかろうとした。悲鳴を聞き男を止めようと診察室に入る父、ナイフを娘に突きつける男、男にとびかかる父、そしてけがをしながらも男を取り押さえる父。けがはしたものの、場所が病院で会ったこと、周りに医師がいたことで、素早く処置を受け、ケガのみで済んだ父。

父は娘に言う。「こんな大変な場所にいるお前でも、どうか、患者の心に寄り添う医師であってほしい。」

娘は、医師としての在り方を考え直すのであった。

おわり

 簡単に、私ならではのプロットを書いてみました。救急医療ものドラマは、第一話で緊急性を多数描いて視聴者を取り込んでも、それを続けると単なる「医療現場カメラ潜入」か「医療研修ビデオ」になるだけなのです。刑事ものドラマでもそうですが、患者や家族と医師側、刑事ものなら刑事と犯人、あるいは被害者の人間的交錯を描かないと、薄い内容になってしまうのです。

どうも、その薄さが第二話でもう現れてしまっているようです。「ナイトドクター」は、視聴率の上でロケットスタートをした、とされていますが、早くも補助エンジンの燃料が尽きて、衛星軌道(安定した視聴率期)に入れない予感すらしてきました。
Posted at 2021/07/05 19:14:52 | コメント(1) | トラックバック(0) | テレビドラマ感想批評 | 音楽/映画/テレビ
2021年06月25日 イイね!

Youtuber動画が心に響かない

 特にこの一年間で、Youtube動画が本当に増えました。在宅勤務や遊ぶ時間の減少が、その大きな理由だと思います。一人しゃべり、ゆっくり解説、アバター利用など、だいたい様式が決まってきているようです。

ところが、それらの動画を見ても心に響かないのです。それどころか、いかにも「Youtuber動画」的な作りだと、数十秒間で見る気がうせてしまうのです。私の勝手な予想ですが、テレビや映画のプロフェッショナルは、基本を学んだ上で日々進化、切磋琢磨するので「こなれた作り」になるのに対して、Youtuberは、「自己満足で、いかにもプロッぽそうなつくり」で、進化が止まってしまうからではないか、と思います。

例1:「ピンポン」「タラララッタラー」などの、定型効果音の利用
 音を付けることで、加工している自分の存在感を出したくなるのでしょうね。なお、テレビの公共放送は、万一の災害の時にでも報道が可能なように、無音時間に制限があるそうです。

それらの音を付けることで、かえって「19-20時台のバラエティ番組」のように安っぽさが増してしまいます。

例2:スポーツ新聞の見出しに使われるような、字幕スーパーの挿入
 こちらも例1と同じです。見ればわかることをわざわざ文字で強調されると、なんだか馬鹿にされているような気がします。

例3:情報濃度が低い
 文字による情報伝達は、人による差はあるものの、短時間で読み取ることが出来ます。しかし、動画では「言い回し」や「聞き取れるスピード」の観点、あるいは動画制作者の演出から、単位時間当たりの情報伝達量が非常に少ないです。時には、
「15分間も聞いて、たったこれだけの情報か。私の時間を返せ!」
と言いたくなるような動画があります。

また、最近は自動動画生成プログラムでもあるのか、アバターがYoutube独特な言い回しで回りくどくしゃべるものがあります。

「〇〇が××になると、いったいどんなことがあるのでしょうか?それは△△が**になるのです。△△が**になったら、大変だと思いませんか?私たちは、〇〇が××にならないようにしなければならないのです。」

などがそうです。聞き手に過度に寄り添う姿勢が気持ち悪く、しかも、定型文のように繰り替えされるので、人工的な感覚を抱いてしまいます。結果、全く聞き手の心に響かない印象を持ちます。

例4:後年の検索性
 Youtube内で話されている内容は、サーチエンジンでは検索できません。ブログなどで書かれている内容は、サーチエンジンで検索すると関連性が高いものが導き出され、他の人の役に立ちます。Youtubeでは、製作者に広告収入は入りますが、知られずに埋もれる動画が多数あります。インターネット上の「知の結集」がそがれてしまうのです。

例5:しゃべっているだけ動画
 昨年くらいまでは、実際の様子を映しながらしゃべっていたり、ホワイトボード等で解説をしながら話す動画が主体でしたが、今年になってとうとう「制作者がカメラの前でしゃべっているだけ」動画が増えました。これこそ文字に起こしてブログにしてくれたら、知の結集となるのに残念の極みです。これでも制作者に収益が入る可能性があるのですから、ブログ派の私にとっては、なんとも複雑な思いです。

まとめ
 近頃のみんカラの動きを見ていると、投稿数が減っていることがうかがえます。私は、自分の他の生活を最優先にしているため、投稿やコメントは基本的に週末のみにしています。ブログの流行は2006年頃から始まりましたが、かつての「掲示板」と同様に、そろそろ寿命が近づいてきてしまっているのかもしれません。

これを打開するためにも、ブログにも広告収入制度を設けてはいかがでしょうか。1クリック0.01円くらいではいかがでしょうか?

また、このYoutuber動画が凋落するようなことがあった場合、原因は、低品質演出動画の増加とされるのではないか、と思います。
Posted at 2021/06/26 22:13:13 | コメント(1) | トラックバック(0) | インターネット・コンピューター | パソコン/インターネット
2021年06月21日 イイね!

「ナイトドクター」第一話に幕の内弁当を思い出す

 フジテレビ月曜日9時の夏期ドラマが、真っ先に始まりました。季節と季節の間は2時間スペシャル番組が放送されるのが恒例でしたが、どういうことでしょうか?バラエティ番組が苦手な私には、大歓迎です。

今期は医療ものが多いようで、とても楽しみにしています。その中でもこの「ナイトドクター」は、新人医師群像ものの様相を呈しています。大病院の昼間担当医師の負担を減らすために夜間専門医を採用し、そこに採用された若手医師の物語です。

1人目、朝倉美月(波留)腕が良い医師。生活よりも医師としての仕事を優先。
2人目、成瀬暁人(田中圭)腕が良い医師。詳細は現在不明。
3人目、深澤新(岸優太)内臓障害を持つ妹がいる、弱虫医師。
4人目、桜庭俊(北村拓海)仲間に頼る意識が強い医師。
5人目、高岡幸保(岡崎紗絵)医師は収入を得るための手段と考えている医師。
指導医、本郷亨(沢村一樹)厳しい指導医。

これらの登場人物が夜間の病院に勤務して、運び込まれた患者の救急医療を施したり、互いに衝突したりする物語になるようです。しかも、医師同士は同じマンションに住んでおり、群像ものの側面もあります。

第一話現在での展開は、
・けがや病気などで運び込まれた患者の治療行為
・昼間医師団との確執
・仲間同士の衝突や協力
・医師個人のこれまでの背景など
が含まれていました。
第一話は30分間も延長されておりますが、その割には物語がやや薄くなってしまっていました。「夜間医師団設置の過程」、「医師収集」、「工事現場でけがを負った人の脚の切断と死亡」、「お祭りでの火災事故と主人公の妹の急病」、「主人公1人目の私生活上の恋人とその浮気」がありました。何故最後の浮気物語が盛り込まれていたのか、いかにもフジテレビ的です。

医師ものというと、作品を問わず展開は決まっております。その基本的な様子はすべて盛り込まれています。今回語られた中では、
「N'sあおい」の要素:主人公一人目の母親が病死している。医療にひたむき。
「コードブルー」:救急医療と5人の医師。
の要素が含まれております。

主人公恋人の浮気の発覚以外は、実にまじめに作られています。それだけに、浮気の要素は全く不要だなあ。他局で「萌え、キュン」ドラマが成功の兆候があり、かつて恋愛もの枠で鳴らした月9としては、まじめ方向を意地でも貫く姿勢が感じられます。

楽しみな一方、第一話終わりの浮気の描写が残念です。また、3,4,5人目の医師の個性と存在感が乏しく、物語上の必要性が薄くなってしまっています。また、第一話の時点で物語の方向性があまりはっきりしておらず、製作者側が様子を見ながら方向性を「今さら」探っている様子があります。

早く方向性を定めてほしく思います。

追伸
 昨年春に再放送、2006年に放送された、「N'sあおい」は、その後DVDを購入して視聴しています。これが非常に面白く、ドラマの基本に忠実に制作されています。次々に主人公を襲うピンチ(急患)と、真摯に患者と向き合うあおいの姿が素晴らしく、ついつい物語に引き込まれてしまいます。2006年に出来たのですから。2021年に出来ないはずはありません。
Posted at 2021/06/27 18:11:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | テレビドラマ感想批評 | 音楽/映画/テレビ
2021年06月21日 イイね!

広島菜「ひろし」を味わう

広島菜「ひろし」を味わう SNSが普及し、それ以前の世の中と変わったと思うのは、「口コミ」の速さです。私も新製品が好きなのですが、新製品の情報を得るのにも最適です。

先日、お友達のブログを見ていると、「ひろし」という混ぜご飯の素が紹介されていました。私は、ふりかけや混ぜご飯などが好きなのですが、どうしても食べたいという気持ちが高まりました。

しかし、近所のスーパーなどを回っても、一向に売っておりません。ソースの件でよくわかったのですが、スーパーには流通経路の違いやバイヤーの意向などがあり、商品を仕入れるお店と仕入れないお店があるのでした。私の近所は神奈川県や都内と比較すると、どうにも新製品が入荷する時期が遅いようなのです。保守的な土地柄なのかもしれません。

 そして先日、やっと「ひろし」を購入できたのでした。混ぜないしは炊き込み式でしたが、我慢できずにまず「ふりかけ」として使用しました。粒の一つ一つは結構な塩気で、食欲をそそられる味でした。今日は本来の使用方法の「混ぜないしは炊き込み」で試せました。ふりかけ的使用方法と比較すると明らかに塩気が弱くなりましたが、マイルドな味わいになりました。



茶碗に持って食べるのももちろん良いですが、おにぎりにするととてもおいしいのではないか、と思います。「ゆかり」で有名な三島食品の製品ですが、このほかにも新しい味が展開されているようです。

皆さんも、ぜひ試してみてください。
Posted at 2021/06/21 23:05:07 | コメント(1) | トラックバック(0) | 食物 | グルメ/料理
2021年06月13日 イイね!

「ネットカフェ産業」の早い栄枯盛衰

「ネットカフェ産業」の早い栄枯盛衰 今日のサーチエンジンニュースヘッドラインには、ネットカフェの惨状を記す記事がありました。特にこの1年少々の間は、コロナウィルス下での失業等により、住居を失ってしまった人や、心の問題や生まれつきの点がある方、犯罪関係に巻き込まれた方もいると思われる内容でした。

そもそも、ネットカフェとはどこから来たものなのか、私お得意の近代史で振り返ってみました。

0.「簡易宿泊所」「ベッドハウス」の時代

 1960年代の大都市は、土木建設事業が数多くあり、農閑期に地方から出稼ぎに来る人がたくさんいました。家族を養うために働いている人たちですから、なるべく生活費を抑えたいと思うのは自然です。そんな人たちを泊める施設として、「簡易宿泊所」や「ベッドハウス」が大都市圏に出来たようです。畳敷きや板張りの部屋に、2段、3段ベッドを備え、その個別ベッドを貸し出す事業です。借りる人は基本的に長期にわたりますが、1泊300円程度でのその日貸もあったようです。



1974年におけるベッドハウスの部屋
賭博が行われています。いずれの人も清潔感がありません。賭場が開かれています。貧困同士がさらに食い合ってしまっています。



1976年におけるベッドハウス外観
1940年代に築かれた建物でしょうか。老朽化が進んでいますが、この種の建物が取り壊されるのは、もう少し後の時代で、1990年代でも残っていた建物はあります。



1983年におけるベッドハウス内部
1974年とは同じですが、いる人の改善が進んでいます。

1.「インターネットカフェ」

 もちろん、「ネットカフェ」と称するのですから、インターネット開通後に出来ています。まず、パソコンが通信可能になったのが、電電公社時代末期の1984年秋頃だったと思います。パソコンに当時の黒電話やプッシュホンを接続、受話器をモデムカプラに差し込んで、パソコンに音声信号の送受信をするものでした。

当時は、主にパソコンメーカーの富士通やNEC、パソコン雑誌社のアスキーや工学社などがネットワークを提供したり、個人がホストとなって参加者を募ったりする、「パソコン通信」が主体でした。利用者はそこに設けられた「掲示板」や「チャット」で会話を楽しんだり、旅行情報などを入手したりするのでした。

パソコン通信の時代に変化が訪れたのが、1995年頃です。パソコン同士をネットワークにつなぐ「インターネット」が、windows95とともにアメリカからやってきました。当初は楽観視をしていたパソコン通信業者もこの大きな流れに巻き込まれ、パソコン通信経由のインターネット接続サービスを始めたのでした。これが現在の「プロバイダ」です。

「(インター)ネットカフェ」は、この頃に出来ました。セットで購入すると40万円、プロバイダ契約も高く、通信量も従量制で遅かった状況ですので、個人でパソコンを購入する人は、まだまだ少数派でした。幸運にも利用できるのは、先進的な会社や理工系の学校に所属している人程度で、それ以外の人は「インターネット?、何の網?」という感覚でした。

 そんな状況下でしたので、インターネットの取り扱いは「江戸時代末期に日本に来た黒船」でした。そのインターネットをツールとして楽しむ場所として、「(インター)ネットカフェ」産業が登場しました。

すなわち、「大都市近郊に住む感覚が鋭い人々(意識高い系と呼ばれた人々。現在は「意識高い系」は半ばからかいに使われる言葉になってしまいました。)が、表参道や青山といった場所にある、オープンスペースを持つカフェで、おしゃれな服を着て会話とお茶を楽しみながらインターネットを見る」場だったのです。これが1995年頃に出始め、1996~7年はおしゃれな人たちがデートなどに使う場として機能していました。

1998年頃になると、インターネットを個人で導入する人が増え始め、ネットカフェのおしゃれさは徐々に薄れていきました。

2.「まんが喫茶」

 その時期に、「まんが喫茶」が大都市ターミナル駅周辺に現れました。1996年は、漫画雑誌出版社を中心とした出版産業が、大変好調だった時期です。大人が漫画を読むことに対する批判は、その好調ぶりに消えてしまいました。漫画喫茶は、漫画単行本を全巻揃えるなどし、民間の図書館として機能していました。

当初はついたて付きのカウンター席が中心だったようですが、徐々に半個室を売りにするお店が増えました。徐々に時間当たり単価が低下していき、安い料金で時間をつぶせる場所として、利用者を増やしていきました。それまで街には、喫茶店や本屋くらいしか時間をつぶせるところがありませんでした。前者は店員さんの冷たい視線が気になりますし、後者は脚が疲れます。マンガ喫茶は、店側が要求する料金を払って、堂々とマンガを読み、時間をつぶせるのですから、お客さんが来ないはずはありませんでした。

3.「ビデオ鑑賞所」

 1980年代後半、家庭にビデオデッキが普及するとともに、ビデオレンタル店が登場しました。この頃に米国で、「カウチポテト族」という言葉が現れました。長椅子(カウチ)に寝転がって、ポテトチップをつまみながら自宅で(ビデオに録画されている)映画を楽しむ若者、という意味です。長椅子に寝転がるのは大変ではないか、とか、ポテトチップである必要性はあるのか、とか、名前からビデオがなくなっているが、といった疑問はありましたが、まあ、とにかく映画を自宅で鑑賞する、という行為が成立しました。

それを公共の場で出来るようにしたのが、「ビデオ鑑賞所」です。上記のマンガ喫茶の派生版として登場しました。時間をつぶしたい人が必ずしもまんが好きとは限りません。そんな非まんが族の人を対象として登場したのが、「ビデオ鑑賞所」でした。まんが喫茶と異なり、個室状でないと他の人に迷惑が掛かります。また、鑑賞時間も長くなりがちです。滞在時間の延長化や、終電車を逃した人が深夜1時から4時くらいまでの間をビデオを観賞しようがしまいが自由に過ごせる場、として、ターミナル駅近くの繁華街で急速に出来て行ったのでした。

4.3業態の融合

 これらの3業態は、対象物が異なるだけで営業形態が似ています。インタネットカフェはパソコン、まんが喫茶は本棚と椅子と机、ビデオ鑑賞所は個室とビデオデッキとテレビが必要です。そのため、椅子と机と本棚と個室とパソコンとビデオデッキとテレビを備えた複合店が、2000年頃に登場してきました。滞在時間が長いので、飲み物お替り自由、終電を逃した人のためにシャワーも併設、と、どんどん装備品が進化していきました。

2000年頃のオタクをからかうマンガに、「2000年のミレニアムの年越しにも、オタクはマンガ喫茶で過ごすだろう。寂しい人たちだ。」というものがあります。この頃から、一種の宿泊所としての機能を作ってしまい、「(インターネット)カフェ」と「まんが喫茶(漫喫やマンキなどと呼ばれていました)」、「ビデオ鑑賞所」が一体化し、「ネットカフェ」と呼ばれるようになっていきました。

5.リーマンショックとネットカフェ

 2008年に、米国のリーマンブラザース証券の経営が破綻しました。当初、「日本は無関係」、と楽観視されていました。しかし、2008年末から派遣労働者を辞めさせる「派遣切り」、収入を失った人が住む場所にも不自由して公園などに住まざるを得なくなる、「派遣村」も出来ました。その中の人には、ネットカフェに住まざるを得なくなった人もいたことでしょう。この頃からネットカフェは本格的に「宿泊所」として機能するようになっていきました。

6.現在のネットカフェ
 今は「ネットカフェ」がさらに省略されて、「ネカフェ」と呼ぶそうですね。これでは「寝カフェ」と誤認する人もいると思います。知人はネットカフェをして「寝床」と表現しましたが、まさに寝床化しています。

それにしても、貧困とは人の心も貧しくしてしまうのでしょうか。この種の宿泊所は、どうしても衛生状態が悪くなりがちです。心を病んで、風呂に入らなくても気にならなくなってしまう人も出て来るものです。

その結果、ネットカフェは不衛生で不法行為も行われる場所となりました。火災や殺人の恐れもあることから、店員が中を見られる半個室にしかできないよう、法改正が行われたと思います。

7.まとめ

 いかがでしたでしょうか。都会的でおしゃれできれいで意識高い系の人が集まる場所だった「インターネットカフェ」が、「宿泊所」「寝床」へと変化するのに、20年程度しかかかりませんでした。産業にはいろいろ寿命や変化がありますが、その中でも変動が著しかった産業だといえます。現在では、1980年代半ばにはなくなっていたと思う「ベッドハウス」「簡易宿泊所」「ドヤ」が、再来したことになります。

街をよくするには、ネットカフェをなくすだけでなく、そこへ転落する人を少なくする、世の中の人が働く仕組みを変えていく必要を感じたのでした。
Posted at 2021/06/13 21:48:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | 時事 | ビジネス/学習

プロフィール

「パソコンは購入しました。次の週末の都合により、26日夜以降に活動を再開します。」
何シテル?   01/19 13:39
小さい頃、トラック野郎を見てトラックが好きになりました。その後「太陽にほえろ!」のカーアクションを見て、乗用車も好きになりました。カーグラフィックTVや新車情報...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2021/6 >>

  1234 5
6789101112
13141516171819
20 21222324 2526
27 282930   

リンク・クリップ

安定 謎 の 直進安定性向上 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/07/04 22:31:44
ビートが勝手に走るようになった? MAPセンサーを交換! 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/07/04 20:17:19
サイドブレーキブーツ取付け 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/04/09 17:25:38

愛車一覧

トヨタ コロナ トヨタ コロナ
 自己所有の主力車種です。車いじりと「維持」を中心に使っています。昭和55年式の前期型で ...
マツダ グランドファミリア マツダ グランドファミリア
 1972年頃購入とのことです。ファミリアではなく、グランドファミリアです。同時期のサバ ...
日産 サニー 日産 サニー
 1981年春ごろ、当時同居していた叔父の所有するカローラのセールスマンのつてか何かで、 ...
日産 ブルーバード 日産 ブルーバード
 1982年秋、事故で廃車になったサニーの代わりに買った車です。910型、白の4ドアセダ ...

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2010年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2009年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2008年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2007年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2006年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2005年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2004年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2003年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2002年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2001年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2000年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation