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2026年08月01日 イイね!

映画「開戦前夜」を見て思う…。分かっていても1人では抗えないことがある。

映画「開戦前夜」を見て思う…。分かっていても1人では抗えないことがある。昨夜、映画『開戦前夜』を見に行った。昨年夏にNHKスペシャルで放送されたドラマを再構築して制作された作品である。したがって、昨年の放送を見た人には少し新鮮味が欠けるかもしれない。
また御存知の通り、このドラマの舞台となった総力戦研究所の所長・飯村穣陸軍中将の遺族が、作中での言動を巡って裁判を起こしていることも話題となった。

原作の『昭和16年夏の敗戦』は、1983年に出版された猪瀬直樹氏によるノンフィクション小説だ。太平洋戦争開戦直前の1941年(昭和16年)夏、総力戦研究所で対米戦のシミュレーションが行われ、「日本必敗」という結論が出されていたにもかかわらず、なぜ戦争へ突入していったのかという史実を描いている。

映画として見るとクオリティは非常に高く、138分があっという間だった。国内の優秀な人材とあらゆる情報を集め、アメリカ合衆国と総力戦になった場合にどうなるか分析していく過程に、実力派の俳優陣の演技も相まってぐっと引き込まれた。また、ベテラン俳優の出番こそ少ないものの、当時の政府内の関係性が分かりやすく描かれていた。
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私自身も恥ずかしながら無知であったが、東条英機は「日露戦争の成功体験」から対米開戦に踏み切ったと思い込んでいた。しかし史実では、開戦直前までアメリカとの和平交渉が継続されており、開戦すれば必敗することを東条自身も理解していたようだ。
ただ、日清・日露戦争の勝利から「日本は戦争に負けない」という雰囲気が国内に蔓延していたことも確かである。
それでも情報を正確に分析していた人々にとっては、アメリカとの戦争が無謀であることは明白だったはずだ。では、なぜそれでも戦争に踏み切ってしまったのか……。
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アメリカ側の要求は「日本軍は中国および仏印(ベトナムなど)から完全に撤退せよ」「日独伊三国同盟を事実上破棄せよ」という厳格なものであり、これは当時の陸軍にとって「敗北」を意味していた。
対して日本側は「南部仏印からの撤兵と引き換えに、石油輸出の再開と在米資産凍結の解除を求める」という段階的な和平案を提示したが、最終的にアメリカ側の「全面無条件撤兵(ハル・ノート)」により拒絶される形となった。
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陸軍にとって中国からの撤退を受け入れがたかったことや、石油備蓄の枯渇への焦り。さらには国民やマスコミが東条英機を「弱腰」と批判していた背景もある。
ここに、日本の長所でもある「恥を知る文化」と「同調圧力」が悪く作用し、戦争を回避できなくしてしまったのではないかと感じる。

これを現代に当てはめると、SNSという大きな同調圧力がかかりやすい状況に似ていないだろうか。誰でも簡単に発信できる素晴らしい時代である反面、正しい情報に基づいて発言する人もいれば、誤った情報やフェイクニュースを拡散する人もいる。正しい情報を見抜く力(ファクトチェックの目)がなければ、適切な判断は難しい。
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また、若い世代の間で「終わった」「オワコン」という言葉がよく使われる。一度の失敗やしくじりに対してすぐに「終わった」と投げ出してしまう風潮は、自分の失敗を認め直視したくない感情の表れにも思える。これは、当時の陸軍が中国撤退(=政策の失敗)を認められなかった心理とどこか通底している気がしてならない。
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現在、アメリカ合衆国とイランの間でも緊張が高まっているが、あれほどの巨大国家であれば当然シミュレーションや結果の予測は行っていたはずだ。それでもなお踏み切ってしまう背景には、映画で描かれていたような構造が存在するのではないか。
戦争長期化による兵器備蓄の減少や、軍需産業による一時的な経済活性化。そして国民というよりは、政府内部のプライドや忖度が正しい判断を鈍らせているのかもしれない。
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誰しも戦争には反対のはずだ。しかし、判断を見誤る条件が揃ったとき、悲劇は繰り返される。
今年は太平洋戦争の終戦から81年、開戦からは85年。現代の私たちは、当時とは比べものにならないほど多くの情報を得て、個人で発信できるツールを持っている。だからこそ、溢れる情報を見極める目を持たなければ、あの時代と同じ悲劇を生み出しかねないと強く感じる。
関連情報URL : https://kaisenzenya.com/
Posted at 2026/08/01 11:13:19 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
2026年07月26日 イイね!

排気量のアップは買いなのか…MAZDA3の商品改良。

排気量のアップは買いなのか…MAZDA3の商品改良。ついにMAZDA3やCX-30の商品改良が発表された。以前から店舗では話題に上っていたようで、行きつけのディーラーでも排気量アップについては公然と話されていた。  

さて、MAZDA3 ファストバック(FB)に関しては2.0ℓモデルが廃止され、従来の装備面をスライド継承する形で2.5ℓモデルへと一本化された。  

なぜマツダは2.5ℓに絞ったのか? その理由を自分なりに考察してみた。  
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1. マツダの内燃機関廃止方針によるものか?
マツダは以前から内燃機関を縮小し、電動化へ舵を切ることを宣言している。実際にディーゼルエンジン(1.5ℓ / 1.8ℓ/ 2.2ℓ)やガソリンの1.3ℓは既に終了している。しかし、2.0ℓガソリンエンジン自体はCX-30やMX-30、MAZDA3セダンなどに引き続き採用されているため、マツダ全体の方針として2.0ℓを全面廃止したわけではないだろう。  

2. 他社のスポーツモデル(GR86/BRZなど)に対抗するためか?
確かにGR86やBRZはフルモデルチェンジの際に2.5ℓへ排気量を拡大した。しかし、それらのデビュー時期を考えると、今さらマツダが対抗して排気量アップを図るとは考えにくい。  

3. ライバル車と比較して商品力を引き上げるためか?
一番可能性が高いのはこの理由ではないだろうか。  
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Cセグメントはまさに群雄割拠だ。あと数年でストロングハイブリッドを搭載するまでの「繋ぎ」としての商品改良と考えれば辻褄が合う。  
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これまで欧州市場におけるMAZDA3は、1.8ℓXD、e-SKYACTIV X、そして標準の2.0ℓガソリンというラインナップだった。しかし、この7年の間にライバル勢は大きく進化している。燃費重視のハイブリッド(カローラスポーツ)、ダウンサイジングターボ(シビック)、マイルドハイブリッド(ゴルフ等の欧州勢)などが続々と登場した。また北米市場では、2.0ℓよりも2.5ℓNAや2.5ℓ ターボの方が好調な売れ行きを見せている。  

MAZDA3デビュー当初、燃費重視のユーザーはXDを選び、走りの質感を求めるユーザーがガソリンモデルを選ぶ傾向があった。しかしライバルが進化する中で、「ガソリン2.0ℓではトルクやパワーが物足りない」と感じるユーザーが増えてきたのも事実だ。  
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特にMAZDA3 ファストバックを選ぶのは、こだわりの強いドライバーが多い。燃費だけを最優先するのではなく、デザインや走りの質感・フィーリングを求める層だ。そうしたユーザーに向けてトルクフルな2.5ℓへ変更し、ライバルに引けを取らない動力性能を与えるのは理にかなっている。気筒休止システムを採用しているため、実燃費の極端な悪化も防げるはずだ。  

これは、市場でやや苦戦していたCX-30にとっても同様だろう。CX-5とのエンジン共通化によるコストダウン効果も期待できる。  
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さらに、将来的に「MAZDA SPIRIT RACING 3」が登場する際のアプローチや、今後展開されるストロングハイブリッド「SKYACTIV-Z」導入までの間、2.5ℓを主軸に据えてユーザーを慣らしておく意図もあるのかもしれない。こう考えると、今回の排気量アップには十分納得がいく。  

では、2.5ℓのMAZDA3は「買い」なのか?
 
装備面は基本的にスライド継承されつつ、安全運転支援システムはCX-60と同等レベルまで進化している。何よりマニュアル(MT)モデルが残されている点も大きな魅力だ。価格面で見ても、他社の競合上位グレードと比べて買い得感がある。  

したがって、税金アップなどの維持費や燃費性能をどう捉えるかによって、この車の価値・評価は大きく変わるだろう。  

個人的には、既存のMAZDA3ユーザーからの乗り換え需要が多くなると予想している。その理由として、新しいMAZDA3に乗り換えて新しい運転支援システムを求めたいとか、今までのパワー不足を解消したいと思うユーザーがいると思われるからだ。  
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逆に、純粋に通勤用として燃費や維持費の安さを重視する層はプリウスやカローラスポーツ、シビック ハイブリッドへ流れるのではないか。  

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マツダ本社としては、MAZDA3以上にCX-30の動向が気になるところかもしれない。CX-30は2.0ℓと2.5ℓの双方をラインナップする一方、ハッチバック(MAZDA3)は大胆にグレードを整理した。このマツダの勝負手が市場にどう影響を与えるのか、今後の展開に注目したい。
Posted at 2026/07/26 20:15:31 | コメント(4) | トラックバック(0) | mazda3 | クルマ
2026年07月20日 イイね!

中国車の「2年サイクル」に挑む、トヨタの葛藤と勝算

中国車の「2年サイクル」に挑む、トヨタの葛藤と勝算昨夜、NHKで放送された「インサイド・トヨタ」。事前の予告段階から自動車関連サイトでも大きな話題になっていたため、目にした人も多いのではないだろうか。今回の番組の焦点は、Cセグメントの絶対的エースである「次期カローラ」の開発現場を通して描かれた、新興勢力である中国車メーカーとの激しい開発競争の舞台裏であった。一般的に車好きであれば、新車が発売される際に書店に並ぶムック本「〇〇〇のすべて」などで、デザインのこだわりやプラットフォームの開発経緯、新しい装備などのエピソードを目にすることができる。しかし、この番組が凄かったのは、そうした表舞台の開発風景だけでなく、新型車両のデザインや仕様の命運を握る「最重要決定会議」の生々しい様子にまでカメラが入っていた点にある。
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中国メーカーの「2年サイクル」に立ち向かう、トヨタの葛藤
今回の次期カローラで目指されているのは、ガソリン、ハイブリッド(HEV)、プラグインハイブリッド(PHEV)、そして電気自動車(BEV)のすべてを同じ土俵で網羅できるマルチなプラットフォーム。さらに、開発期間を劇的に短縮するため、プラットフォーム(下屋)とボディ(上屋)の開発を同時に進めるという大改革に挑んでいた。この超ド級の効率化の背景にあるのが、テスラや中国メーカーへの対抗策だ。驚くべきことに、現在の中国車はわずか「2年」というスピードでモデルチェンジを行っているという。もちろん、トヨタとしては単にそのスピード勝負の土俵に盲目的に上がるわけではない。トヨタならではの「高い品質」と「安心感」を担保した上で市場に投入する構えだが、そのための開発現場の苦悩は計り知れないものがある。カメラの前でも、エンジニア同士が開発期間や仕様をめぐって激しい議論と衝突を繰り返していた。それぞれの現場責任者の本音や、ものづくりの根幹を問うエンジニアの葛藤がそのまま映し出されており、胸が熱くなるシーンばかりであった。これまでのやり方を変えることには、当然大きな無理や反発が伴う。しかし、その衝突から逃げず、変革を成し遂げなければ生き残れないという、経営陣の凄まじい危機感がひしひしと伝わってきた。

豊田章男会長の厳しい問い、そしてミッドシップの未来
番組のクライマックスの一つが、世界中の役員や担当エンジニアが100名近く集まる、新型車の開発決定会議の様子であった。並べられた新型車のモックアップを前に、カローラの開発責任者が商品説明を行う中、“モリゾウ”こと豊田章男会長から鋭い質問が飛ぶ。「良品廉価というけれど、本当に廉価なのか?」担当者は「原価ポテンシャルを下げ、本当に必要なものだけを足していく……」と必死に答えていたが、あの場のエンジニアの胃はキリキリと痛んでいたに違いない。さらに豊田会長はこう言葉を続けた。「千人の無責任な人の情報を取るよりも、本当にこの車が欲しいという10名の意見を取りあげるのがいい」また、普段はサングラス姿でユニークな発言の多い中島裕樹副社長の言葉も印象的であった。
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「(トヨタには現在ない)小さなBEVができる良さと、エンジンのついた車でも車高の低い車ができる良さがある」これは、以前動画などでも紹介されていた「新開発のコンパクトな次世代4気筒エンジン」のことではないかと推測できる。
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また、雑誌などで次期MR2とも噂されている「ミッドシップの実験車両」の開発風景も取り上げられていた。利益が出にくいミッドシップスポーツをなぜ今作るのか。ライバルである日産GT-Rやポルシェ911とサーキットで比較しながら、担当者は「旋回性能の技術や技能を蓄積するための実験」と語っていたが、その先にはさらなる未来があると考える。かつてマツダがラージ商品群(CX-60など)を開発する際、あえてFR(後輪駆動・縦置き)を選択したのは、バッテリーやモーターを効率よく配置し、電動化による重量配分を最適化するためであった。今回のトヨタのミッドシップ実験も、まさに「電動化時代におけるスポーツカーのパッケージ」の模索ではないだろうか。バッテリーやモーターを車体の中央に集中配置するパッケージを、この実験車(あるいはGRヤリスなどの知見)を通して鍛え上げているように思えてならない。
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「立ち止まり、考え、改善する」という日本メーカーの勝算
番組の最後は、豊田章男会長のインタビューで締めくくられた。「日本は小さな国だが、存在感がある。世界から『日本が選ばれないと生き残れない』」という言葉には重みがあった。

かつてマツダが「SKYACTIVテクノロジー」を発表した際、開発と生産の現場が密接に連携する「一括企画」によって、魅力的なデザインと高い技術を両立させた。小回りの利く規模だからこそ素早くできたマツダに対し、巨大企業のトヨタがいま、生き残りをかけて本気で同じような組織改革に挑んでいる。

AIを駆使し、驚異的なスピードで欧州車をも超越するデザインやソフトウェアを繰出していく中国メーカーの勢いは確かに脅威だ。

しかし、かつて2010年に大規模リコール問題に直面した際、豊田章男氏はアメリカの公聴会でこのように語っていた。

「トヨタはここ数年の間、急速にビジネスを拡大しました。率直に言って、私自身、速すぎたと思うほどのペースでした。トヨタの優先要件は、第一に安全、次に品質、 tender(そして)量です。これらの要件が混乱し、以前のように立ち止まり考え改善するということが出来なくなっていました。お客様の声を聞くという私たちの基本姿勢がおろそかになっていました。」

急激な成長の影で一度立ち止まり、本質を見失った過去があるからこそ、いまのトヨタはスピードの濁流に飲まれず、一歩踏みとどまれる強さがある。「どれだけ時代が急いでも、立ち止まり、考え、改善する」この愚直なまでのものづくりの姿勢と価値観こそが、これからの激動の時代において、日本メーカーが世界に打ち勝つ最大の勝算になるのではないか。番組を見終えた今、そう強く感じている。
Posted at 2026/07/20 11:27:03 | コメント(1) | トラックバック(0) | トヨタ | クルマ
2026年07月18日 イイね!

日本の自動車企業に求められるの…。E2Eがもたらす地殻変動

日本の自動車企業に求められるの…。E2Eがもたらす地殻変動ここ数年、日本の自動車メーカーを取り巻く環境はかなり厳しい。
昨年の日産とホンダの提携交渉に関する報道、そして今年は数年前から懸念されていたフォルクスワーゲン(VW)の工場閉鎖と大規模なリストラなど、かつて優良企業と思われていた世界指折りの自動車巨頭が、今や厳しい局面に直面している。

その大きな要因が、中国製EVの台頭や、そこに搭載される高度な自動運転・運転支援システムであることは言うまでもない。
しかし、世界の自動車産業が目指している変化のの本質は、単なる「電動化」や「自動運転」だけではないようだ。

最近、自動車業界で「E2E(End-to-End)」という言葉が急速に注目を集めるようになった。

この仕組みを簡単に整理すると、以下のようになる。

1. 始まりのEnd(インプット / 入力)
カメラやセンサーが捉えた生の道路状況。人間の「目」にあたる情報。
2. 終わりのEnd(アウトプット / 出力)
ハンドル角度、アクセル開度、ブレーキの強さといった、実際の「運転操作」。
3. 繋ぐ部分(To)
これまでは、取り込んだ画像を「物体認識」し、「軌道予測」をして「走行ルート計算」をする……といういくつもの複雑な中継プログラム(モジュール)を介していた。しかしE2Eでは、この入り口から出口までを、ひとつの巨大なAIが丸ごと一気通貫で処理してしまう。
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もっと分かりやすく言えば、将来のE2Eを搭載した車では、エンジン、トランスミッション、ブレーキ、サスペンション、ステアリング、ナビといったすべてのハードウェアを、ひとつの高性能なAIコンピューターが連携して制御することになる。

これにより、

カーブを検知してエンジン特性をリアルタイムに変える

サスペンションの減衰力を瞬時に調整する

回生ブレーキやエンジンブレーキを状況に応じて最適化する

AIがドライバーの運転傾向を学習し、好みに合わせる

といった、これまでにない高度で有機的な車両制御が可能になるわけだ。

このE2E自動運転のベースにあるのは、ChatGPTや画像生成AI(Midjourneyなど)と全く同じ仕組みのソフトウェア技術(大規模なニューラルネットワーク)だ。
そのため、車はスマートフォンのように進化する。インターネット経由(OTA)でAIソフトウェアを更新すれば、ディーラーに行かずとも車の走行性能や賢さがアップデートされていく。
ユーザーが車を買い替える基準も、これまでの馬力や燃費ではなく、「このAIソフトの乗り味が良いから」「次も同じソフトウェアのOSがいいから」という基準に変わってくるだろう。
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すでに中国市場では、この考え方が実用化・大普及のフェーズに入っている。高精度なGPSや地図データに頼る自動運転ではなく、カメラ映像からAIが自ら判断する自動運転だ。テスラが先鞭をつけたこの領域に、中国のファーウェイ(Huawei)、BYD、シャオミ(Xiaomi)、ジーカー(Zeekr)といった面々が一斉に移行を完了させ、時にはテスラ以上と評価されるほどの激しい市場競争を繰り広げている。

では、迎え撃つ日本車はどうなのか。
日本勢は独自の「安全第一の日本品質」を担保しながら、このE2Eや高度な自動運転への猛烈なシフトを開始している。

① 日産
先ごろ新型エルグランドを投入した日産は、次世代AI自動運転の先駆者であるイギリスの「Wayve(ウェイブ)」や「Uber」と提携し、次世代システムの開発を加速させている。

② トヨタ・ホンダ
桁違いのIT投資が必要なこの領域に対抗するため、トヨタは数千億円規模とも言われる巨大AIスパコン基盤「シャドー」への投資を本格化。さらに、実験都市「Woven City」でのリアルなデータ収集を組み合わせ、中国勢のスピードに対抗しようとしている。ホンダとの間で様々なアライアンス(提携)の可能性が囁かれ続けるのも、この巨額のAI投資を1社だけで支えるのがいかに困難か、という裏返しでもある。
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今後、E2Eの主導権を握るのは、先進性を猛スピードで突き詰める中国・テスラ連合か、それとも安全性を最重視する日本勢か。いずれにせよ、高性能な車載半導体が求められ、常にネットと繋がることが大前提の時代になった。

つまり、E2Eとは単なる運転支援の機能にとどまらず、車が『巨大なAIソフトウェアの器(SDV)』になるという、これまでの常識がガラリと覆るような大転換なのだ。

ハードウェアの強みだけで勝てない時代、日本の自動車メーカーが『ソフトウェア企業』として世界にどう立ち向かうのか。半導体やAIスパコンへの投資も含め、本当の勝負はここから始まるのかもしれない。

※ 自動運転の最新トレンドやE2Eの仕組みについては、日経クロステック等の各種技術報道を参考にしています。
Posted at 2026/07/18 22:11:23 | コメント(1) | トラックバック(0) | 自動車産業 | クルマ
2026年07月12日 イイね!

新プロジェクトXでロードスターの開発秘話を見て思う。

新プロジェクトXでロードスターの開発秘話を見て思う。 NHKの「新プロジェクトX」でマツダロードスターが取り上げられた。NHKとマツダとの間にパイプがあるのか、マツダの広報がうまいのか…そこはわからないが、前回のプロジェクトXから既に5回も取り上げられている。
初回:ロータリーエンジン開発
2回目:ルマン24時間レース制覇
3回目:RX-8開発
4回目:MX-30 秘話(番組ではなくショートストーリー)
 そして今回は「市民に愛されたスポーツカー」として取り上げられたわけだ。
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さて、私の予想では、初代ロードスターの開発にあたって、当時の開発主査の平井敏彦氏を中心に、かなり苦難があって当時を振り返るだけのストーリーと思っていたのだが、初代に携わった池水直行氏、貴島孝雄氏だけでなく、現在の開発主査である齋藤茂樹氏までゲスト出演されていた。もちろん現行4代目モデルの開発主査の山本修弘氏、チーフデザイナーの中山雅氏もほんの少しだが、出演していたのだ。
 
 つまり4代目までわずか46分で放送したのである。きっとマニアの方には、取り扱ってほしい様々なエピソードがあったかもしれないが、全ては難しい。故に4代目までの開発秘話であった。
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 ロードスターが4代目まで継承されているのは、御存知「人馬一体」である。そして、決して速くはないのに、運転していて「楽しい」ということである。貴島氏が番組の中で「今までの開発は、他社の車と比較して燃費どうかとかエンジンパワーがどうかとか、数値で表されることを比較して作っていた。でも、そこからドライバーが楽しく感じることを作ろうというのは初めて…」と話をしている。
 また、やはり貴島氏のインタビューの中で、思想家・老子の言葉を引用して「足るを知る」という言葉が出る。これを紐解くと、「足る」とは、十分であること・満たされていること。それが身分(自分の今の状況)にふさわしい満足感、という意味を表わしているという。したがって「足るを知る」とは、現在の自分の状況に満足する、今目の前にあるものに対して感謝する、という意味であるらしい。

 ロードスターに当てはまると、番組の中でも「もっと馬力のあるエンジンを積んだからもっと楽しかったのに」という質問に、「自分が操れるスキルを持っていればいいですけど、そのエンジンを踏み込んだ時にこれは走りすぎていると、アクセルを控えたいと。それは、控えるというのはストレスになる…」と答える。そして「どんな人も自分のスキルに合わせて操れる」のが平井氏の神髄という。
 だからこそ、ロードスターが多くのユーザーに支持されている所以である。
また、他のマツダの車に乗ってもその人馬一体という源流が流れていることが、マツダの深い魅力に引き込まれる理由でもある。
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 番組の終わりに、ナレーターの田口トモロヲ氏は今の自動車産業の未来が混沌をしていることを述べる。自動運転のテスラをはじめ、手放しで移動できる自動車が走る。日本の自動車産業の行く末に対して、何を選び、どの道を進むのか、ロードスターが問いかけていると締めくくっている。

 多くの車は、安全にかつできるだけ早い時間で目的地に到着することを念頭に開発されてきた。その一方で車を移動するためのツールではなく、趣味としての一面を持たせた車も開発されてきた。また、今後は環境問題も含め、CO²の排出を抑えた車も求められている。日本の家電は生産コストからくる価格競争や過剰性能などで遅れを取った。結果衰退がはじまったといわれる。
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 今後高齢化社会に進む多くの国においては、自動運転や安全支援システムは必須である。しかし、やはり車を運転する(操る)楽しさを持つ車は必ず求められると思う。そのとき、日本の自動車が他国のメーカーと同じ土俵に乗っていては必ず、家電企業と同じになるのではないか。自動車は便利である。しかし、同時に自動車は乗ることによって楽しさや喜びをもたらすものである。他社に真似ができなかったロードスターは、その意味で今後の日本の自動車メーカーに、「自動車には楽しさが必要である」と訴えているのではないかと思った。
Posted at 2026/07/12 13:08:08 | コメント(3) | トラックバック(0) | mazda | 日記

プロフィール

「ここまでできるとフェイクって言われそう…。」
何シテル?   08/02 22:43
妙にこだわりのあるへんなやつですがよろしくお願いします。あまりうまくしゃべれません・・・・人付き合いが下手です。泣 最近、突然フォローの申請をされる方がおられ...
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愛車一覧

マツダ CX-3 2代目 嫁の3 (マツダ CX-3)
2代目のCX-3 パワーアップされているだけに燃費は少し伸びないかもしれません。
マツダ プレマシー マツダ プレマシー
この車でも10万キロ突破したいなあ・・・・
マツダ CX-3 嫁の3 (マツダ CX-3)
嫁の車
日産 シルビア 日産 シルビア
オヤジの車を乗り回していました。
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