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クリューのブログ一覧

2026年08月07日 イイね!

R89C 私をルマンに引き込んだ車

R89C 私をルマンに引き込んだ車8月3日に三栄書房から『LM Car Spirit(ル・マン カー スピリット)』第3弾として「R89C」が発売された。

36年近く前のマシンでありながら、私はいまだにこのR89Cのスタイリングに強く魅力を感じる。

社会人としてスタートを切った頃、自動車雑誌『MotorMagazine』のル・マン24時間レース特集でリタイアしたR89Cの姿を見た。衝撃的だった。「なんてかっこいいんだ…」それが素直な第一印象だった。

当時のグループCはポルシェ962Cの全盛期。日本のグループCカーは戦績はもちろん、スタイリング面でもどこか野暮ったさが残り、海外のマシンと比べると見劣りする印象を拭えなかった。
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しかし、R89Cは違った。
前年のR88Cからスタイリングを一新。スクエアな箱型から流線形の美しい曲面で構成されたボディへと進化し、一目で「かっこいい」と思わせるシルエットを手に入れていたのだ。

〇 勝利のために集結した「毛利の三本の矢」
R89Cがこれまでの日産グループCカーと一線を画した理由は明確だ。ル・マン24時間レースでの勝利を徹底的に意識して開発されたからである。

ル・マンの超高速ストレート「ユノディエール」(当時約6km)での空気抵抗を極限まで減らすため、車体全体を低いシルエットに抑え、リアタイヤにはスパッツ(カバー)を装着。前後17インチタイヤを採用し、最高速を徹底追及した。
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さらに、体制面でも勝つための最強チームが組まれた。
それまでイギリスのマーチ社に頼っていたシャシー開発をローラ社に変更。さらに、プリメーラやスカイラインGT-R(BNR32)の開発主査を務めた水野和敏氏がニスモへ出向。名エンジニアの林義正氏とタッグを組み、エンジン「VRH35」とR89Cの開発を進めた。
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そして、WSPCのグループC活動全体の指揮を執ったのが、大ヒット車「U12型ブルーバード」の開発主査だった町田收(まちだ おさむ)氏だ。日産は市販車開発と同じ本気の体制でレースに挑んだのである。

 ・町田收 氏  :チーム運営、FIAとの交渉・ロビー活動
 ・林義正 氏  :エンジンの開発
 ・水野和敏 氏 :マシンの総合開発

まさに「毛利の三本の矢」と呼ぶにふさわしい最強の組織だった(※水野氏とローラのやり取りや、林氏と日産上層部との摩擦など、生々しいエピソードはぜひ本書を読んでみてほしい)。
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〇 結果以上のポテンシャルを見せた1989年

シェイクダウンからわずか2ヶ月ほどで挑んだ1989年のル・マン。日産は3チーム(NME、NISMO、エレクトラモーティブ)から3台体制で出場した。結果は全台リタイヤに終わったものの、欧州勢を脅かす走りを披露した。
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24号車(NME)
予選12位からスタート直後に猛追。2周目5位、3周目4位、4周目3位と浮上するも、5周目のミュルサンヌでザウバー・メルセデスを交わそうとしてスピン、リタイア。
23号車(日本人クルー)
予選19位から着実に順位を上げ、5時間目には4位へ。しかし深夜に組付けミスが原因のオーバーヒートで無念のリタイア。
25号車(エレクトラモーティブ)
予選15位から5位まで順位を上げたが、16時間目にエンジントラブルでリタイア。

もし、もう少しシェイクダウンの時期が早く熟成が進んでいたら……と思わずにはいられないポテンシャルだった。

そのポテンシャルは、同年のWSPC(世界スポーツプロトタイプカー選手権)でも発揮される。

第2戦ディジョン
ここからR89Cがデビュー。デビュー戦ながら予選6位の好位置を獲得。しかし決勝ではウインドスクリーンにクラックが入るトラブルが2度も起こり15位に終わった。

第4戦 ブランズハッチ
リアスパッツを外し19インチタイヤ&カーボンブレーキを採用。2位走行中の19周目にコースアウトでリタイア(※なお、ドイツのADACスーパーカップディープホルツではマーティン・ドネリーのドライブで見事優勝を飾っている)。

第5戦 ニュルブルクリンク
予選4位からトップに立ち独走。しかし終盤に燃費が苦しくなり、ラストラップの最終コーナーで燃料切れリタイア。

第6戦 ドニントン
予選3位からレースをリード。ペナルティやタイヤのスローパンクチャーに見舞われながらも3位に入り、初の表彰台を獲得!

第7戦 スパ・フランコルシャン
序盤の遅れを取り戻し、2戦連続となる3位表彰台を獲得。

1989年のWSPCシリーズランキングで、日産は総合5位となった。
数値だけ見ると控えめに見えるかもしれないが、この年シリーズにフル参戦した主要4メーカー(日産、トヨタ、アストンマーティン、マツダ、フル参戦しなかったのは、ザウバーメルセデス、ジャガー、ポルシェ、クラージュ)の中では最上位の成績である。実質的な参戦初年度で熟成を進めながらこの結果を残せたことは、R89Cのポテンシャルの高さを証明している。

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R89C自体は大きな勝利を手にすることなく姿を消した。しかし、その遺伝子とノウハウは改良型のR90CK、そして日本主導で開発されたR90CPへと受け継がれ、やがて世界と渡り合う強豪マシンへと開花していくことになる。
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現在のモータースポーツ界は環境の変化もあり、約40年前のWRCやWSPC、F1のような熱気を再現するのは難しいかもしれない。
けれど、あの時代、ル・マンという頂点を目指してメーカーが純粋に技術と情熱をぶつけ合った熱気は、今もマシンを通じて私たちの心を惹きつけて離さない。
「私にとってはR89Cが特別な1台だが、みなさんにとって『あの頃、一番心を揺さぶられたグループCカー』といえば何だろうか?
Posted at 2026/08/07 21:37:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | ルマン24時間 | クルマ
2026年08月06日 イイね!

セダンと言えば…その62  ニッサン ブルーバードシルフィ ビッグネームを継承したセダン 

セダンと言えば…その62  ニッサン ブルーバードシルフィ ビッグネームを継承したセダン セダンと言えば…今回は2000年にデビューした「ブルーバードシルフィ」(G10)である。

当時の日産は約2兆円の巨額な負債を抱えており、前年にCEOへ就任したカルロス・ゴーンのもと「日産リバイバル・プラン」を掲げてV字回復へと舵を切ったころである。

国内市場ではSUV・ミニバンなどのRVブーム真っただ中であり、それまでのセダンの売れ行きは陰りを見せていた。ライバルの「トヨタ・コロナ」も、すでに1996年に「コロナ プレミオ」とサブネームが付いたころである。
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それまで日産のセダンは「サニー」とその姉妹車「パルサー」、そして「ブルーバード」とその姉妹車「プリメーラ」が主力であった。しかし、セダン中心のラインナップとなったサニーは泣かず飛ばず。ブルーバードも、北米重視の尻下がりスタイル(U13型)の不人気から一転、スクエア基調のエクステリアに可変バルブタイミング&リフト機構を備えたスポーツエンジン(SR20VE等)を搭載したモデル(U14型)を投入したものの、予想ほど販売増にはつながらなかった。
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前期型のリアスタイル

そのため、サニー(B15型)とプラットフォーム(MSプラットフォーム)を共有しつつ、旧来の「パルサー」や「プレセア」の統合後継車種として投入されたのがブルーバードシルフィである。

東南アジアなどではサニー(B14型等)のモデルチェンジ版として「サニー」または「セントラ」の名で販売され、韓国ではルノーサムスン・SM3(およびSM3 CE)ならびにOEM版のルノー・スカラとしてライセンス生産された。

搭載エンジンは、2.0L直噴のQR20DD型、1.8LのQG18DE型、1.5LのQG15DE型の3機種。特にQR20DDは超低排出ガス車(★★★認定)として、「都心部などの排気ガスで汚れた空気を取り込んで排出する場合、排出ガス中の有害物質量が吸気中の空気よりも少なくなることがある」として、「走れば走るほど空気をきれいにする」といった触れ込みで話題となった。
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後期のリアスタイル テールランプをティアナに寄せたという。


しかし、日産の良さはトヨタとは違うスポーティさだと私は考えていたのだが、このシルフィからはその牙がなくなってしまったように思えた。また、ターゲット層を子育てを終了したポスト・ファミリー層(40〜55歳のミドルエイジ)に設定したことで、保守的でどこか面白みのない車に見えたのも確かである。


ただ、中国市場においては「上質で壊れない高級セダン」として高い評価を受け、日産ブランドの信頼確立につながった。そして、この「高品質・快適」という評判が、続く2代目での国民的ベストセラーカー獲得へと結実していく。
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スポーティな牙があれば国内でも…

その結果、日本市場における日産のセダンにも中国市場を意識した意匠を感じるようになり、かつてトヨタと激しくしのぎを削った「アンチトヨタ」「トヨタにはない尖った牙を持つ車」という魅力は薄れてしまったように思えてならない。
Posted at 2026/08/06 20:41:50 | コメント(0) | トラックバック(0) | セダン | クルマ
2026年08月01日 イイね!

映画「開戦前夜」を見て思う…。分かっていても1人では抗えないことがある。

映画「開戦前夜」を見て思う…。分かっていても1人では抗えないことがある。昨夜、映画『開戦前夜』を見に行った。昨年夏にNHKスペシャルで放送されたドラマを再構築して制作された作品である。したがって、昨年の放送を見た人には少し新鮮味が欠けるかもしれない。
また御存知の通り、このドラマの舞台となった総力戦研究所の所長・飯村穣陸軍中将の遺族が、作中での言動を巡って裁判を起こしていることも話題となった。

原作の『昭和16年夏の敗戦』は、1983年に出版された猪瀬直樹氏によるノンフィクション小説だ。太平洋戦争開戦直前の1941年(昭和16年)夏、総力戦研究所で対米戦のシミュレーションが行われ、「日本必敗」という結論が出されていたにもかかわらず、なぜ戦争へ突入していったのかという史実を描いている。

映画として見るとクオリティは非常に高く、138分があっという間だった。国内の優秀な人材とあらゆる情報を集め、アメリカ合衆国と総力戦になった場合にどうなるか分析していく過程に、実力派の俳優陣の演技も相まってぐっと引き込まれた。また、ベテラン俳優の出番こそ少ないものの、当時の政府内の関係性が分かりやすく描かれていた。
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私自身も恥ずかしながら無知であったが、東条英機は「日露戦争の成功体験」から対米開戦に踏み切ったと思い込んでいた。しかし史実では、開戦直前までアメリカとの和平交渉が継続されており、開戦すれば必敗することを東条自身も理解していたようだ。
ただ、日清・日露戦争の勝利から「日本は戦争に負けない」という雰囲気が国内に蔓延していたことも確かである。
それでも情報を正確に分析していた人々にとっては、アメリカとの戦争が無謀であることは明白だったはずだ。では、なぜそれでも戦争に踏み切ってしまったのか……。
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アメリカ側の要求は「日本軍は中国および仏印(ベトナムなど)から完全に撤退せよ」「日独伊三国同盟を事実上破棄せよ」という厳格なものであり、これは当時の陸軍にとって「敗北」を意味していた。
対して日本側は「南部仏印からの撤兵と引き換えに、石油輸出の再開と在米資産凍結の解除を求める」という段階的な和平案を提示したが、最終的にアメリカ側の「全面無条件撤兵(ハル・ノート)」により拒絶される形となった。
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陸軍にとって中国からの撤退を受け入れがたかったことや、石油備蓄の枯渇への焦り。さらには国民やマスコミが東条英機を「弱腰」と批判していた背景もある。
ここに、日本の長所でもある「恥を知る文化」と「同調圧力」が悪く作用し、戦争を回避できなくしてしまったのではないかと感じる。

これを現代に当てはめると、SNSという大きな同調圧力がかかりやすい状況に似ていないだろうか。誰でも簡単に発信できる素晴らしい時代である反面、正しい情報に基づいて発言する人もいれば、誤った情報やフェイクニュースを拡散する人もいる。正しい情報を見抜く力(ファクトチェックの目)がなければ、適切な判断は難しい。
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また、若い世代の間で「終わった」「オワコン」という言葉がよく使われる。一度の失敗やしくじりに対してすぐに「終わった」と投げ出してしまう風潮は、自分の失敗を認め直視したくない感情の表れにも思える。これは、当時の陸軍が中国撤退(=政策の失敗)を認められなかった心理とどこか通底している気がしてならない。
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現在、アメリカ合衆国とイランの間でも緊張が高まっているが、あれほどの巨大国家であれば当然シミュレーションや結果の予測は行っていたはずだ。それでもなお踏み切ってしまう背景には、映画で描かれていたような構造が存在するのではないか。
戦争長期化による兵器備蓄の減少や、軍需産業による一時的な経済活性化。そして国民というよりは、政府内部のプライドや忖度が正しい判断を鈍らせているのかもしれない。
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誰しも戦争には反対のはずだ。しかし、判断を見誤る条件が揃ったとき、悲劇は繰り返される。
今年は太平洋戦争の終戦から81年、開戦からは85年。現代の私たちは、当時とは比べものにならないほど多くの情報を得て、個人で発信できるツールを持っている。だからこそ、溢れる情報を見極める目を持たなければ、あの時代と同じ悲劇を生み出しかねないと強く感じる。
関連情報URL : https://kaisenzenya.com/
Posted at 2026/08/01 11:13:19 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
2026年07月26日 イイね!

排気量のアップは買いなのか…MAZDA3の商品改良。

排気量のアップは買いなのか…MAZDA3の商品改良。ついにMAZDA3やCX-30の商品改良が発表された。以前から店舗では話題に上っていたようで、行きつけのディーラーでも排気量アップについては公然と話されていた。  

さて、MAZDA3 ファストバック(FB)に関しては2.0ℓモデルが廃止され、従来の装備面をスライド継承する形で2.5ℓモデルへと一本化された。  

なぜマツダは2.5ℓに絞ったのか? その理由を自分なりに考察してみた。  
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1. マツダの内燃機関廃止方針によるものか?
マツダは以前から内燃機関を縮小し、電動化へ舵を切ることを宣言している。実際にディーゼルエンジン(1.5ℓ / 1.8ℓ/ 2.2ℓ)やガソリンの1.3ℓは既に終了している。しかし、2.0ℓガソリンエンジン自体はCX-30やMX-30、MAZDA3セダンなどに引き続き採用されているため、マツダ全体の方針として2.0ℓを全面廃止したわけではないだろう。  

2. 他社のスポーツモデル(GR86/BRZなど)に対抗するためか?
確かにGR86やBRZはフルモデルチェンジの際に2.5ℓへ排気量を拡大した。しかし、それらのデビュー時期を考えると、今さらマツダが対抗して排気量アップを図るとは考えにくい。  

3. ライバル車と比較して商品力を引き上げるためか?
一番可能性が高いのはこの理由ではないだろうか。  
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Cセグメントはまさに群雄割拠だ。あと数年でストロングハイブリッドを搭載するまでの「繋ぎ」としての商品改良と考えれば辻褄が合う。  
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これまで欧州市場におけるMAZDA3は、1.8ℓXD、e-SKYACTIV X、そして標準の2.0ℓガソリンというラインナップだった。しかし、この7年の間にライバル勢は大きく進化している。燃費重視のハイブリッド(カローラスポーツ)、ダウンサイジングターボ(シビック)、マイルドハイブリッド(ゴルフ等の欧州勢)などが続々と登場した。また北米市場では、2.0ℓよりも2.5ℓNAや2.5ℓ ターボの方が好調な売れ行きを見せている。  

MAZDA3デビュー当初、燃費重視のユーザーはXDを選び、走りの質感を求めるユーザーがガソリンモデルを選ぶ傾向があった。しかしライバルが進化する中で、「ガソリン2.0ℓではトルクやパワーが物足りない」と感じるユーザーが増えてきたのも事実だ。  
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特にMAZDA3 ファストバックを選ぶのは、こだわりの強いドライバーが多い。燃費だけを最優先するのではなく、デザインや走りの質感・フィーリングを求める層だ。そうしたユーザーに向けてトルクフルな2.5ℓへ変更し、ライバルに引けを取らない動力性能を与えるのは理にかなっている。気筒休止システムを採用しているため、実燃費の極端な悪化も防げるはずだ。  

これは、市場でやや苦戦していたCX-30にとっても同様だろう。CX-5とのエンジン共通化によるコストダウン効果も期待できる。  
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さらに、将来的に「MAZDA SPIRIT RACING 3」が登場する際のアプローチや、今後展開されるストロングハイブリッド「SKYACTIV-Z」導入までの間、2.5ℓを主軸に据えてユーザーを慣らしておく意図もあるのかもしれない。こう考えると、今回の排気量アップには十分納得がいく。  

では、2.5ℓのMAZDA3は「買い」なのか?
 
装備面は基本的にスライド継承されつつ、安全運転支援システムはCX-60と同等レベルまで進化している。何よりマニュアル(MT)モデルが残されている点も大きな魅力だ。価格面で見ても、他社の競合上位グレードと比べて買い得感がある。  

したがって、税金アップなどの維持費や燃費性能をどう捉えるかによって、この車の価値・評価は大きく変わるだろう。  

個人的には、既存のMAZDA3ユーザーからの乗り換え需要が多くなると予想している。その理由として、新しいMAZDA3に乗り換えて新しい運転支援システムを求めたいとか、今までのパワー不足を解消したいと思うユーザーがいると思われるからだ。  
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逆に、純粋に通勤用として燃費や維持費の安さを重視する層はプリウスやカローラスポーツ、シビック ハイブリッドへ流れるのではないか。  

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マツダ本社としては、MAZDA3以上にCX-30の動向が気になるところかもしれない。CX-30は2.0ℓと2.5ℓの双方をラインナップする一方、ハッチバック(MAZDA3)は大胆にグレードを整理した。このマツダの勝負手が市場にどう影響を与えるのか、今後の展開に注目したい。
Posted at 2026/07/26 20:15:31 | コメント(4) | トラックバック(0) | mazda3 | クルマ
2026年07月20日 イイね!

中国車の「2年サイクル」に挑む、トヨタの葛藤と勝算

中国車の「2年サイクル」に挑む、トヨタの葛藤と勝算昨夜、NHKで放送された「インサイド・トヨタ」。事前の予告段階から自動車関連サイトでも大きな話題になっていたため、目にした人も多いのではないだろうか。今回の番組の焦点は、Cセグメントの絶対的エースである「次期カローラ」の開発現場を通して描かれた、新興勢力である中国車メーカーとの激しい開発競争の舞台裏であった。一般的に車好きであれば、新車が発売される際に書店に並ぶムック本「〇〇〇のすべて」などで、デザインのこだわりやプラットフォームの開発経緯、新しい装備などのエピソードを目にすることができる。しかし、この番組が凄かったのは、そうした表舞台の開発風景だけでなく、新型車両のデザインや仕様の命運を握る「最重要決定会議」の生々しい様子にまでカメラが入っていた点にある。
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中国メーカーの「2年サイクル」に立ち向かう、トヨタの葛藤
今回の次期カローラで目指されているのは、ガソリン、ハイブリッド(HEV)、プラグインハイブリッド(PHEV)、そして電気自動車(BEV)のすべてを同じ土俵で網羅できるマルチなプラットフォーム。さらに、開発期間を劇的に短縮するため、プラットフォーム(下屋)とボディ(上屋)の開発を同時に進めるという大改革に挑んでいた。この超ド級の効率化の背景にあるのが、テスラや中国メーカーへの対抗策だ。驚くべきことに、現在の中国車はわずか「2年」というスピードでモデルチェンジを行っているという。もちろん、トヨタとしては単にそのスピード勝負の土俵に盲目的に上がるわけではない。トヨタならではの「高い品質」と「安心感」を担保した上で市場に投入する構えだが、そのための開発現場の苦悩は計り知れないものがある。カメラの前でも、エンジニア同士が開発期間や仕様をめぐって激しい議論と衝突を繰り返していた。それぞれの現場責任者の本音や、ものづくりの根幹を問うエンジニアの葛藤がそのまま映し出されており、胸が熱くなるシーンばかりであった。これまでのやり方を変えることには、当然大きな無理や反発が伴う。しかし、その衝突から逃げず、変革を成し遂げなければ生き残れないという、経営陣の凄まじい危機感がひしひしと伝わってきた。

豊田章男会長の厳しい問い、そしてミッドシップの未来
番組のクライマックスの一つが、世界中の役員や担当エンジニアが100名近く集まる、新型車の開発決定会議の様子であった。並べられた新型車のモックアップを前に、カローラの開発責任者が商品説明を行う中、“モリゾウ”こと豊田章男会長から鋭い質問が飛ぶ。「良品廉価というけれど、本当に廉価なのか?」担当者は「原価ポテンシャルを下げ、本当に必要なものだけを足していく……」と必死に答えていたが、あの場のエンジニアの胃はキリキリと痛んでいたに違いない。さらに豊田会長はこう言葉を続けた。「千人の無責任な人の情報を取るよりも、本当にこの車が欲しいという10名の意見を取りあげるのがいい」また、普段はサングラス姿でユニークな発言の多い中島裕樹副社長の言葉も印象的であった。
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「(トヨタには現在ない)小さなBEVができる良さと、エンジンのついた車でも車高の低い車ができる良さがある」これは、以前動画などでも紹介されていた「新開発のコンパクトな次世代4気筒エンジン」のことではないかと推測できる。
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また、雑誌などで次期MR2とも噂されている「ミッドシップの実験車両」の開発風景も取り上げられていた。利益が出にくいミッドシップスポーツをなぜ今作るのか。ライバルである日産GT-Rやポルシェ911とサーキットで比較しながら、担当者は「旋回性能の技術や技能を蓄積するための実験」と語っていたが、その先にはさらなる未来があると考える。かつてマツダがラージ商品群(CX-60など)を開発する際、あえてFR(後輪駆動・縦置き)を選択したのは、バッテリーやモーターを効率よく配置し、電動化による重量配分を最適化するためであった。今回のトヨタのミッドシップ実験も、まさに「電動化時代におけるスポーツカーのパッケージ」の模索ではないだろうか。バッテリーやモーターを車体の中央に集中配置するパッケージを、この実験車(あるいはGRヤリスなどの知見)を通して鍛え上げているように思えてならない。
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「立ち止まり、考え、改善する」という日本メーカーの勝算
番組の最後は、豊田章男会長のインタビューで締めくくられた。「日本は小さな国だが、存在感がある。世界から『日本が選ばれないと生き残れない』」という言葉には重みがあった。

かつてマツダが「SKYACTIVテクノロジー」を発表した際、開発と生産の現場が密接に連携する「一括企画」によって、魅力的なデザインと高い技術を両立させた。小回りの利く規模だからこそ素早くできたマツダに対し、巨大企業のトヨタがいま、生き残りをかけて本気で同じような組織改革に挑んでいる。

AIを駆使し、驚異的なスピードで欧州車をも超越するデザインやソフトウェアを繰出していく中国メーカーの勢いは確かに脅威だ。

しかし、かつて2010年に大規模リコール問題に直面した際、豊田章男氏はアメリカの公聴会でこのように語っていた。

「トヨタはここ数年の間、急速にビジネスを拡大しました。率直に言って、私自身、速すぎたと思うほどのペースでした。トヨタの優先要件は、第一に安全、次に品質、 tender(そして)量です。これらの要件が混乱し、以前のように立ち止まり考え改善するということが出来なくなっていました。お客様の声を聞くという私たちの基本姿勢がおろそかになっていました。」

急激な成長の影で一度立ち止まり、本質を見失った過去があるからこそ、いまのトヨタはスピードの濁流に飲まれず、一歩踏みとどまれる強さがある。「どれだけ時代が急いでも、立ち止まり、考え、改善する」この愚直なまでのものづくりの姿勢と価値観こそが、これからの激動の時代において、日本メーカーが世界に打ち勝つ最大の勝算になるのではないか。番組を見終えた今、そう強く感じている。
Posted at 2026/07/20 11:27:03 | コメント(1) | トラックバック(0) | トヨタ | クルマ

プロフィール

「@さっしぃ さん  亡霊が…、…、」
何シテル?   08/10 16:19
妙にこだわりのあるへんなやつですがよろしくお願いします。あまりうまくしゃべれません・・・・人付き合いが下手です。泣 最近、突然フォローの申請をされる方がおられ...
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マツダ CX-3 2代目 嫁の3 (マツダ CX-3)
2代目のCX-3 パワーアップされているだけに燃費は少し伸びないかもしれません。
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オヤジの車を乗り回していました。
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