ここ数日雑誌やネットではCセグメントの車が注目されている。マツダ3にカローラ、そしてシビックもマイナーチェンジが確定されているようだし、ゴルフもモデルチェンジをするとなれば当然だ。
そこでカローラがどんな車なのかとディーラーへ足を運んだ。
今日はどういうわけか、人手も少なく、待ち時間なく試乗ができた。
エクステリアはカローラスポーツと同じようでフェンダー部分の膨らみが凄く貧祖に見えることはない。ただ、スポーツの方がやはり低重心を醸し出すような感じは受ける。
セダンとなるとリアトランクのデザインが気になるところだ。画像を見る限りショートデッキで尻下がりルックであることがわかる。しかし、意外にその尻下がりを意識させないほどトランク部分が狭く、トップグレードの「W×B」になるとリップスポイラーが装着されている。
フロントバンパーやリアバンパーはデザインで効果的にメッシュや樹脂部分を取り入れ、先代アクシオと比較してもかなり若返った、そして現代的なデザインとなっている。
同行した営業の方によれば、サイズは先代プリウスとほぼ同等のサイズ、居住空間のサイズは変わらないという。
本日の展示車・試乗車はそのトップグレードの「W×B」で内装は落ち着いた黒。ピラー部分もマツダ3と同様に黒になっている。またピラーの傾斜はかなり急でああるが頭上ところまでは届かないので日差しに困ることはなさそうである。インテリアはまさしく「上質」の一言。随所にステッチを入れて高品質とスポーティさを演出していた。シフトはごく普通でプリウスのようなシフトではないのでかなり好感を持てた。
後部座席は凄く広いわけでもなく狭いわけでもなく、シートとの間にこぶし程度の空間はできそうだ。リアは3人で乗るより、2人の方がゆったりするだろう。しかし、3人乗れないことはない。
さて、試乗である。今回も同乗者がいるため、一般的なインプレッションであることをご容赦ください。
走り始めのモーター音は演出され、外にいると結構大きめに聞こえる。しかし、車内にはあまり響かない。アクセルの踏みごたえは軽い。すっと車が走り出すため、スポーツより身軽な感じを受けた。これはスポーツより1インチ小さい、17インチのタイヤのせいだろう。従って軽いアクセルワークができる。またドタバタ感がなく、段差を乗り越えても「ドスン」でもなく、「フワン」でもなく、「スタッ」と収まる。また、スポーツが足回りやエンジンフィールをいろいろと調整できるような装備があったが、こちらにはそれはなく、そういう装備を不要と思う人にはすっきりして良いのではないかと思う。少なくても自分はこちらの方が好みである。
斜め後方の視界は、適度で左折の際の後方の確認はしやすいと思った。また今回はディーラーの意向と思われるが狭い路地を走るコースだったのだが、3ナンバーだからという不安感は全くない気がした。
電子パーキングはかなり洗練されていて、電子パーキングがかかった状態でアクセルを踏んでもショックは少ない。また、HOLDの表示がされているシーンでのスタートもショックはほぼない。この装備は渋滞の多い日本ではかなり効果的できっとブレーキは停止するときのみになり、後はアクセル付近に右足を置いておくだけのイージードライブができそうだ。今日は4Eのシューズを履いていたが、ブレーキとアクセルを踏み間違えたり窮屈な感じなかった。そういうことから考えても、ロングドライブも足もとに余裕があり、疲労も少ないだろう。
ボディの剛性も高く、営業の方曰く、レーザーで切断したり溶接をするのでかなり精度が上がっている。そのことが、ひずみや緩みがないので剛性が上がることに繋がっているということだった。従って多分先代カローラをイメージしている人からすると車格が完全に違うと思うだろう。本来の国際機関車種のカローラの本流だと言ってもおかしくはない。
マツダ3と比べると互いに車の乗り心地が硬いというイメージはない。乗り心地は互いに拮抗としている。また、マツダの最近の人を中心にして考えるというシートも素晴らしく、「腰を立てる」というシートは非常に心地よかったが、カローラの方シートも悪くはなかった。ただ、これには長距離移動をしてみないと優越はわからない。
エンジンフィールはカローラの方がスムーズだったが、「3」の力強さと比較は難しく、これは好みだと思う。となれば、どちらを選ぶかというと購入額、エンジンの種類、デザインなど購入側の好みになり、どちらを買っても損得はなく、満足すると思う。
気になったのは自分はセンターのナビを表示するモニターの大きさだ。場所は悪くないが、大きすぎると感じた。また、ヘッドupディスプレイがオプションであるのは構わないが、トップグレードしか装備できないというのも残念。
画像はトヨタHPより
さらにリアのトランク部分のヒンジがやはり鉄の部分丸出しで、「3」は樹脂で覆われていた。またトランクの奥を覗くと内装部分で一部布がないところがあり、コストダウンの一面が見て取れたところだ。また、スポーツもそうだが、トップグレードとその他のグレードのLEDライトの意匠が違いすぎるのも残念に思う。また、ドアミラー周辺にピラーがあることである。無論これが剛性を上げるためだろうがはめ込みの窓をどうにかできないものかと思った。
総じて
先代カローラアクシオはデビュー当時明らかに購買層を限定し高齢者よりの装備とデザインだった。しかし、今回のカローラセダンは取り回しのしやすさや、上質さ、乗り心地から考えても「この国のセダン(90年代の第6代目カローラのキャッチフレーズ)」と言えるような車になったと思う。カローラというと国民車構想から生まれた誰でもが購入できる安価なイメージがあったが、もう国際的な車、あるいはスタンダードな車といえる。ゴルフがドイツの自動車のスタンダードであるならば、「日本の考える自動車とはこんなもの」という胸を張れる車になったのではないかと思う。
画像はカローラツーリング
追記 河口まなぶ氏と竹岡 圭さんの試乗の動画もアップされましたのでこちらもご参考に
河口 まなぶ氏
竹岡 圭さん
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Posted at
2019/09/28 17:05:29