• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2022年05月28日

マーチの生産終了に思う

マーチの生産終了に思う 今年をもってニッサンマーチの生産を終えるという。奇しくも初代の販売から今年で40年目だそうだ。
これによってニッサンの古くからあるビッグネームはスカイラインとフェアレディZだけになったという。実に寂しい限りである。
 もともとマーチはニッサンでのラインナップで空白となっていた1000ccクラスを埋める小型車、つまり、エントリーグレードとして開発がスタートした。
alt
初代のK10をまとめたのは、伊藤修令氏。デザインはジョルジェット・ジウジアーロ。生産面にても新型車の日産自動車史上としては異例づくしで、新工場の建設を行い、村山第3工場=月産能力2万台(当時)や自社系列外発注、新規取引先の拡大、生産工程における車体、塗装、組立に(当時としては世界水準を越える)216台の大幅な産業ロボットを導入した。これにより低原価格、高品質、低コストをめざし、従来車よりマーチの高品質、低価格に貢献した。(ウィキペディアより)
i・Zという特別仕様車もあった。



また、このマーチをベースに様々なモデルも市場投入された。
「R」
alt
「ターボ」
alt
「スーパーターボ」
alt
キャンバストップ
alt
また、パイクカーというジャンルも作り、パオ
alt
Be-1
alt
フィガロなどが販売された。
alt
2代目(K11)はより欧州車のような丸みを帯びた車だった。
alt
また当時の901運動の影響もあってか、足回りの評判も良くセンスのあるボディカラーの採用で女性ユーザーも多くみられた。しかし、そのイメージを損なわないためか、スポーツグレードの設定は見られなかった。


しかし、排気量は1.3ℓと1ℓの組み合わせになった。また、スバルから供給されたN-CVTも採用された。K11にはあまり派生車種の設定はなかったが、当時のステーションワゴンブームの影響からマーチBOXというモデルも投入された。
alt
さらに当時としては先見の明があったともいえるキューブも発売された。これはマーチのコンポーネンツを利用した姉妹車である。現在では、トヨタのルーミーやスズキのソリオの源流ともいえるかもしれない。
alt


そして2代目(K11)の末期にカルロス・ゴーンが日産の改革をスタート。その中で3代目(K12)にバトンタッチされた。
alt
それまでと全く違った雰囲気のモデルだったが、センスの良いCMもあってか、女性ユーザーにヒット。ゴーンCEO着任後、初めて開発された車種として、発売初年度の日本市場では月販目標台数8,000台を大幅に上回る月平均14,000台をマーク。

その後、他社から競合車が続々と発売されたこともあり、販売実績は低下傾向となったが他社の競合車種がモデルチェンジするたびに車両のサイズを拡大する傾向にあるなか、マーチは車幅などのサイズが比較的小さい車種ということもあり、発売後4年を経過した2006年になっても月5,000台程度をコンスタントに売り続けていた。排気量も日本仕様車では新開発の1.0/1.2/1.4LのCR型エンジンを搭載、さらにはスポーツモデルとしてマーチ12SRや15SR-Aも設定された。
alt
しかし、現行の4代目(K13)からは国内生産を断念。
alt
タイでの生産になった。そのため、マスコミからは品質について評価も低く、また周囲のライバルが国内生産でありながらも装備も充実、スタイリングも洗練されたこともあってか、販売は後塵を拝す。多分にルノーとの関係やアジア戦略のこともあって、欧州のマイクラと違う価格の低いモデルを投入する必要性からこの決断をしたのだろう。また先代の12SRの血筋を引くnismo-Sの投入もあったが、その後、日産はこのクラスにはあまり熱心にならなくなった。
alt
現行モデルの生産は12年にもなったのだが、どうして残念なことになったのだろうか。
一つには国内市場に合わせた国際戦略車というのは販売には困難な時代になったからだろう。欧州などのコンパクトカーが車幅が1700mmをこえるようになった。しかし、マーチの性格上小回りの利くタウンカーかつエントリーカーという立ち位置のため、ライバルには後塵を拝したのかもしれない。
次に燃費を上げるには価格を上げなければならず、ノートとのバッティングを避けなければならかったのではないだろうか?さらにはe-POWERの開発やEVのリーフの開発などからマーチにe-POWERの搭載するための開発資金不足になったのではないだろうか。かりにe-POWERのエンジンをタイで生産するのもコストや生産に支障があったのかもしれない。
最後にこのクラスは軽自動車と比較されると同時に昨今のトール系のワゴン隆盛の中ではやはりマーチを選ぶ理由や魅力が乏しいと思われる。
CMを見ていくとわかるのが低価格でありながら、装備の充実を訴求している。しかし、時代は価格よりも「いい車」を求め始めた。軽自動車でも200万を超える車も売れてしまう。そして、価格以外にも2代目にしても、スイフトのコンセプトにも通じるが、足回りの良さという魅力があった。そう考えると4代目も魅力は価格は低いのだが、「良い車」という意味では魅力が不足してしまう。
alt
後に日産はダットサンという2013年から2022年まで新興国向けに展開のブランドを立ち上げた。状況が変化したからと言われたらそうであろうが、ダットサンブランドも結果的には失敗ということになったことを考えると、品質のよい低価格車というのはやはり時代に合わなくなっている。
 もし、欧州に投入されたマイクラ(欧州名)販売することができていれば、違う展開になったかもしれない。
こうして考えると、低価格よりも装備や自動車としての走行性能、燃費と言った魅力に欠けるのが4代目マーチだったのかもしれない。

復活も噂されてはいるが、どのようなモデルになるのだろうか?フェアレディZのようにそれまでのマーチのデザインをオマージュするような車になるのだろうか‥‥。
ブログ一覧 | 日産 | クルマ
Posted at 2022/05/29 01:17:51

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

洗車フェチ泣かせの天気ですぅ😓
superblueさん

今日は少しだけ海外ネタ(笑)
3ダイヤ-LIFEさん

「バッテリーが爆発しそうになった」 ...
エイジングさん

忘八(ボーハチ)について ・・・ 汗
P.N.「32乗り」さん

久々にピーカン☀️ちょー気持ちいい ...
P・BLUEさん

湿る風雲渦巻きて梅雨入り待ち
CSDJPさん

この記事へのコメント

2022年5月29日 8:51
車名を公募して「マッチのマーチ」なんてCMも、はるか昔の話になっちゃいましたね~🤔
いい車でしたが、残念です。
コメントへの返答
2022年5月29日 19:30
マーチって結構長く販売してたんですね~。あの人も自分のニックネームが絡んでいなかったら、今のようなレース監督になってないでしょうね。
残念ですね。
2022年5月29日 18:31
時代の流れですよね。私は初代マーチターボが好きでした。
コメントへの返答
2022年5月29日 19:32
時代の流れですかね。スターレットと張り合って販売してましたよね。ちなみにスーパーターボのCMのBGMはトップガンのデンジャーゾーンでした。
2022年5月29日 22:07
 仕事上でレンタカーに何度かお世話になりました。
4台目K13は、タイ産ということに目をつぶって差し引いても酷い出来のクルマでした。乗り心地はバン並みに固い脚と座り心地の悪いシート。内装も軽以下の質感のチープなプラスチッキーさ。個人的には軽を含めた過去歴代乗車車輌で1,2を争う出来の悪さ。
(販売先の9割はレンタカーや法人需要だったのではないでしょうか)
それとは相反して、同時期に借りた過走行ながらもそれより古い3台目K12ときたら、製造当時の頑張りで明るいポップなデザインの内装と、走行距離相応ながらのくたびれありながらも軽快な乗り心地。売れたのも分かります。
なぜこれをうまく継承出来なかったのでしょう。。
そりゃあ、今モデルを最後に製造中止にもなるのは仕方ないでしょう。
日産の悪しき伝統のモデルチェンジをやってしまった悲しきモデルとも言えます。
コメントへの返答
2022年5月30日 21:08
お疲れ様です。
2代目から3代目に移行した時も結構バンパーの止め方が少ないとかコストダウンされていることを聞いたことがありました。しかし、まだ日産の良いところが残されているとも言われていたのを思い出しました。
私は2代目マーチは試乗の経験があり、キューブは嫁の愛車でしたので、最後のニッサンらしさを覚えています。しかし、4代目は、試乗する気も起きませんでした。おっしゃる様になんとなくチープな印象でしたので購入対象から外れてしまいました。まだ、後にDJデミオがセダンとして生産をタイに移行してもその品質を損なわないように生産をしていることを知ってしまうと現地でのサプライヤ―と日産の関係がいまいちなのではと思ってしまいます。代々陳腐化したのはやはり開発費用を捻出できそうだったにも拘らず、報酬として独り占めしたあの人にも責任があるかもしれませんね。
2022年5月29日 22:32
追伸
今月号のDriver紙に特集が組まれてました。
初代のデザインについて昔からジウジアーロのが元であったという噂は昔から聞いてましたが、その真相について、当時の開発主幹によってより詳細な経緯が記載されてあって興味深かったです。
コメントへの返答
2022年5月30日 21:12
早速目を通しました。今回自分の気になる記事もなかったのでスルーしておりました。ありがとうございます。

 しかし、当時はイタルデザインが売り込むぐらいニッサンに魅力があったとも受け取れますよね。今や、自社デザインを主としていますが、あの引退されたあのデザイナーはこの4代目マーチをどう思っていたのでしょう…。タイ生産ありきでスタートした結果、どうにもならなくなったのではないかなあと思います。
2022年6月17日 23:30
マーチ今年で生産中止なんですね。残念です。私はCX-3の前車はAK12のIMPULマーチでした(羽根のデカいやつ)キビキビ走って小回りが利いて楽しい車でした(^o^)特にチビっ子に受けがよく「マーチのレースカーだ!」なんて言われたこともありました(^^:
コメントへの返答
2022年6月17日 23:48
初めまして。
コメントありがとうございます。
生産中止のようです。インパルのマーチはウィングも大きくてそのままラリーに出そうなエアロでしたね。マーチの可能性を広げるモデルの一つだと当時は思いましたが…。
あの頃まででしたね…。マーチの再来…となった頃は日産の復活となるかもしれませんね…。

プロフィール

「鹿児島もアイドルが増えたなぁ "乃木坂46瀬戸口心月、鹿児島県出身19歳新メンバーが『少年サンデー賞』受賞で初表紙&ソログラビア あどけなさ残るキュートな笑顔" https://l.smartnews.com/m-lxwhX2M/oVVx9z
何シテル?   06/04 17:21
妙にこだわりのあるへんなやつですがよろしくお願いします。あまりうまくしゃべれません・・・・人付き合いが下手です。泣 最近、突然フォローの申請をされる方がおられ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/6 >>

1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     

リンク・クリップ

1984.1.22 1984新田原基地航空祭(その1) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/08/25 22:12:25
アカデミー 1/72 F-22 ラプター 製作記 (Academy 1/72 F-22 Raptor building report)  
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/01/07 15:03:29
WHAT DO YOU DRIVE? 
カテゴリ:マツダ関連サイト
2011/10/03 21:25:36
 

愛車一覧

マツダ CX-3 2代目 嫁の3 (マツダ CX-3)
2代目のCX-3 パワーアップされているだけに燃費は少し伸びないかもしれません。
マツダ プレマシー マツダ プレマシー
この車でも10万キロ突破したいなあ・・・・
マツダ CX-3 嫁の3 (マツダ CX-3)
嫁の車
日産 シルビア 日産 シルビア
オヤジの車を乗り回していました。
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation