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2023年03月31日

自動車社会は多様化を認めないのだろうか。

自動車社会は多様化を認めないのだろうか。 今週は自動車業界において2つの大きなニュースが報道されたと思う。

一つは
北米市場でのEV販売において日本とアメリカ間で、EV向け重要鉱物の供給網を強化することを日米で協定締結した」というものだ。
これは昨年バイデン政権が、気候変動対策を柱とした「インフレ低減法」に、電気自動車(EV)の普及促進策を盛り込み、中国製EVを締め出すための方策である。
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これによってEVの原材料がアメリカで生産された車には税額の控除をするものだったのだが、今回の協定の締結によって日本国内で採取または加工された重要鉱物を使った電池を搭載するEVも米国で税制優遇措置を受けられるようになる見通しで、日本企業にとって追い風となるというものだ。
つまりこれは従来のEVのみが今後残るというものだ。
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二つ目は、
EUはドイツの主張したe-fuelを使用した内燃機関を認め、2035年以降も内燃機関のエンジン車の新車販売を認める」というものだ。これは内燃機関ものこるというものだ。
以前からドイツでは環境重視派の政党と経済重視派の政党とで意見の食い違いがある中、ドイツは国内経済で雇用問題を見据えての反対だったのではないだろうか。イタリアも意見の反対らしいのだが、このe-fuelのみが認められていることには不満だったという。というのもイタリアはバイオ燃料(木くずなどのバイオマスから作られたもの)の使用に対する追加保証を求めているらしい。

同じEVシフトの中において二大市場で大きな違いが出てきていることで今後の先行きがどうなるかわからなくなってきた。
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EVにしても原材料の希少性と中国企業の進出を懸念されることからバッテリー価格がだぶついてきたとはいえ、さらに市場の拡大されると依然として半導体も不足していることからも、レアメタルの安定供給、あるいは中国政府の動向によってはまだまだ先行きは不透明に思える。また、購入においても税金の控除や補助金を政策に取り入れること自体、自動車の価格が高くなっている。
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また、e-fuelにおいても単価が高く、まだまだ一般に普及するには難がある。これはバイオ燃料とて同様である。単価が高いからといって高級車しか残らないとうのもこれは極論である。化石燃料よりも安定した価格になるような企業努力がなされば、きっと今後、単価も安くなることは予想できる。

この手の話題をブログに書くと、中にはEVでしか未来はないという方のコメントを頂くこともあった。

しかし、私たちには多様化という選択肢はないのだろうか。
例えば、今日から全世界軽自動車しか乗れない、あるいは今日からミニバンしか乗れないとか、統一されるとどうなるだろう。それは車の形だから同じではないという人もいるかもしれないが、以前からガソリン車とディーゼル車が共存している。また、車の流行はあれど、様々な形態、駆動の形式でも、その用途、利便性、価格といった様々な理由から私たちは車を選んできた。それを狭義な視点から選べないというのは、何かおかしく感じないだろうか。確かにそれぞれに長所や短所は存在しているわけで全て何もかもが課題解決されているわけではない。

現在の大きな課題は二酸化炭素排出量であってそのための解決方法を様々な手段で排出量を減らすことができればよいのである。商品には各々長所や短所、メリットとデメリットがあるはずである。
自動車市場において購買層それぞれに、これがよいというものを選ぶ社会でなければ、車はつまらないのではないか?

様々な取り組みの中で用途に応じて、維持費が安く、購入者の嗜好性を満足させて、二酸化炭素の排出について環境を破壊することなく、永続的に地球の未来が望めるような車であってこそ、意味があるように思う。
ブログ一覧 | 自動車産業 | クルマ
Posted at 2023/03/31 21:53:38

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この記事へのコメント

2023年4月1日 14:10
こんにちは。 この手の論議が時系列的にどう変化しながら落ち着きどころをどのように決めて行くかは興味はありますが、どの国も綺麗事では済まされない面も持ち合わせているので軋轢を生じながらもバランスの取れた解決策を見出してくれるのではないかと楽天的に考えるようにしています<笑>。 気になるのは中国の動きです、民主国家がワイワイガヤガヤと議論を繰り返している間に、国家主導でEVのみに固着することなく、広く柔軟な対応で、脱炭素社会への道のりを、結果的に最も確実に早く到達しそうな感じがしています<汗>。 そうならないように賢い日本は進めて欲しいですね。
コメントへの返答
2023年4月1日 22:38
こんばんは
おっしゃるように市場がだんだんと取捨選択をしながら何かに集約されるとは思いますが、現時点ではまだまだ様々な方策を試行錯誤しながらしていくのかなと思います。
そして中国の圧倒的な経済力と政策は今後他国に対してどのような影響を与えてくるか非常に興味深いところです。そのためにも日本のメーカーにも頑張ってもらいたいですね。

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