2022年10月12日
わたしは、どうしてこんなに車が好きになったのだろうと振り返ると…一つの番組にたどり着く。それは1989年テレビ朝日で放映された「サンデープレゼント ‛89モンテカルロラリー 熱き闘いの全記録」という番組だ。
当時バイトの給料を貯めて初めて買ったのがVHSビデオレコーダーだった。その時初めて録画したのがこの番組だった。まだ学生だった自分はそれなりに車好きではあったが、この番組でさらに車の魅力に取りつかれたのだ。
1989年という年はご存知の通り1987年よりスタートしたグループAにによる車両でのWRCとなって強豪ランチャデルタに対してTTEセリカGT-FOURが台頭した頃のものだ。

しかし、この番組はモンテカルロラリーを通してチームマジョルカというプライベーターを中心にラリーに対する情熱を記録したドキュメンタリー番組だ。「コンセントレーション」「サービスポイント」「SS」などの言葉も新鮮に感じたものだ。
マジョルカ―のドライバーは前年は、石川英正氏と「竹ちゃんマン」こと竹平素信氏が務めていた。そして二人がステアリングを握るのはニッサンパルサー。よって残念なことにトヨタセリカやマツダ323の走行シーンははカットされている。代わりに今では珍しいニッサンマーチを駆るベテラン「ポー・エクルンド」を見ることができる。

さて、私をぞっこんにさせたのは、SS13の峠のシーンだ。グループAのデルタを駆るミキ・ビアシオン、ブルーノ・サビーら安定したステアリング裁きでコーナーを曲がる中、BMW・M3を駆るマーク・デュエツが、これぞラリーのドリフトとばかりテールを流してくれる。またFFのがプジョー205がサイドブレーキを使って後輪を止めて曲がっていく…。 さらにBGMはあの神曲映画「デルタフォース」のオープニングである。これは普段サーキットのレースとはまた違う興奮を覚えたものだ。
そういえば、この峠ではないかという場所でのCMも後に放映されたことがあった。
以来、私はラリーの虜になっていく。そしてカーグラフィックTVでは1989年のラリーの総集編が放送され、以後段々と様々なメディアによってトヨタやマツダ、ミツビシ、スバルのワークス勢の活躍が報道されるようになってきたのだ。
カーグラフィックTVで1989年のWRC総集編のオープニングはBGMに「ファイナルカウントダウン」が流れ、カルロス・サインツのセリカの車載カメラがグラベルをテールを流しながら走行する迫力ある場面が収録されていた。そして1000湖ラリーで、デルタが、セリカが、ギャランが飛ぶのだ!
そして先日のその動画と約30年ぶりに出会ったのである。時間の流れを感じつつこれらの動画をじっくり見入ってしまう自分がいた。1980年代後期から日本車のモータースポーツでの活躍が始まったわけ(WRC、WSPC、F-1)だが、私はやはり自動車市場の活況な時代と合わせて車を好きになったということが分かる。
今はトヨタのルマン3連勝、WRCのチャンピオン獲得、F-1のレッドブルホンダ(2021年)の活躍など目覚ましい結果を残しているにもかかわらず、なかなか盛り上がに欠ける。しかし、いつかはまた日本車勢の活躍するときが来ることを期待したいものである。
Posted at 2022/10/13 21:13:04 | |
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