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2019年07月30日

やっと買えた、ささやかな満足

やっと買えた、ささやかな満足
まったく大したものでは無いですが、激安品を見つけてしまい、これはとついポチってしまいました。

工具箱の肥やしになる前に、オブジェとして飾るだけかもですが「メガネレンチセット」を買いました。


恐らく、自動車関係の工具もDIYのニーズは今後減ることは有っても増えないからかもしれませんが、60%引き新品と言う感じでした。

ドイツ車のエンジン(私の場合は空冷ポルシェ)をオーバーホールなんかした経験をお持ちだとわかると思うのですが、スナップオンでは無理で、スタビレーか、ハゼットでないとうまく行かない箇所が有ります。元々日本のJISベースだとバイク用や自動車用エンジンでは、コマが飛び過ぎて軽量高出力エンジンのタイトな設計では使えません。10-12-14-17だと粗すぎて、11-13-15が間に必要で、かつ良く使うのが13-15だったりします。

それはタイトな設計をすると、座面径と要求軸力の関係でそうなるわけですが、さらにドイツDIN規格なのか、ポルシェ規格なのか、メガネの輪っかの肉厚が薄くないと干渉するため、他の工具は入らないのです。この肉が一番薄いのはハゼットで、次がスタビレーかな。恐らくこの2つを限界値に設定して設計しているのだろうと思います。(ポルシェだったか、車載工具はハゼットだったような)

ヘッドやクランクケースのナットを締めるアングルとかで大体限界設計のエンジンはディープソケットや、角度で逃げるなどしないと無理なものが多く有ります(設計サイドは専用工具を避けた最大限限界を追った設計、、、です、対策や改修設計だと止むを得ずの場合も有りますが、試作から量産のはざまでは限界設計のツケが残っている場合がありますね。具体的には、壁際一杯に寄せた配置で、スタッドが並ぶ場合とか、ソケットではヘッド幅が邪魔で寄せられないとか、エクステンション付けようにも上に逃げられない場合とか、結構最後の砦になる場合も多いのですw。



ハゼットとスタビレーはどちらも精密ながら、性格は真逆でハゼットは剛性が有って、締めると反力が「がッ」と返って来て回転角度的にわかりやすい。そのカッチリが好きだというファンもいると思います。

一方スタビレーは最軽量に肉が抜いてあって、軽いのが特徴でありその分しなります。高いトルクで締めると最後の決めでふわっとしなるので、それが限界付近をわかりやすくしてくれると感じる人もいるでしょう(私とかw)。私は手の皮が薄いので、I型の力の掛かる面Rが大きくて薄いのに痛くならないんですよね。

個人的にはエンジンなどの「組み、バラシ」に対してはスタビレーが好みで、足回りやパワーライン系だとハゼットのような撓らない方が衝撃を与えやすくてバラシにはイイですね。ただ、足回りとかそういう固着系だと、言えない使い方もするので、日本製の中堅もので、叩いたり、こじったりできるものがいいですね、壊しても買い安いので。でもプロは永久保証のスナップオンの方が、結局安上がりだとして使う人も多いです(平気でぶったたくし、繋ぐしwww)。

この両者は実際使うと、見栄えのよいスナップオンやマックと違い、梨地の鈍い光で、地味です。ですが実際の使用場面では手が滑らず「道具」に徹する感が好きです。

スパナやメガネ、ラチェット、6角と、様々な種類が有りますが、その分野ごとに好きな工具は違っていて、私の場合は「メガネレンチはスタビレー」であって、そのほかはまた違います。それにこのオフセット75度が特に好きなので、これだけはスタビレーが欲しかったんですよね。

今どきはソケットで大概は行けるのですが中間にガタの無い、軸力がダイレクトに手のひらに来るメガネでの組みが一番好きですし、オフセット75度はモーメント的にも、ボルトやナットの軸力が素直に伝わる(座面の180度分にだけ座面摩擦が掛かる感じで回る・・気がする)。通常慣れない素人さんは普通のオフセットメガネレンチで力の掛かる作業の時、自身の体側を引く時に下げてしまうのでメガネの下のあご部分をてこに、反対側を持ち上げてしまい、抜けて危ないのです。けれどディープオフセットの場合は、手が水平面から上に位置して干渉しにくいことと、モーメント的にあごを浮かす方向に力が掛かってボルトの頭にうまく水平に掛かりやすいんですよね。


後好きなのは、FEMの無い時代に、人間の感性で応力線を見透かしたような形状。力の掛かる部分を均一化した最軽量形状のような、形が特にこのディープオフセットレンチには有るんですよね。ま、オタですが。

なお、肝心の回す内側形状にはスタビレーは2種類あって、昔からのストレート形状と、とスナップオンの特許だった面接触形状のものが特許切れに伴って最近の主流のようですが、このスタビレーにも6角面の接線の一部に集中して掛かる盗みのある形状が有り、アンチスリップドライブと称してました。購入時はどっちらかわからなかったのですが、どちらにも一長一短あって、来たものでいいや、とぽちったのですが、やはり最近主流のフランクドライブ形状に全部変わったんでしょうかね?。こちらは角を舐めにくく、また少々痛んだ頭にも容易に掛かってくれるため実用的です。

一方、昔ながらのストレートきっちりの形状は、車底に潜って上向き作業や、手の入りにくいところで、頭をきっちり入れると、手を離しても落ちてこないため、重宝します。


モータの時代になるとこう言う工具もまた、出番は減って来るのでしょうねぇ。

今日はさっそく届いたメガネレンチをなでなでしてにんまりしている私を見て、妻が
「何がいいんだか?」と言うので、あれこれうんちくを披露していると、さらに冷ややかな目をしております(;^_^A


妄想・・・・
敗戦がほぼ決まりつつあるなか、メッサシュミットのMe262に搭載されたJumo 004型ジェットエンジン。実運用では平均25~30時間という短いオーバホール間隔のため、スタビレーのメガネレンチが毎日のように魂を込めて握られていたに違いない、なんて松本零士さんの漫画風なロマンを感じつつ、、(これは勝手な妄想ですが、ロールスロイスのジェットエンジンはスタビレーを指定工具として使っているそうですよ)


この工具を使うために、古いバイクでも拾ってくるかなw。
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Posted at 2019/07/30 21:06:24

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この記事へのコメント

2019年7月30日 21:34
こんばんは。スタビレー、イイですねぇ〜。
私が工具を揃えた頃はミーハーだったのでドイツ製なんて地味なのじゃなくwピカピカ光るスナップオンが好みでした。ま、そもそも20代には当時のドイツモノは高過ぎました。なので今でもレンチ類はスナップオン、ボックスもスナップオン、ラチェットハンドルはファコム。でもトルクスのソケットはEもTもハゼットにしました。

バイクの方のBMWは意外に造りが粗いところが散見されるのですが、トルクス意外はあまり工具を選ばず整備しやすいバイクです。
コメントへの返答
2019年7月30日 22:01
こんばんは。
今でも工具箱は雑多でお得品がほとんど(;^_^A

TONEでもKTCでもよかった時代が有ったんですが、JISのレベルでは作られていないエンジンにぶつかったらメーカは何でもよかった工具が使えない!。ハゼットやスタビレーみたいに側面がストレートで薄くないと入らないとか(;^_^A。

色々もらった中に1本スタビレーの75度メガネが有って、これが魔法の様にダメだったところで使えてしかも握り心地が何とも言えない。 以来ずっとファンです。 まぁ各メーカ一流品は秀でた部分が有って素敵なんですが。

私のハスクバーナもBMW時代のものなので、トルクスが多いのですが、設計のタイトさはNUDAはピカイチかも、、のパズル車で、何をするにも「あとチョットが、、、ですw。
2019年8月3日 20:09
ユンカース・ユモ
良いですねぇ。
私的にはフォッケの190D、液冷ユモエンジンをドイツ工具で弄ってる感じが雰囲気あります。
どこかで聞きましたがその昔、戦後の航空機整備にはスナップオンとベルツァーしか認可されない時代があったような…うすら覚えですみません。
コメントへの返答
2019年8月3日 23:26
コメントありがとうございます。

長ッ鼻ドーラの12気筒,似合いますねw。ドイツのメカは力業もすごいですからね。

戦後のアメさんの整備は皆インチだったので、あったでしょうね。


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