１０００ｋｍほど乗ってみて

パレットＳＷが納車されて１０００ｋｍほど走ったので感想を。

給油１回ほどは一応慣らし。
あまり回さないように乗っていたのですが、上り坂では踏み込まないでも結構な回転数になります。
すぐに５０００ｒｐｍ以上になるので、軽自動車はこんなもんなんだと納得。
２００ｋｍほど走行した時点で慣らしは諦めました。

まずは快適装備。

内装はあらゆるところで軽自動車にしては素晴らしい。
シートも内装のパネルも良くできております。

シートヒーターはエンジンが温まるまでは快適。
ステアリングやシフトノブの革も同じ価格帯のコンパクトカーよりは確実に質感は良いです。



純正スピーカーもなかなかの音質でデッキ交換のみで特に不満もありません。

 
両側電動スライドドア、ＨＩＤ、オプティトロンメーターなどアルファードに近い内容。



このあたりの快適装備には驚かされました。

しかし軽自動車ならではの欠点も。
まずは時計がないこと。
続いてドリンクを置く場所がない。
このあたりは、最初にクリアされるべき部分のような気がします。



しかし収納を犠牲にした分もあってかリアシートの居住スペースはかなり広く快適です。
フロアが低いのもあり軽自動車というのを忘れる天井の高さと足元の広さには驚かされます。



続いて足回り。

このての車にしてはそれほど柔ら過ぎるというほどではありません。
制限速度内で流している分にはちょうど良い固さ。
上下のゆれもアルファードよりは少なく、リアの人が気持ち悪くなることもありません。

しかしロールは酷い。
タイヤのグリップが結構強いのか、荷重をかけて曲がると体を支えられないほど傾きます。
本気で横転するのではないかと怖くなるほど。
タイヤがなる速度ではシートを交換しないと体を支えられないので上手に運転できないです。
ダイハツやスバルのようなふにゃふにゃの足回りではないのですが、もう少しロールは抑えたいですね。
Ｎ－ＯＮＥのほうがコーナリングは気持ちが良いです。


続いて加速性能。

ＣＶＴの変速がイマイチなのとトルク不足を感じます。
特に交差点の左折など、いったん速度が落ちた状態からの加速が苦手。
このＣＶＴの特性なのか、回転のみ上昇して加速しないというタイムラグが発生します。
２テンポほど速めにアクセルを踏み込んでおかないといけない感じです。

ブルーバードのＣＶＴはものすごく気持ちが良かったのですが、
それと比べるとこのＣＶＴはデメリットのほうばかりが気になりました。

そしてやはり気になるのが車体の重さ。
装備がかなり増えているので、ライフと比べて１００ｋｇほど重くなっております。
それもあってか比べてみると加速性能はイマイチで、進化したのは遮音性のみ。
特にのぼりや、ライフのパワーバンドに入っているときの加速には負けます。
助手席の人が心配するほどエンジンが悲鳴を上げるようながんばってる感じは無くなりましたけどね。


実用的な感想では。

高速巡航用のギアがあるのはパレットの優位なところ。
ライフは１１０ｋｍ超えたくらいでエンジンが悲鳴を上げて回転が上がらなくなるのですが、
パレットはそのあたりでもまだ加速を続けようとがんばります。
ライフのような回転がＭＡＸに達してこれ以上は回らなくて加速しないというのではなく、
トルク不足で風圧に負けて速度が上がらなくなるといった様子。

時速１００ｋｍ時での回転数は２５００程度。
ほとんど無音で走ることができるので、高速道路でも特に疲労感はありません。

そして高速巡航を低回転で走れるために、燃費は明らかに改善されております。
ライフと同じように走ると、燃費は１２ｋｍ→１５ｋｍといった数字でした。
２０％ほど燃費が改善されているのは驚かされました。


総評。

車体の値段を考えると複雑な気持ちになります。
 
実質の乗り出し価格は１７０ちょい。
一般的なＯＰやナビを装着すると１８０を超えてきます。
リセールバリューが高いのが軽自動車の魅力なのですが、
それを省くと正直すこし割高なような気がしてしまいました。

軽自動車の優遇税制があるからこそのカテゴリー。
自動車税や下取りを考えなければ、
 １０００ｃｃ↑クラスのコンパクトカーほうが値引きも多く割安に思います。

ヴィッツＲＳやアクアなどとほぼ同じ価格帯のこの車。
快適装備にお金をつぎ込んで肝心の車本体はやはり軽自動車の性能。
快適で不満も無いのですが走る楽しみはまったくと言っていいほどありません。

この調子だとすぐに飽きてしまう予感がします。
次の車選びではまったく方向性が変わるかもしれませんね。