「サーキットの狼」を一気読みしたら、公道グランプリに惹かれてしまい、そのコースを4月19日(木)に走って来ました。
「サーキットの狼」は1975~79年に連載されて、スーパーカーブームの火付け役です。
ロータスヨーロッパ、ポルシェ911カレラRS、ポルシェ930ターボ、ディノ246GT、トヨタ2000GT、ランボルギーニ・ウラッコ、フェラーリ・デイトナといったクルマが作中に登場し、読者を熱くさせたものです。それでも40年前のお話なので、単純にスペックを比較すれば、現代ではこれを凌ぐクルマはゴロゴロしています。
ドリフト走行なんてまったくするつもりはありませんが、公道グランプリコースを愛車ActiveHybrid3を駆って、それなりに楽しんでみます。あんまり楽しかったので、興奮してレポートが長くなりましたが、「
前半 」は昨日ご報告したところです。
コースは前半、後半に分かれます。
左図:前半(昨日報告分)
①【伊豆スカイライン】 玄岳IC→熱海峠
②【静岡県道20号】 熱海峠→十国峠→湯河原峠→箱根峠
③【芦ノ湖スカイライン】 箱根峠→湖尻峠
④【箱根スカイライン】 湖尻峠→長尾峠
⑤【神奈川県道736号】 長尾峠→乙女トンネル
⑥【乙女道路】 乙女トンネル→御殿場
⑦【表富士周遊道路】 御殿場→水ヶ塚付近
水ヶ塚付近で折り返し、静岡県道20号湯河原峠まで戻り、
右図:後半
⑧【箱根ターンパイク】 湯河原峠→大観山→小田原
⑨【真鶴道路(旧道区間)】 小田原→真鶴駅前→湯河原
⑩【熱海ビーチライン】 湯河原→熱海
⑪【熱海新道】 熱海→玄岳IC
前半では、伊豆スカイラン玄岳ICをスタートし、芦ノ湖スカイラン、箱根スカイライン、乙女道路、表富士周遊道路で折り返し、再び箱根峠まで戻ってきました。
箱根峠 国道1号線
それでは、箱根峠から後半をスタートさせましょう。まず静岡県道20号線を熱海方面に向かいます。
⑧【箱根ターンパイク】 湯河原峠→大観山→小田原
すぐに湯河原峠が見えてきます。ここで左折すると、箱根ターンパイクです。
ターンパイクは2つに分かれていますが、こちらは1967年に開通した延長部分の「箱根伊豆連絡線」です。
ターンパイクは、いまではNEXCO中日本の子会社「箱根ターンパイク株式会社」の持ち物ですが、ネーミングライツ(命名権)を販売しており、2007~14年は「TOYO TIRES ターンパイク」、14~17年が「「MAZDA ターンパイク箱根」でしたが、今年から「アネスト岩田 ターンパイク箱根」になりました。
道路上の案内標識が、未だに「トーヨータイヤ ターンパイク」のままなのは、まあご愛嬌でしょう。
アネスト岩田ターンパイク箱根 湯河原峠料金所 左端のゲートが「IBA」と表示されていますが、次世代型料金収受システムという民間版ETCです。あまり普及していないようです。
ターンパイク 箱根伊豆連絡線 この連絡線も本線と同様の規格なのか、カーブは緩やかで、かなり高速タイプの道です。
本線とは接続していなくて、終点箱根芦ノ湖口から大観山までは、神奈川県道75号を走ります。
大観山 もうご存知の走り屋の聖地 大観山に着きました。やはり、雰囲気がありますね~。
すてきなアルファロメオと出会いました。目をこらしてみて下さい。運転席に格別きれいでカッコイイお姉様がいらっしゃいます。
さあここからが、いよいよターンパイクの箱根小田原本線(1965年開通)です。気をつけないと、いくらでもスピードが出そうです。
先日は、ここでお仕事準備中だった神奈川県警白バイさんにお会いして、「私がここを担当していますから、どうぞ気をつけていって下さい。」と挨拶されております。
おやおや、今日もしっかりお仕事していますね~。 捕まっているのはなんとBMWさん。ここなら、さぞやスピードが出たでしょうから、ホントにお気の毒です。
ターンパイク 箱根小田原本線
白バイさんが他の方にかかりっきりなのをいいことにした訳ではありませんが、前にクルマもいなくて快調に山を下っています。
ターンパイク 小田原料金所 高いお金(¥720)を払うというのに、あっという間に走りきってしまった感じです。
ここでも、時代考証が大切です。 ターンパイクと熱海方面への国道135号は、いまでは西湘バイパスで繋がっていますが、西湘バイパス石橋支線は1995年の開通ですから、当時は一旦下道に下りています。今回もそうしましょう。
【小田原漁港】
ここで、一旦ピットインです。せっかく通りかかっているので、すぐ横にある小田原漁港で昼食です。
朝獲れ地魚食堂 ふるはうす
あじ海老フライ定食 (¥1,680)
しっかり腹ごしらえをしましたし、さあ先を急ぎましょう。
⑨【真鶴道路(旧道区間)】
国道135号 根府川 海岸沿いを走る気持ち良い区間になります。そこそこ交通量があるので勝手な走りはできません。
現在の国道135号ですが、1959年に有料道路として開通し、2008年に無料開放されています。
真鶴道路新道区間(真鶴ブルーライン)との分岐 ここも、時代考証が必要です。現在のメインルート真鶴ブルーラインは1982年の開通ですから、「サーキットの狼」時代には存在していません。左側の真鶴道路旧道区間に進み、真鶴駅前を通るルートを選択します。
⑩【熱海ビーチライン】
熱海ビーチライン 料金所 いつもは通行料をケチって山側の国道を通るので、ビーチラインに入るのは久し振りです。
熱海ビーチライン
1965年に開通した、まさに波打ち際を快走する気持ち良い道ですが、海が荒れたらたいへんなことでしょう。公道グランプリでも天候大荒れの中で、壮絶なバトルが展開されています。
かつて、この道を使ったマラソン大会がありましたが、自動車専用道路のため山側に逃げられなくて、津波警報が出たときに参加者の安全が確保できないからと、いつからか開催されなくなりました。
⑪【熱海新道】
熱海市街を抜ければ、いよいよ最終区間です。
国道135号を離れて、錦ヶ浦に進みます。
熱海自然郷 熱海新道は別荘地「熱海自然郷」のために、別荘業者によって作られ1966年に開通していますが、業者が業績不振で解散したため1997年熱海市に無償譲渡され、以後無料開放されました。
「熱海新道」という名称ではどこにあるのかわかりにくいので、「錦ヶ浦玄岳道路」にでもした方が良かったかとおもいます。それでも自殺の名所と言われた「熱海錦ヶ浦」も、もう知られなくなっていますね。この道は、私も何年ぶりだろうか。
ご覧の通りの急坂ですが、いまの馬力があるクルマであれば、一気に登っていきます。いよいよ公道グランプリもクライマックスです。
玄岳料金所手前の駐車場
ゴールは玄岳手前となっていますが、それらしい広場は見当たりません。まあこのあたりとしておきましょう。
公道レースコースの走行記録玄岳を8時47分に出発して、途中小田原で食事をしたりしましたが13時55分に戻ってきました。5時間8分のうち、走行時間は3時間38分。走行距離は159kmで平均速度は45.2km/h。下道ばかりの割には結構早いです。スポーツモードで走りましたから、燃費9.2km/Lはまあ仕方がないでしょう。
通行料もたっぷりかかっています(計¥3,340(スタート前の韮山峠→玄岳を含む))。
なんというか、とってもおいしい体験でした。
次から次と、それぞれに特徴ある道路を楽しんで、なんだかフルコースの料理を堪能した気分になって、走り終えたあとは満腹感にひたっていました。
「公道グランプリ」は、とても楽しいコース設定です。
ぜひ、みなさんも楽しんで下さい。ただし、楽しさは平日限定ですね。
Posted at 2018/04/22 16:06:53 | |
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