いよいよ晩秋となり、平地でも紅葉が真っ盛りです。
この時期になると、どうしても気になるのが京都です。
行くのであればいつも11月の最終週ですが、なぜかこの時期はスケジュールが立て込みます。
昨年なんか宿も予約していたのに、忙しすぎて直前にキャセルする始末です。
一昨年だって、まだご健在だったアスパラ奥様に「そこは美容院の予約がある」と断られたので行きそびれてしまいました。
「よし!今年こそは」と宿だけはキープしましたが、先週は木曜に写真仲間と河口湖、金曜はいつものテニス、日曜は止せばいいのに富士スピードウェイでオートテスト初参加と大忙しでした。月曜、火曜もテニスの約束があって、行けるのは水曜、木曜限定で11月24日(水)、25日(木)しかありません。
過密日程を心配しましたが、気楽なひとり旅ですからのんびり行けばなんとかなると思い切ります。
京都へは、いつも1日目を使って途中の紅葉名所を訪ねています。
17年は「
湖東三山 」、18年は「
室生寺・長谷寺 」といった具合です。
そのためには静岡県長泉町の自宅を早朝に出発しなければなりませんが、そういう頑張りはそろそろつらくなっています。そこで思いついたのが前泊です。
私が信奉する「阿房列車」の内田百閒先生は、盛岡に行くのに到着時刻が宵の7時45分という列車が都合良いが、それでは上野発が9時35分で早過ぎると悩んでおられます(新幹線は無く東北線も電化されていない昭和20年代の話ですが、9時半を早暁と言うのもすごいです)。汽車に乗るなら昼頃が良くて、着くのは夕方が良いというのをどうするか。訳のないことでそういう時刻に汽車が出るところまであらかじめいって一晩泊まれば良いと、前日に福島で行ってお泊まりされています。う~ん、さすがに百閒先生、大物です。
そういう訳で、アスパラも百閒先生を見習って途中まで行って前泊です。
火曜日は午前中にテニスをこなしたので、帰ってきてからたっぷり昼寝して、それから荷造りして16時半に出発しました。
今回の1日目は奈良での紅葉狩りなので、その手前の伊賀上野で泊まりましょう。
行程図
11月23日(火)
長泉町→長泉沼津IC→新東名→浜松SA
→豊田東JCT→伊勢湾岸道→刈谷PA
→四日市JCT→東名阪道→亀山IC
→名阪国道→中瀬IC→
伊賀上野
11月24日(水)
伊賀上野
→上野IC→名阪国道→天理IC
→国道169号→
①長岳寺
→桜井→県道15号桜井明日香吉野線
→石舞台古墳→県道155号多武峯見瀬線→
②談山神社
→明日香村→国道169号→
③樫原神宮
→国道24号→
④奈良公園
→木津IC→阪奈道→城陽JCT→新名神
→八幡京田辺JCT→第二京阪→鴨川西IC→
京都四条烏丸
出発した23日は勤労感謝の日。久し振りに祝日を走ったら、やはりどうにも感覚が合いません。
走行車線が空いているのに追越車線に留まるクルマを先頭に、追越車線は数珠つなぎです。
イライラするだけ疲れるので、早めの食事にしようと満車のSAで並びました。
新東名 浜松SAにて食べた「ひつまぶし」です。
腹を満たして宿を目指しますが、豊田東JCTを過ぎて伊勢湾岸道に入ったらインパネに警告が現われました。
「タイヤ空気圧低下、慎重に停車」
またパンクしたのかとビックリして、速度を75km/hに落とし左端の車線を進み、刈谷PAに飛び込みます。
幸いここにはGSがあり4輪すべてにエアーを充填したら、どれも十分な圧がありました。
クルマから「BMW エマージェンシーコール」に連絡すると、「タイヤに問題なければ、アラームをリセットしてください。恐らくそれで解決するでしょう」とのアドバイスです。
警告が出たのにそれをリセットしていいのかと、若干不安が残りましたがその通りにします。
一応そこから桑名あたりまで90km/hくらいで様子を見ながら走りましたが、このくらいの速度で走る方が疲れません。
どうやらアラームの誤動作だったようで、あとは無事に伊賀上野に到着しました。
伊賀上野のビジネスホテル ルートイングランティア和蔵の宿 伊賀上野城前
部屋の窓から伊賀上野城が見えます。
さあ、第1日目をスタートさせましょう。
名阪国道を西に向かい、天理から南下します。
【①長岳寺】
まず最初に立ち寄ったのは、天理市の長岳寺
池にご本堂が映り込んでいます。
ご本堂の側から池を写しますが、この日は光が難しかったです。
陽が射したらあっという間に曇るということの繰返し。
グズグズして何度チャンスを逃したことか。
【②談山神社(たんざんじんじゃ)】
次に向かったのは談山神社です。実はここには未練が残っていました。
3年前にアスパラ奥様とこちら方面に来たときは、室生寺→長谷寺→談山神社と回る予定だったのですが、室生寺があんまり良くて時間がかかり、宿に予定通りに着きたいアスパラの判断で、談山神社をカットしました。
「え~っ、行かないの~!」と珍しくアスパラ奥様が未練を見せましたが、「また今度!」と押し切ったのです。
「また今度!」は、我々には禁句です。
何を勘違いしたのか談山神社は街の中だと思いこんでいましたが、とんでもありません。多武峰(とうのみね)という、もの凄い山の中でした。
なんと十三重塔です。
紅葉が絡んで写真スポットとして大賑わいでした。
連れてきていたら喜んだだろうなとあらためて思います。
【③橿原神宮】
明日香村の石舞台古墳を横目に見ながら、ここまで来たら行かなければと、次は橿原神宮を目指します。
立派なもので圧倒されます。
参道沿いに並ぶ灯籠は、それぞれ寄進者のプレートが付いていて、300万円、200万円、150万円と3種類ありますが300万円が一番多かったです。これだけ並ぶと大層な金額です。
もう来年の丑の絵が用意されています。
【④奈良公園】
紅葉ガイドには奈良公園も紹介されていたので立ち寄りましたが、談山神社で圧倒されているので迫力がありません。
奈良公園といえば、放し飼いにされた鹿が有名です。
200円で売っている鹿せんべいを差し出すと、ぞろぞろ鹿が寄ってきてたいへんなことです。
もう気力も失せてきたので、京都の宿に向かいましょう。
いままで京都での宿泊は、老舗旅館でしっかりおもてなしいただくことが一番の楽しみで張り込みましたが、ひとりでは仕方がありません。今回はビジネスホテルに素泊まりです。
テニス仲間へのお土産を買いに和菓子屋に出かけているところに妹からラインが飛んできて、四条烏丸にいるなら大丸デパート地下の「いづう」のお寿司がおいしいとアドバイスされました。
さっそく買い求めて、部屋でテレビを見ながらゆっくり晩飯です。
鯖、穴子、太巻盛合わせ
これだけでは足りないかと鯖姿寿司も買い足したのですが、そちらまでは手が出ませんでした。
さて、この先2日目の京都見物は続編にさせていただきます。