駒澤OBのnonchanさんが、先日「
来年は期待が持てそうな箱根駅伝、そしていつものアレ。」をアップされました。
最近季節感を失っているアスパラは、箱根駅伝が近づいていることを気がついていませんでした。慌てて「箱根駅伝2021完全ガイド(ベースポール・マガジン社)」を購入して、勉強をいたしました。
今回は、くどい内容で興味のない方にはご迷惑ですが、お正月のテレビ観戦の一助にしていただければと思っております。
前回駅伝に関しても、レース後にアップした「
箱根駅伝2020の分析 」を含めて4回もネタにしており、一人で勝手に盛り上がっていました。
今回2021年はコロナ騒ぎで無観客のレースですが、とにかくよくぞ開催してくれたと関係者に感謝しております。箱根駅伝が開催されないと、アスパラは正月にやることがありません。
箱根駅伝の魅力といえば、なんと言ってもその伝統でしょう。今回が第97回ですよ。
すごいものですね~!
今回2021年の出場校は20校とオープン参加の関東学生連合を加えて21チームです。
出場20校のうち9校が50回以上出場しています(中央94回、早稲田90回、法政81回、東洋79回、日体大73回、専修69回、明治62回、駒澤55回、神奈川52回)。聞き慣れた名前の学校
ばかりです。その中でも、日体大が73年、駒澤が55年も、なんと連続して出場し続けています。しかもこの2校は初出場以来一度も落選したことがないという凄さです。
反対に新たに本戦に出場できたのは、この10年間で創価と東京国際の2校だけです。箱根駅伝がいかに狭き門なのかが良く分かります。
さて、毎年更新しているアスパラ製作のデーターシートです。
パッと見たところでは分からないでしょうが、噛めば噛むほど味が出ます。
【出場校の顔ぶれ】
[復帰組]
前回は予選会を通過できなかった、城西、山梨学院、専修が復帰しました。
69回の出場を誇る専修でさえ7年ぶりの復帰です。予選会では10位というぎりぎりの通過だったので、本戦でどこまでやれるか心配です。
[落選組]
前回本戦で11位以下となってシードが取れず、今回は予選会にまわった学校のうち筑波、中央学院、日大の3校が落選しました。
中央学院なんか前回2秒差でシード権を逃したと思ったら、今度の予選会では10人の合計タイムが最終通過の専修に僅か37秒(一人あたり4秒)足りなくて落選したという二重の悲劇でした。前回のシード校であっても落選するというほどの厳しさです。
出場89回という古豪の日大も最近低迷していましたが、今回遂に落選です。
【優勝校の予想】
予想:青山
さて、最大の注目は優勝校の予想でしょう。
大方では、青山、駒澤、東海の3校が挙げられています。そりゃ、そうでしょうね~。
この20年間の優勝校データです。
駒澤の時代、東洋の時代、青山の時代というのが見えます。
前年順位と直近全日本での順位と比較してみます。
・前年5位以内が75%の確率で優勝している。
・直近全日本の3位以内が75%の確率で優勝している。
[青山]
予想をするのに、この6年間で5回優勝している青山を外すなんてことはとてもできません。
いつも見せる盤石なレース運びは見事なもので、優秀な選手も集まり優勝の本命です。
不安は、直前の全日本4位という成績です。最終区をトップでスタートしたのに4位まで落としました。
上表のように、この20年では全日本で3位までに入ったチームが75%の確率で優勝しているので、「調整不足だったが箱根は心配ない」なんて言われても、やはり不安が残ります。
優勝を逃した19年も、4区、5区のミスで往路が6位に終わり、復路で驚異的に挽回しましたが優勝は逃しました。
レースマネージメント抜群の青山ですが、十分に戦力が整えられてこそマネージメント力は発揮されるもので、制約の多かった今シーズンですから、いくつかのミスが出る恐れはあり、それによって歯車が狂うかもしれません。
[駒澤]
全日本を優勝したことで、俄然注目されているのが駒澤です。
この20年間では全日本優勝校が8回(40%)箱根を制しています。
駒澤が、毎年期待に届かない結果を繰返すのは、小さなミスに足をすくわれからでしょう。
逆に言えば、ノーミスでうまく回ったら、優勝も夢ではありません。
[東海]
前回2位、直近の全日本でも2位というのですから、安定感があります。
昨年強かった4年生が卒業したことが不安視されていましたが、新戦力の台頭が著しいとも言われています。
昨年作成した表ですが、新しい発見がありました。
箱根は長丁場なので、優勝するには豊富な戦力が必要だということを確認しました。
往路順位と総合順位を比較すると、青山、東海は19年、20年ともに往路のトップを維持するか、または順位を上げています。これは戦力が豊富なことを証明するものです。
一方で戦力に劣るチームは往路を押さえても、そのポジションを維持できません。
東洋、國學院、東京国際、明治が復路で順位を落とすのは、その表われでしょう
駒澤だけは2年続けて、往路順位をキープしているので、もし駒澤が優勝するなら、ミスをしないだけでなく、多少のリスクを犯してでも往路でトップを獲り、さらにタイム差を確保すべきです。
青山、東海に往路を獲られたら、もうこの2校以外が優勝することは無いでしょう。
【シード権】
予想:青山、東海、明治、早稲田、駒澤、帝京、東洋、順天堂、中央、日体大
10位までに入ればシード権が与えられ来年の出場が保証されます。
さてどこの学校がシードを得るでしょう。
毎年、予選会に出場した学校から4~5校がシードを獲得しており、なかなか激しく入れ替わっています。
今回については、青山、東海、明治、早稲田、駒澤がシードを確保するのはまず間違いないでしょう。帝京、東洋もなんとかなりそうですが、國學院、東京国際、創価あたりは警戒信号と見えます。
逆にノーシード組からですが、予選会1位校はこの3年間ともシードを確保しており、今回も順天堂のシード権確保は堅いと見ます。中央も有力そうで、残りは日体大でしょうか。
【途中棄権は?】
予想:途中棄権は無し
2014年第90回大会の山梨学院を最後に、ここのところ途中棄権は起きていません。選手には申し訳ないのですがが、正直言えばテレビ局は大いに期待していそうです。過去の途中棄権なんか、それぞれの場面が強烈に記憶に残っています。番組製作という観点では欲しい場面でしょうね~。
2008年第84回大会なんか、5区順天堂、9区大東文化、10区東海大と3件も途中棄権が発生して、テレビ中継は大騒動でした。東海大が最終10区の中央通りで倒れたときは、もうたいへんでした。この年棄権した3校は、当然予選会に回りましたが、3校とも予選会を通過しており他の予選会出場校はさぞつらかったことでしょう。
最近は選手の健康管理が徹底したので、途中棄権なんてことはもう起こらないと思いたいです。
もう一冊参考にしたのは「Number」です。
表紙写真は青山学院で、中央が有名な原監督です。
「あのニヤケ顔がどうにも・・・」とnonchanさんが仰有る原監督ですが、今回はレース後にさてどんなお顔になっていることでしょう。
いまから楽しみです。
Posted at 2020/12/19 20:26:56 | |
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