StayHomeの中で、走ることが大好きな方は、サーキットにも行けない、おやまも基本自粛。。。結構モンモンとされている方も多いのではないでしょうか。
ネットではレーシングゲームでプロドライバーが戦ったり、Youtubeにそれを投稿したり、またこの機会に自宅ゲーム環境拡充、ドライビング理論のブログ投稿、ゲームと実車の比較論争など、これまでも無かったわけではないですが凄く増えてきたように感じます。
その中でちょっと気になっているのがレーシングゲームと実車の比較論争。PCのゲーム(シミュレーター)とPS4等の家庭用ゲーム機のゲームとの出来・不出来みたいな話や、同じハードウェアで動くゲーム同士の優劣比較など。
人によって求めるものが違うので、ゲームにリアリティを求める人であればグラフィックの再現性や挙動のリアリティの観点で優劣比較をすればいいですし、その価値観で語ればよいと思います。
一方、私の場合のレーシングゲームの価値観は
1.実車での走行に役立つ何かが得られること
2.オンラインで実際の友人と交流できること
3.お酒を飲んで運転しても捕まらないこと
です(決して人に押し付けるものではないですが)。
PS3の頃までは、サーキットやカートコースでお会いするみん友の方々も含め、マナーが良く、ガチで厳しいレースをしょっちゅう、、、楽しんでおりました。
しかしPS4になってからオンライン機能が有料になってしまい、上の2の価値が中々見いだせなくなってしまいました。
すると残る1.の価値観ですが、、、これはこのブログのタイトルの通り、個人的には役立っていると思っています。
どう役立っていると思うか。
あえて超~定性的な言い方をすると、
「感覚が鈍るのを抑制してくれている」
と考えています。
いやいやゲームと実車は違うから。
って言う方もいるでしょうけれども、
全く何もやらないよりは、ゲームをやれば少しはそんな効果がある気もするけど、でも「感覚」って具体的に何なのよ?
と思う方に、自分の考える「感覚」をもうちょっと具体的に言うと、
a. 運転行動入力情報チャネルのレーシング利用
b. 運転行動レーシングサイクルの維持
です。
a. 運転行動入力情報チャネルのレーシング利用
については、入力情報チャネルとは、体の感覚が受け取る外部の状態で、「視覚」「聴覚」「嗅覚」「触覚(ステアリングインフォーメーション)」「Gセンサー(前後・左右・上下/回転)」「傾斜センサー」「お尻センサー(路面のグリップ、サスペンションの動き)」等があります。例えば「視覚情報」のレーシング利用とは「左に曲がっているときに、正面の景色が急に左側の景色になった」と言う入力を元に、正しく操作までつなげて行くことを指します。
「急に左側の景色」は、日常の運転では通常発生しないことで、例えば交差点を左に曲がれば視界の左側にある景色が、無意識に予想した通りに違和感なく徐々に正面に見えてくることになります。もしレーシング利用したことのない人の正面の景色が突然左側の景色になったら、突然の違和感と共に何が起きたか分からず、どうしたら良いか判断できず、正しい操作につなげて行けない可能性があります。
しかし我々レーシング利用している人々の場合であれば、左側の景色が見えてくる速度が想定より速いことを認知して、ステアリングを適切な量右側に戻すとともに、車体のG・回転や路面のグリップなどの入力情報からアクセルを踏むべきなのかブレーキを踏むべきなのか、また踏み込む量までを
瞬時に判断し、熟練度の差はあれ適切な操作を取ろうとします。
そして、私はこの入力情報をレーシング利用する行動を取らない期間が長くなればなる程、入力に基づいた瞬間的で適切な判断パターンや複雑な操作が徐々に簡素化されてしまう、もしくは人間なので忘れていってしまう。。。これが「感覚が鈍る」の1つと考えています(正しいかどうかは不明で、あくまで個人の考えです)。
b. 運転行動レーシングサイクルの維持
についても同様で、例えば交差点の赤信号で停車していて青信号に変わってから発車するまでの時間、、、多分3秒以内位であれば後ろからクラクションを鳴らされることも少なく普通に過ごせるでしょう。
先ほどの交差点を曲がる例であれば、例えば40km/hで走って来て、横断者もいなかったとしたら、恐らく交差点の30m手前から10m手前くらい、時間にして2秒位の間のどこか、もしくはもっと手前からのんびりブレーキを踏めば普通に左折出来るでしょう。
しかしレーシングサイクルでは、ブレーキングポイントは普通に走っている人なら目印なども含め大きくずれたとしても5m。130km/hからの進入であれば、0.14秒。ずれても1m位の自信があるドライバーなら0.03秒。つまり、操作につなげる情報入力と判断を行うタイミングを1/10とか1/100のサイクルで持っていて、適切なタイミングで操作できるのです。しかも、操作しながら、別の入力情報があればその入力情報に対する判断と操作も瞬時に行える、、、と言うレーシングサイクルも、先の入力情報チャネルのレーシング利用と同様、短いサイクルの行動を行わないでいると、徐々に長いサイクルに「適正化」されてしまう、と思っています。「劣化」ではなく、必要ないことをそぎ落として行くのはある意味動物種として正常であり、必要なサイクル・感度に「適正化」されてしまう、、、ことのないように、短いサイクルを維持するのにゲームは役立っている・・・と言う考え方です。
ゲームをやらなかった場合とやった場合をデータ取って比較する訳ではないので、どこまで行っても定性的かつ正しいか分からない個人の考え方の話ではあるのですが、何かゲームと実車の話が最近良く語られているので気になって、レーシングゲームってリアリティが全てじゃないよね!とデータも無しにゆる~くブログを書いてしまいました。
尚、ドライビング理論は昔から色々読んでいますが、「サイクル」の話は、
レーシングポイントF1チームの神野研一エンジニアのブログの
F1ドライバーとドライビング理論②に記載されていてなるほどな!と大変感動した考え方です。他にもドライビングだけでなく車体のハンドリングや空力系の記事は大変ためになるので好きな方は是非読んでみてください。
「認知・判断・操作」は運転行動の3要素と言われる一般的な理論(「予測」を判断に含めずに1要素と捉える場合もあり)で、レーシングドライバーの「認知・判断・操作」に関する考え方も色々ありますが、「サイクル」も含めて速いレーシングドライバーとは?と語られている理論を神野さんの記事を除き余り読んだことがありません。
実はF1ドライバーとして大成するのは短いサイクルの再現性が高いドライバー!?であったり、ラリードライバーであればサイクルは僅かに長めだけど様々な情報入力(=認知)に対する大量の判断ロジックの適切な選択~両手・両足・首(顔の向き)の複雑な操作パターンの行動をF1ドライバー以上に持っているのではないかとか、想像が膨らみます。
ついでに、最近自身のタイムのバラつきが以前より少し大きくなった(ほぼ同じコンディションでノーミスと思う2LAPがコンマ2違ってるとか(-_-;))気がしていて、その大きな理由はサイクルが長くなってる可能性もあるか?と懸念しています。「クレペリン検査」とかやったことある方います?私は入社試験でやったのですが、その練習問題とか凄い勢いでやると短サイクル維持の効果がありそうな気がして、、、ちょっとやってみようかな・・・?
還暦過ぎまでレーシングスピードで走りたいので頑張って維持せねば!!
Posted at 2020/05/10 19:26:07 | |
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レーシングゲーム | 日記