2021年2月のラーメン⑤の続きです。
25.は寒川の「横浜家系らーめん 天王家 寒川総本店」。
20〜30年前は茅ヶ崎の会社に勤めていて、クルマ通勤していたので毎日近くを通っていましたが、会社を変わって以降は行く機会が殆ど無くて、久しぶりに高速道路を使って行って来ました。
まずは入口左手奥の券売機で食券を購入します。
初訪問と言う事で、まずは「らーめん」¥700と、「半熟味玉」¥100にしました。
良くお寿司屋さんの良し悪しを測るのに、「玉」(たまご)の味を確認すると言いますが、ラーメンの味玉もラーメン屋さんの味を知る一つのバロメーターでは無いかと思います。
待つ事7〜8分で、「らーめん」+「半熟味玉」が着丼。
メニュー写真だと海苔が3枚だった様な気がしたのですが、海苔が5枚載っています。
まずはスープを一口。
特に何も言わなかったので、濃いめでも薄めでも無いのですが、比較的まろやかな味で、「クックら」さんよりはマイルドですが、「がん家」さんよりは濃厚な感じです。
麺は大橋製麺製の中太ストレート麺。
いかにも「家系ラーメン」と言った感じの麺で、家系御用達の「酒井製麺」の麺と比較しても遜色無い味です。
トッピングの小さめのチャーシュー。
特に2枚目は極限の薄さに挑戦したのかと思う程薄いチャーシューです(笑)。
しかし、食べてビックリ、超本格的に作られたスモークチャーシューです。
香ばしいスモーク感なのにしっとり感も有るこのチャーシュー、家系のスモークチャーシューとしては出色の出来です。
これは家系ラーメンのスモークチャーシューの中で、間違い無く1,2を争う旨さです。
トッピングの、ちょいクタなほうれん草。
量はたっぷりで、「クックら」さん並の盛りの良さです。
トッピングの海苔。
家系の代表的な具材の海苔。
5枚も載っているので、何に使おうか迷います。
まずはスープに浸して、麺を巻いて海苔巻き麺に。
まろやかな味ながら、醤油の味もしっかり効いているスープなので、海苔や麺と良く合います。
続いてほうれん草を巻いてみます。
スープに浸した海苔にほうれん草を載せます。
海苔巻きほうれん草にして頂きます。
スープを吸った海苔が、ちょいクタのほうれん草にとても良く合います。
折角なので、卓上調味料を駆使して味変してみます。
グリーンニンニク、擂り胡麻、ブラックペッパー、酢で味変してみました。
味変後の味を見てみます。
やはりグリーンニンニクは鉄板の旨さです。
胡麻の香ばしさとブラックペッパーのスパイシーさもこのスープに良く合います。
少量加えた酢によって、爽やかさが加わり、スープが少し軽い感じになりました。
トッピングの半熟味玉。
名前の通り、黄身が半熟の味玉。
比較的薄味ですが、スープとの相性はとても良いです。
麺と具を食べ終えて、スープを味わいます。
適度に醤油が効いていながら、濃厚な豚骨と鶏ガラの味でまろやかさが出ているスープ。
直系のスープよりは醤油がマイルドですが、スープの濃厚さは「がん家」さん以上「クックら」さん未満な感じで、「たかさご家」系とはまた違ったまろやかさのスープです。
と言う訳で、完食。
「横浜家系らーめん 天王家 寒川総本店」さんの「らーめん」+「半熟味玉」でしたが、とても開店して1年未満のお店とは思えない完成度には驚きました。
スープの安定感もさる事ながら、スモークチャーシューの旨さに度肝を抜かれました。
ちょっと家系の範疇を超える様なスモークチャーシューで、今までの家系のチャーシューの概念を覆す様な逸品です。
なるほど、これなら開店して1年未満で行列店なのも納得です。
26.は寒川の「ブリキの木こり」。
FBのラーメングループの中で度々話題になっていたので、行って来ました。
「塩そば」と「醤油そば」、「にんにく醤油そば」、「赤そば」、「塩つけ麺」がレギュラーの様です。
初訪問と言う事で、左上の法則…と思いましたが、味玉は欲しいので「味玉醤油そば」¥900にしました。
待つ事7〜8分で、「味玉醤油そば」が着丼。
ステンレスの2重構造の丼は、七沢の「ZUND-BAR」に良く似ています。
まずはスープを一口。
まるで塩ラーメンの様な薄い色の澄んだスープです。
しかし飲んでみると、ちゃんと醤油の味がします。
ベースのスープは鶏メインっぽいですが、どっしり感が有るので豚も使っている様です。
とある情報では隠し味に牛骨を使っているとの事で、だとするとこのスープの甘みも合点が行きます。
麺は「サッポロめんフーズ」製の中細縮れ麺。
麺を熟成させてから使用しているとの事。
食べた感じでは「一条流がんこ総本家相模原分店」や長津田の「十人十色」さんと大きく違いは無い様ですが、両店よりも透明さが増している気がします。
恐らく熟成によって伸び易い代わりにスープが麺に浸み易いのだと思われます。
なので、優しい味のこのスープでも麺を食べた時にしっかりと味が感じられます。
トッピングの、肩ロースと思われるレアチャーシュー。
スープに浸かっているだけで色が変わって来てしまうので、早めに頂きます。
やはりしっとり感と肉感が感じられ、味も良く浸みています。
トッピングの、綺麗に巻かれたバラチャーシュー。
こちらは軽く炙ってあります。
この、肩ロースのレアチャーシューと炙ったバラ巻チャーシューの組み合わせは「Sagamihara欅」さんの肩ロースのレアチャーシューとスモークしたバラ巻チャーシューに近い感じです。
トッピングの穂先メンマ。
優しい味の清湯系スープに良く合う穂先メンマ。
柔らかくて、味が染み易いのが特徴です。
薬味の笹切りの刻みネギ。
爽やかな辛味が醤油味スープを引き立てます。
トッピングの豆苗。
豆苗はカイワレと違って辛味が無く、独特の味ですが、ラーメンに合います。
町田の「3SO」さんの「ニボシ3SOつけめん」にも合わせられています。
トッピングの半熟味玉。
黄身がゼリー状の半熟で、まろやかな味に仕上がっています。
麺と具を食べ終えて、スープを味わいます。
鶏ガラベースのスープに清湯豚骨スープを合わせたスープに、隠し味の牛骨スープの甘みが合わさったスープは、多層的な味の重なりが絶妙で、他に無いタイプの味わいです。
「ブリキの木こり」さんの「味玉醤油そば」でしたが、トリプルスープの多層的な旨さと、熟成麺の組み合わせが想像以上に良い感じで、見た目の予想を上回る旨さでした。
具材の方も、低温調理のレアチャーシューと炙りバラチャーシュー、穂先メンマ、豆苗、刻みネギと抜かりの無い仕上げで、噂通りの一杯でした。
27.は今月いっぱいで一旦閉店する、町田金森の「超純水彩麺 天国屋」。
平日にも関わらず、開店20分前で20人以上が並んでいました。
並ぶ事1時間20分で、やっと入店出来ました。
どれにしようか熟慮の末、自分の中で「天国屋」さんと言えば「鶏鮭塩麺」なので、「鶏鮭塩麺味玉」¥1,000にしました。
麺大盛り無料でしたが、普通で、ライス無料でしたがライスも付けず、薬味はネギと三つ葉にしました。
待つ事10分程で、「鶏鮭塩麺味玉」が着丼。
いつ見ても美しいビジュアルです。
「天国屋」としての「鶏鮭塩麺」はこれが最後だと思うと、とても感慨深いです。
まずはスープを一口。
元々醤油ラーメンが好きだったので「鮭節醤油麺」を選んでいましたが、白醤油や塩味も食べている内に、「天国屋」さんの「鶏鮭塩麺」が大好きになりました。
「天国屋」さんらしい、澄んだ清湯系の鶏出汁に鮭節の旨味が入ったスープを一番味わう事の出来る「鶏鮭塩麺」は、自分の中で一番「天国屋」さんらしさを感じられるスープです。
麺は中西食品製の細麺。
しっかりと茹で切られた麺は、適度なコシと歯応えが有り、伸び辛く麺の味を最大限に引き出しています。
トッピングのロースチャーシュー。
煮豚系のチャーシューですが、柔らかいながらも適度な肉感が有り、優しい味のスープに良く合う、適度な味付けのチャーシューです。
トッピングの鶏胸肉チャーシュー。
しっとり感の有る鶏胸肉チャーシュー。
鶏モモ肉と比べて脂が少ないので、さっぱりとした味わいです。
トッピングの鶏モモ肉チャーシュー。
同じ鶏肉ながら、胸肉に比べて脂身が有り、その旨味を感じられるチャーシューです。
トッピングの穂先メンマ。
清湯系のスープに合わせられる事が多い穂先メンマ。
特有の柔らかさが有り、スープに良く合う優しい味に仕上げられています。
薬味のネギ。
「鶏鮭塩麺」や「鶏塩麺」、「鶏白醤油麺」、「鶏醤油麺」は薬味をネギまたは三つ葉、もしくは両方が選べます。
ネギは塩味スープでも醤油味スープでも良く合う薬味です。
薬味の三つ葉。
ラーメンに三つ葉と言えば、埼玉県比企郡川島町の「中華そば 四つ葉」さんが有名ですが、「天国屋」さんも薬味に三つ葉を使っており、私はいつもネギと三つ葉「両方」にしています。
トッピングの、「鶏鮭塩麺」に欠かせない「鮭節」。
これの旨さを知ってしまったら、もう逃れられません。
私は一発でハマり、ひたすら「鮭節醤油麺」や「鶏鮭塩麺」のヘビロテでした。
トッピングの半熟味玉。
黄身がトロトロの半熟味玉。
黄身のまろやかさを感じる旨い味玉です。
麺と具を食べ終えて、スープを味わいます。
いつもながら、鶏の出汁と鮭節の旨味たっぷりで、それを引き出す塩と相まって、とても美味しいです。
体に良く無いと思いながらも、ついつい飲み干してしまいました。
「天国屋」さんとしては最後のレギュラーメニューなので、大目に見て貰いましょう。
「超純水彩麺 天国屋」さんの「鶏鮭塩麺味玉」でしたが、いつ食べても安定の旨さです。
シンプルに、鶏と鮭節のスープなのですが、想像を超える旨味と優しい味は、多くの人を魅了して止まない味です。
常連さんが愛したこれらのレギュラーメニュー、次のお店でも是非味わいたいと思います。
28.は「蒙古タンメン中本 町田店」。
限定の「北極の炎」を食べに行って来ました。
「北極の炎」は昨年の3月に食べてすっかりハマった一杯です。
町田店が発祥のメニューの様で、そう言う意味でも町田店で食べるのに相応しい一杯です。
まずは入口左手の券売機で食券を購入します。
「限定メニュー」の所にも無く、「日替り」の所にも無く、探してしまいましたが、「辛く無いメニュー」の下に有りました。
中本はメニューが多くて、ボタンを探すのに苦労します。
待つ事7〜8分で「北極の炎」が着丼。
”通常で北極の2倍の辛さ"
と言う事で、「辛さ度」は10以上との事です。
まずはスープを一口。
一口飲んでみると、最近辛さに慣れてしまったのか"北極の2倍の辛さ"と言う程の辛さは感じられません。
しかし山椒が効いているので、「鬼金棒」の様な「シビカラ」な辛さを味わえます。
中本特製の中太ストレート麺。
モチっとした食感の麺は、スープが適度に絡んで、とても美味しいです。
トッピングのキクラゲ。
通常の「北極」には載っていませんが、「北極やさい」などには載っているキクラゲ。
ザクザクした食感で、個人的に大好きな具材です。
トッピングのニラ。
これも通常の「北極」には入っていませんが、「北極やさい」などには入っています。
トッピングの、たっぷり載っているモヤシ。
通常の「北極」と違い、シャキシャキの状態で載っています。
ちなみに元々増量されているので、野菜増しは出来ない様です。
天地返しして、麺を表面に出しました。
「北極」系は麺量1.5倍なので、かなりの麺量です。
良く混ざったのか、山椒のシビレと唐辛子の辛さがより感じられます。
「北極」などの唐辛子だけの辛さも悪く有りませんが、山椒系の入った「シビカラ」はやっぱり旨いです。
トッピングの炒めたメンマ。
「北極の炎」特有の具材です。
炒めたメンマは香ばしさが加わって、美味しいです。
トッピングの豚薄切り肉。
これは通常の「北極」にも入っています。
この豚肉の旨味も「北極」には欠かせない味です。
トッピングの「スライス卵」。
「北極」の2倍の辛さにビビって追加しました(笑)。
「スライス卵」は辛さを和らげてくれる具材ですが、自分が辛さに慣れたのか、そんなに辛いと思わなかったので、無くても大丈夫でした。
それでも、大好きな具材なので、美味しく頂きました。
麺と具材を食べ終えて、スープを味わいます。
「北極の炎」は都度調理で具材が異なるからか、山椒が入っていると言う事を除いても、明らかに普通の「北極」より旨いです。
一番大好きな「北極やさい」よりも旨味が強い気がします。
やはりメンマのお陰が大きいのでしょうか?
と言う訳で、完食。
「蒙古タンメン中本 町田店」の限定「北極の炎」でしたが、やはり旨い一杯でした。
「辛さ度」が10を超え、「北極」の2倍と言う話ですが、旨みが強いからか、野菜が多いからか、辛さそのものはそれほど強く感じません。
具材の旨味と山椒のシビレが、辛いもの好きには堪らない一杯です。
29.はお取り寄せラーメンで、赤羽の「自家製麺 伊藤」。
先日通販で取り寄せた、「自家製麺 伊藤」の「比内鶏肉そば」を作ってみました。
「自家製麺 伊藤」さんは銀座店に食べに行った事が有りますが、ハヤリのセメント系では無い、清湯系のスープながらガツンと来る煮干しの風味と、鶏のスープの旨さと、かなり硬めのザクザク食感の麺が印象的でした。
パッケージの内容はこんな感じ。
スープバッグ、麺、そして説明書とシンプルな構成です。
スープバッグを10分程湯煎して、麺茹で前に丼に注いでおきます。
麺の茹で時間が1分半程度なので、麺を茹で始めるのと同時位にスープを用意します。
スープバッグにチャーシューも入っているので、スープだけ注いでチャーシューは別途取って置きます。
麺の茹で時間は1分半。
お店では芯が残る程硬めですが、1分半だとそこまで硬くはなりません。
湯切りした麺をスープの入った丼に入れ、チャーシューを載せ、別途用意した九条ネギ、メンマ、半熟味玉を載せて完成です。
お店ではシンプルに、麺とスープとチャーシューのみですが、お家ラーメンだとお好みで具材を追加出来るのも良い所です。
まずはスープを一口。
以前お店で食べた「肉そば」よりも煮干し感はマイルドですが、その代わり比内地鶏の味が良く分かるスープになっています。
自家製麺の中細ストレート麺。
「自家製麺 伊藤 銀座店」では芯が残る程のザクザク食感で衝撃を受けましたが、1分半茹でた麺はそこまで硬くは無く、小麦の香る適度なコシと歯応えの美味しい麺です。
トッピングのバラチャーシュー。
お店で食べた時と同様、とても柔らかく、味付けもスープに合わせた控えめな味で、とても美味しいチャーシューです。
今回は子供達に作ってあげたので、私が味わったのはここまで。
「自家製麺 伊藤」さんの「比内鶏肉そば」でしたが、「肉そば」とは一味違う、煮干しを効かせながらも比内地鶏スープの旨味を生かした、美味しいスープでした。
自家製麺の麺も、コシや歯応え、小麦の風味に至るまで、かなりの再現度で、箸で持ち上げられない程柔らかいバラチャーシューもほぼお店と変わりません。
30,000文字の制限を超えたので、次に続きます…