先日のブログ、NDロードスターRF用クラッチ考察のつづきです。
クラッチの性能のひとつにディスク単体の重量があります。
ディスクの重量は、小倉さんが1.16㎏に対し、ATSさんは0.54㎏です。
これの0.54㎏というのはもうびっくりで、箱を開けてクラッチAssyを分解し、
単体で持った瞬間 「なんじゃこれ」 って笑けてしまったんだから。 まじで。
ディスクが軽いことのメリットは、シフトフィーリングの向上です。
フライホイールはエンジンの軸(クランクシャフト)に取りつけられていて、
クラッチディスクはミッションの軸に取り付けられていますね。
2つのパーツがフライホイールに取り付けられているクラッチカバーによって
押し付けられて密着することでエンジンの動力がミッションに伝わっているわけです。
で、シフトチェンジするとき、
クラッチペダルを踏むと密着していたフライホイールとディスクが離れますね。
エンジンからの動力がなくなるのでディスクは回転が落ちる方向なのですが、
その時にディスクが重いと慣性が大きいので回転落ちが遅いです。
逆に軽いと回転落ちが早いので、噛みついているギヤが早く離れやすい状態になります。
これがシフトの抜けの良さということです。
抜けがいいので、次のギヤにも素早く入ります。
ほら、シフトフィーリングがよくなるのがわかるでしょ?
カーボンクラッチの最大のメリットはここなんですね。
他のクラッチと比較して、圧倒的にシフトフィーリングがいい。
先日シフトチェンジが素早く行えるって動画を公開しましたが、これが言いたかったんですね。
https://www.youtube.com/watch?v=NCTovodAbas
シフトアップするときにレバーに手をかけて少し抜く方向に力を入れておけば、
クラッチペダルを踏んだ瞬間には抜けるから、次のギヤにもすぐに入るんです。
これができるのは抜けのいいクラッチだからこそです。
ノーマルクラッチでは真似しないでね。
何度もやってるとNDの場合たぶんミッション壊れると思うよ?
あ、そうそう。
クラッチが繋がった瞬間の衝撃も、メタルよりカーボンの方が優しいです。
これはD1GPに参戦していた時に経験積みで、ミッショントラブルが少なかったのは
EXEDYのカーボントリプルを使っていたお陰だと思っています。
なので、ミッションがあまり強くないNDにカーボンクラッチはおススメですね。
まだまだ伝えたいことがあるのですが、明日早いんで、続きは明日か明後日の夜書きます。
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Posted at
2020/06/12 02:51:52