
今、パソコンを起動したらmsnのヘッドライン記事に、トヨタのアトキンソンガソリンエンジン車の記事がありました。アトキンソンサイクルは、マツダのユーノス800が実現したのが最初なのですが、そんなことには全く触れてはいません。というより、説明もかなりあやふやです。もっとも、トヨタ自身もCMで「燃焼効率」などと言っているだけに、「なんだかねえ」という印象です。
今回は、こういう記事を見て「さも自分で体験したかのような」人が増えていることについて気になったので書きました。このエンジンは、アトキンソンサイクル用のバルブタイミングとオットーサイクル用のバルブタイミングとを電動駆動VVTで切り替え、加速要求量が大きい場合(アクセルペダルの踏み込み量が大きい場合)には素早くオットーサイクル運転に切り替え、出力を確保しています。すなわち、出力要求が小さい場合のエンジン出力を、スロットルバルブ開度を減らすことなく下げているのです。
ちなみに、日産のDIG-S(ノートのスーパーチャージャーエンジン)は、エンジンの基本をアトキンソンサイクルとして、要求出力が大きい時はスーパーチャージャーで空気を押し込み、アトキンソン運転度合いを弱めて出力を増大しています。
パッソやヴィッツの当該車両を運転する際には、運転士にこの特性を理解させなければ低燃費運転は引き出せません。ただ、車種の性格上、それはかなり難しそうですし、教えられるセールスマンどころかセールスマントレーナーもいるのかどうか???
現在、「軽自動車やハイブリッド車の燃費がカタログ表記に全く届かない」とのクレームが、販売したお店に寄せられることが増えているそうです。
マイカーを手に入れられるようになって30数年、カタログ燃費の7割程度ということがよく知られていますが、半分程度に低下したら、そりゃ怒るよね。
本題に入りますと、経済雑誌や日本経済新聞ですぐに騒ぐおじさんは今までもいましたが、おじさんも入れ替わりつつあるのか、インターネットサーチエンジンのヘッドライン記事で騒ぐ人が増えていますよね。「記事で知る」のは良いのですが、大切なのは「自分で知る」かどうか、です。自分で試乗したり買ったりして燃費がどうこうと言うのは良いのですが、たいていはこの記事を読んで「トヨタすごいんですってね。やっぱりトヨタだよなあ。」と、騒ぎ出してしまうこと。これじゃあ、クラスの話題の中心になるために、見てもいないのに「口裂け女を隣町で見た」と騒ぐ小学生と同程度です。
ビジネスマンとして大切なのは、いくつになっても「自分で確かめよう」とする心があるかどうか、です。
ダイブ主義万歳!
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Posted at
2014/05/18 15:56:07