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イイね!
2016年07月03日

2016年春期テレビドラマ感想批評

 2016年の春期は、なぜか早く始まって遅く終わった「ドクターカー」を昨日見終え、選択した作品は全て見終えました。視聴率の上では相変わらず低調になっており、特に「月9」は歴代の最低視聴率を記録してしまいました。このブログでは、今期の作品を視聴者の視点から書き、制作関係者が読んだ上で次回の改善につなげられることを目的としています。

「ラヴソング」

 吃音を持った自動車整備士が、産業医から歌唱力を認められて生きる喜びを見つける話です。設定の観点から言いますと、「クライマックス」が最終的なものしか備えられておらず、見ていても盛り上がりとか感情移入といった「楽しみ」が具備されておりませんでした。結果、見続けることが非常に困難で、「何が楽しくて他人を観察した記録を見せられなければならないのか」という気分になりました。

聞く所によると、この作品の脚本家は昨年のヤングシナリオ大賞の入賞者とのことです。たしか、「スーパーのレジ係の女と客のやり取りを描く」とかいう作品であったと思います。これを評価したフジテレビのプロデューサーというのも、「これまでのドラマにはない、斬新な視点を評価した」とのことです。

そりゃあそうです。ドラマチックにならない風景を描いても面白くないので、誰も作品にしてこなかったのです。こういう作品を書く人も評価する人もいて、全くフジテレビは病根が深いです。

 さて、作品については後日改めて私の改善策を書くことにしますが、悪かった点の概略を書きます。

まず、場面導入がなっていません。「ある日突然」といった雰囲気で始まります。次に、登場人物の位置づけがよくありません。山口紗弥加や菅田将暉、工場長役は、一体何のためにこのドラマに出てきたのでしょう。そして、ストーリーボードがめちゃくちゃです。ご存知の通り主人公は咽頭がんになりますが、あっさり切除されて最終回を迎えます。無意味な展開はやめましょう。

最近は、とりあえずドラマを開始し、視聴者の反応を見ながらストーリーを決めていくらしいですが、それでは良い作品ができるわけはありません。少なくとも、ストーリーボードくらいは決めておかなきゃね。

「重版出来」

 いわゆる「お仕事ドラマ」かと思いました。第一話の、「私頑張りました。仕事成功しました。褒められました。」という単純な作品を見て、実は挫折しようと思っていました。ところが録画装置が予約のままになっており、そのまま見続けたらなかなか面白かったので、継続しました。

特に第三話付近の、高田純二氏演じる社長の過去を描く回が良かったです。欲を言えば「ツキを貯める」ではなく、「世間への恩返し」のために「良いこと」をしているとすれば良かったでしょう。

この作品が良かったのは、主人公は設定されているものの、単に視点としているのみです。各回お話の主人公になる人物がいて、「人に人生あり」と、物語に厚みが加わっています。登場人物に詳細な性格設定を行い、そのような性格を持つ人物が接したらどうなるか、という視点で脚本を作っているようです。

それこそがドラマのつくり方で、フジテレビ月9と正反対の作り方をしています。主人公の子は、「?」なのですが、見ていて満足感が高めの作品でした。

「ドクターカー」

 ひどいひどい。ドラマのつくり方を知らない人が、見よう見まねでカメラやパソコンを使って作った、という作品レベルです。

まず、脚本の上では「ドクターカー」としながら、病院経営の力学ものになっています。これも、「半沢直樹」の悪影響でしょうね。救急医療ものとしての緊張感や時間制限といった要素も薄く、退屈そのものです。途中から登場人物の背景を描こうとした回がありましたが、これも掘り下げ不十分でした。また。そんな作品ですから、患者の背景を描く、などということはおざなりになっています。

登場人物では、剛力彩芽の演技はもちろんよくなく、病院長の息子の中村俊輔演じる男が小うるさくてね、せめてシリーズの中盤くらいで主人公と和解させるべきでした。病院長を演じるかたせ梨乃さん、一体どうしたことでしょう。表情に変化が乏しく、まるでうつ病のようです。

素人脚本に素人演技に素人演出、面白くなりつつある深夜ドラマに、泥を塗る作品でした。

「私、結婚できないんじゃなくて結婚しないんです」

 女性の視聴率が非常に高い作品でした。恋愛マニュアルものの要素もあり、高校時代の回想シーンでは、古き良き恋愛ものの雰囲気も出ていました。しかし、どちらも不十分で、なんとなく消化不良の作品になってしまいました。

しかし、明るい恋愛モノというと、必ず「小学生の男子と女子が口喧嘩をするような雰囲気」で描きますよね。こういうシーンが幼稚っぽくて幼稚っぽくて。。。作中で恋愛の必勝項目として言っていた内容は、私に言わせれば「少し幼稚に見られる要素」です。せいぜい20歳代半ばまでのモテ要素であり、30歳代の女性がすると、「あれ?あんまり大人ではないのかな。」と思うことばかりです。「ツッコミ会話」、「立つときに相手の腿に触れる」等々。

そうそう、数人の関係でくっついたり離れたり、という、「○人しかいない村」のような交際関係も、見ていて閉塞感を感じます。その時その時のゲスト「外局」を設け、世界観の広がりをつくる、という作風は、忘れられてしまったのでしょうか??

まあ、週末の息抜きドラマとして考えれば、これもよいでしょう。それにしても「大政絢」さん、とてもきれいで見ていて特をした気分になる女優ですが、未だに「登場人物の姉妹的存在」、「主人公の親友」、「主人公の姉妹」役から抜け出せないことが心配です。

「お迎えデス」

 第一話はなかなか良く世界感が出ていたのですが、その後の脚本は回を追うごとにひどくなる一方でした。かつて「スカイハイ」や「ロス・タイム・ライフ」などでも採用された、死んだばかりの人が思い残したことをやり遂げてから成仏する、というテーマです。

テーマは悪くないのに、福士蒼汰のアスペルガー的キャラクターもいらいらさせられますし、土屋太鳳との「小学生の男子女子的やり取り」も、まるで取ってつけたようで、「中高生に向けました」という雰囲気丸出しです。

ストーリーの方もこれまでのドラマによくあるテーマでありながら、そのどれよりも劣っているというのは一体どうしたことか。。。特に作品の半ば、無理やり土屋太鳳の出演時間を減らすために怪我をするストーリーが盛り込まれますが、彼女に怪我を負わせた登場人物もただただ彼女に怪我を負わせただけ、というひどいものでした。

土9ドラマは歴史的に中高生向けでしたが、この中高生向けにするという点が余計でした。中高生は、作品を大人向けにしないとついてこないですよ!背伸びをしたい年頃ですから、こういう「面白がらせる」点が幼稚である、ということに気づきませんと、また同じことをしてしまいます。

まとめ
 サーチエンジンのドラマ分析記事も、やれ「番宣番組と第一回の間に時間が空いてしまった」だとか、満足度アンケートだとか、数値的分析に振り回されています。ドラマはストーリーを楽しむものです。脚本と演出をさておき、番宣も何もありません。

なんだか、作り手も隙を残して作品を創り、ニュース配信会社はその隙をつついて記事を書き、と、出来レースが行われているかのような気分になりました。テレビドラマ関係者は、1987年以前のドラマをよく見て、伏線とか、ストーリー展開やストーリーボードだとか、登場人物の心境だとか外局だとか、そういったことを学び直して欲しい気分になりました。

そんな中で、重版出来は古き良きドラマを思わせてくれたので、満足度調査の結果が高かったのでしょう。あ、数値だ!(わらう)
ブログ一覧 | テレビドラマ感想批評 | 音楽/映画/テレビ
Posted at 2016/07/03 23:52:26

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