
ビジネスマンも、結局子供や学生が大きくなっただけのことですから、色々なブームがあります。中でも、「東洋経済」「プレジデント」「ダイヤモンド」の各誌やサイトは、読んだだけで世の中を知ったような気分になれるので、営業先での話題作りなどには悪くありません。
さて、近い将来の車というと、「AI、コネクティッド、ビッグデータ」がキーワードなのだそうです。車だけでなく、ビジネスの上でも流行っていますね。この種の「将来はコンピューターが人間の仕事を置き換える」説ブームは、何度もありました。
最初は昭和40年代半ばだったかな?トヨタセリカの受注方式である「フルラインチョイスシステム(GTを除く)」がそれです。
次は、昭和53-58年頃でしょうか?テレビゲームやパソコンが一般の人でも手に入るようになった時期です。ブロック崩しにインベーダーゲーム、ゲームセンターあらしにマイコン刑事などがキーワーです。マイコン刑事がパソコンの「ホームズ三世」にこれまでの事件経過を入力(?)すると、ホームズ三世は、「犯人像」や「次に犯行が起こりそうな場所」などを、確率とともに表示するのだそうです?
その次は、1995年頃でしょうか。Windows95が発売され、企業がこぞってパソコンを導入、名刺にメールアドレルが記載されていると「先進的な会社」と思われたほどです。時期はいろいろですが、実際にパソコンは色々な仕事を奪いました。企業間の書類のやり取りのため、乗り物等で運ぶ「トラフィック」「バイク便」「メッセンジャー」などは、データ送受信に置き換えられました。
次は、2000年頃の「IT革命」期でしょうね。ヤフーオークションや楽天などの「eコマース(電子商取引)」は拡大し、実店舗は仮想(古い言葉だ)店舗へと姿を変えました。
そして今、この三つの用語の時代です。
「ビッグデータ」は、流行語としては流行遅れなのですが、最近また復活してきていました。「クラウドサーバの容量が増したので、とにかく何でもかんでも記録しておいて、後から分析出来るようにしておこう。」ということのようです。
何しろ記録は風化や捻じ曲げがありますので、素のままの記録は大切です。例えば、「R31型スカイライン」、近年では名車扱いですが、当時の評判はというと、「四角い、格好悪い、時代遅れ、遅い」でした。GTS-Rなら希少車かもしれませんが、それ以外は、、、。
「コネクティッド」は、「IoT(アイ・オー・ティー:物理的なモノをインターネットに結ぶこと)」の一環で、これまでカーナビゲーションやETCのような装置がせいぜいの通信機器であった自動車を、さらにインターネットに接続することです。しかし、接続して何をするか、は決まっていません。自動運転になった暁には、スーパーマーケットの安売り情報や、映画やテレビ番組の配信が行われるのでしょうか?電車の「モバイルサイネージ」も、あっという間に見飽きますが???
お友達のブログで見たことがあります。インフィニティQ45は、車載コントロールユニットが車の故障を感知するとその情報が通信機器を通じて販売店に連絡され、故障した部品が特定、お店の入庫予約まで自動的にしてくれる、という機能が搭載される予定だったそうです。しかし、自己診断機能が当てにならないのは整備に関わるものの常識、おまけに、直すか直さないかユーザーの判断とは無関係に部品の注文や入庫予約までされたのでは、たまったものではありません。もちろん、お金を払わなくても良いのでしたら大歓迎です。
「AI」は人工知能の略で、歌手ではありません。最近では「DL(ディープラーニング」と組み合わされて使われます。私が把握しているのは「形状や動作パターン等から、あらかじめ記憶された物体辞書と比較、対象物を特定する」、自動運転システムに使われるものです。
人間の大人は、過去に見た物体と今見ているものを比較し、対象物を予測する能力を持っています。従って、下の方に長い棒状のものが二本、その上に長方形があり、その上には丸、長方形の脇にも二本の棒があると、「人間」と認識します。しかし、その物体が人間であることは問いません。もしかしたら、人間に姿を変えている宇宙人かもしれません。しかし、物体が人間であれ宇宙人であれ、車をぶつけたら車が凹んで困ることに変わりはないので、物体を避ければ良いだけです。
それらの流行語が拡大解釈され、一首の言葉遊びに使われているように感じます。特に「AI」は、将来人間の仕事を置き換えることと合わせて、やたらと人を煽る言葉に使われています。
随分昔のことですが、カラオケハウスのカラオケ機器が、レーザーから通信へと変わった時期があります。レーザーは機器のディスク内に映像を記録しているため、基本的にはその曲のプロモーションビデオ映像が使われていました。たまにはカラオケ機器会社オリジナルもあったかな?曲も、もともとの曲そのままだったように記憶しています。だからこそ、見ている人は映像を楽しめましたし、歌いやすかった気がします。
一方、通信カラオケは映像も曲も通信線でやってくるようです。曲は何やら安っぽい演奏に変わってしまいましたし、映像は「バンクシーン(撮り貯めておいたいろいろなシーン)」を編集者が歌詞に合わせて「こんな感じかな?」と組み合わせたものになってしまいました。私はそれぞ知らずにいて、カラオケハウスでは「あれ?このシーンはさっきの別の曲でも見たな?」と、不思議に思っていたのでした。後年、いわゆる会社訪問型テレビ番組で、そのことを知りました。
すなわち、「既にわかっていること(言葉とその意味)から、過去の記憶(バンクシーン)の中でそれらしいことを取り出してきて、答えとして出す。」ことがAIのようです。
とすると、AIは過去の記憶を引っ張り出すことは出来ても、革新的なチャレンジや思考は出来ないように思います。ということで、エクセルでせっせとグラフを書いているような企画系業務が減るだけではないかな、と思っているのです。
ブログ一覧 |
新型車調査 | ビジネス/学習
Posted at
2017/09/14 22:03:44