
昨日12月2日、火曜日。
いつも通り早起きをしたものの、終わりの見えない「片付け」に着手する気になれず、みんからに記事をアップしてからPCを漠然と弄っていました。すると、惰性で続けていたボクの手か、突然止まりました。
「行くしかない…」
午前9時にロードスターに乗り込みました。
青梅街道を西へ向かいます。
平日の大麦代は閑散としていました。
山梨県に入ります。
多摩川の上流、丹波川の河川敷は、こんな枯れ具合。
足を踏み入れ、360度の「赤い絨毯」に横たわりたくなりました。
更に進み、丹波山村の中心部へ…。
丹波山 (たばやま) 村は関東で最も小さな村で、人口はおよそ500人。現在は過疎が進行、移住者を積極的に受け容れる施策を行っていますが、なかなか思ったようには行かない様子。しかし、嘗ては武蔵と甲斐を繋ぐ街道の宿場町として賑わったと聞きます。
目的地に到着。
カフェ「灯里 (あかり) 」さん。営業は11時から。5分前に到着して撮りました。目的は食事ではなく、この建物!ネット上には、かつての「民家」「商店」「養蚕民家」を改装した等、諸説があります。ボクは写真を見た途端、あるインスピレーションが浮かびました。それは、
「妓楼」
二階外の手摺、一階の格子と鴨居の造作は、かつての遊郭建築の特徴。峠と峠に挟まれた宿場町には、旅の疲れを癒す女性が居たとしても不思議ではありません。八王子と上野原のほぼ中間に位置しますが、いずれにも遊郭が存在しました。八王子には当時の建築が数軒残っていますが、上野原には全く痕跡がありません。
これはボクの勝手な想像。
街道に接する側は必要最小限のリフォームが施されていますが、切妻側は、何だか「取って付けた」ような印象…。左は駐車場で、この部分にも建物は伸びていたのかも知れません。
重厚な格子に分厚い床材。地面より高い構造。
鴨居は改装され、曇り硝子に透明の屋号が映えます。
山村に、こんな建物が存在することに感動しました。
中央部には両開きのガラスドアが設えてあります。
ひょっとすると、この部分には嘗て「唐破風」屋根の玄関が存在したのかも…。
と言うのは、街道を挟んだ民家の玄関が素晴らしかったのでした。下の一階部分の左半分にはスレートが貼られていましたが、時代の証言者のような気がしました。
ガラスドアを開けて入ります。
この日、一番乗りでした。
土間に囲炉裏と、クラシカルなテレビ。
見惚れてしまいました。
土間部の天井は吹き抜けで、シーリングファンがゆっくりと廻っています。
赤々と薪ストーブ。
やっぱり、家の中の焔って、イイ!
ファンは上昇した暖気を攪拌しているのだと思います。
何と「竈」が!
こちらで提供されるご飯は、全て竈炊きだそう。
何とも贅沢…。
ワインカツカレーと、アイスコーヒーをお願いしました。
壁にはお店が紹介された新聞が飾られていました。
店名の由来は先にご紹介したように、嘗ての宿場町の賑わいを創出すること、にあるそう。過疎による人口減、少子高齢化が、とても悩ましいのでしょう。
やがて「お待ちどうさまー」!
イヤー、オドロキ!!
モノ凄いのが出て来ちゃいました!!!
想像を絶するヴォリューム!!!!
いただきまーす!
ルーは「辛さ」ではなく「まろやかさ」を追求したタイプ。
ボクは辛いものが決して嫌いではありませんが、カレーでもラーメンでも、「それオンリー」には拒否感が出てしまいます。幸い、このテイストは、ボクのストライク!
ご飯は「ふっくら」、さすが竈炊き。
このルーとのマッチングはバッチリ!
インド料理店でスパイシーなルーにナンを潜らせて戴く「本場仕込み」よりも、「こっちの方がいい」、と思いました。
カツの断面。
薄過ぎず厚過ぎず、口に入れて味わうには丁度良かったです。
衣はサクサク、柔らかくて美味しく戴きました。
大きな豚の角煮がひとつ。
よーーく煮込まれていて、ヤワヤワのトロットロ!
こりゃあ、オイシイ!!
ただ、…もう「腹パン」!
頑張りましたが、ここでギブ・アップ…。
最初の動機は、食事よりも「建築」目的でしたが、満腹になり訪れてよかったと思いました。
奥多摩の大麦代や、周遊道路を廻られるドライバーやライダーは、もう少し足を伸ばせば味わえます。ボクのお薦め!
他にも定食や麺類、お弁当など、メニューは多彩。
また行こうと思います。
灯里
山梨県丹波山村北都留郡丹波山村中組2557
0428-88-0328
11:00-17:00
水休
Posted at 2025/12/03 16:59:15 | |
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