ボクの職場は五反田。
この数年、IT企業のオフィスが増えた結果、ランチタイムはどちらのお店も「大行列」!!
その一方。
職場の「おっさん」管理職は7人。
本社が大阪の東京支店で、うち3人は関西からの転勤組。
昼食を共にして気づいたのは、関西の方は、所謂「江戸前」的なお店・お料理には、殆ど食指を伸ばさないということです。
例えば、100円寿司が開店した時のこと。
「行きまっせ!」の号令で入店しましたが、お刺身系のお皿を殆ど取りません。多いのは「ラーメン」、「うどん」、「ローストビーフ」、「から揚げ」etc。ところが、同じ揚げ物でも「天麩羅」には、揃って関心がない様子…。
かと言って…。
還暦にカウントダウンが始まった年齢。
息子より若い社員とのランチは、『ヴォリューム』が売りのお店に入ることが多く、後が辛い…。そのため、お昼近くにスッと職場を出て、一人で食べるようになりました。
以前にも触れましたが、ボクは東京の下町育ちで、青春期を東北の沿岸部のある市で過ごし、浪人・大学生時代は東京で独り暮らしでした。
熊本で暮らしたことが一度もないのに「熊本ラーメン」は大好きですが、やっぱり「江戸前」は周期的に食べたくなります。
先日触れた「いなり寿司」も含めた「寿司」。
最近は高騰がひどく、閉店するお店も珍しくない「うなぎ」。
そして、…関西に対抗出来る、江戸前唯一の粉食文化、「天麩羅」!
おそらく、ボクが知る限りですが、五反田に天麩羅のお店はこちらだけのように思います(間違っていたらゴメンナサイ!)
山手通りから数メートル入った左側。
白い暖簾を潜ります…。
「いらっしゃいませー」
年配の奥様が声を掛けて下さいました。
お昼のメニューです。
そんなに頻繁に伺ってはいませんが、ここではいつも「上天重」!
ボクの母方の実家は、今の東京都中央区新川一丁目、昔の住居表示では時代劇によく出る霊岸島でした。
おばあちゃんはいつも、
「お昼、何を食べようか?」
ボク、
「『天勘』のてんどん!」
もう10年以上訪れていませんが、『天勘』は、今も新川一丁目の交差点で営業中!旧い一戸建てからビルの路面店になりましたが、最後に訪れた時、おばあちゃんが隣で食べているような気分になりました。そういう時って、「悲しい」ではなく「おばあちゃん、一緒に食べようね!」との気持ちになります。
もちろん、揚げてはアツアツで出される「定食」とか「コース」を塩で食べたこともありましたが、子供心には、
『ちょっと焦げかけた胡麻油で揚げた天麩羅と白いご飯に、甘辛のタレをかけた、あれ』
の方が美味しく思われました。
以来、身分不相応な高級店(それもランチで)に入っても、ずーーーっと『天丼』か『天重』デス!!(笑)
全くの余談ですが、江戸前の天麩羅には『胡麻油』が必須と思います。
もっと上品で高級とされるお店で(今勤めている会社ではありませんが、経費での接待も含め)食べた経験はありますが、ボクのど真ん中ではありませんでした。
今日は「特別席」!
ご主人の「揚げ」の指先を、『つぶさ』に見ることが出来ます。
ところが、胡麻油も、『たまーーーに』飛んで来ます(笑)!
やがて。
「おまちどうさまでしたー」
奥様が、お盆で下さいました。
お重と味噌汁、漬物の定番。
蓋を開けました。
かぼちゃ、海老2尾、烏賊、鱚、たまねぎ、小海老のかき揚げ、ピーマンです。
お味噌汁は「しじみ」!
かぼちゃを食べ、烏賊を半分食べたところです。
『…ホック、ホック、…サック、サック』
ちっちゃな玉ねぎの半分。
辛くもなく、甘くもなく、歯ごたえが残る食感で、アツアツで口に馴染むサイズ。
…これって、すごい技術と毎回思います。
かき揚げです。
『大きな』小海老(笑)が、およそ10尾!
これを揚げるテクニックを、目前で見ました。
いやー、職人の腕はスゴい!
完食しました!
小食のボクですが、無理はしていません。
後で胃が辛くなることもありません。
ボクの大好きなお店です。
天富
東京都品川区大崎3丁目5−2
土・日休み
11時30分~14時00分
17時30分~21時00分
※ここまで、
『前篇』でした(笑)
Posted at 2019/12/21 16:50:14 | |
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