以前の複数の記事で触れましたが、この2か月間は公私に多忙を極め、自由に使える時間が殆どありませんでした。母の施設が決まり、週末を気の赴くまま過ごせる時が来たらと思い、地元埼玉や至近の東京都多摩地区の自然や旧跡、食べ物屋さんを紹介するHPを訪れて気を紛らわせていました。
そんな時、「これはスゴイ!」と思う地を知りました。
早くこの眼で確認したくて、昨日500キロ運転したのに、今日の早朝に訪れました。
旧都立秋川高校跡地に今も遺る、メタセコイアの並木。
ここはおそらく、旧正門。
ここから校地を、南北に150メートル貫きます。
旧東京都立秋川高校は1965年、都立唯一の全寮制普通科男子高校として開校。『「海外や他府県に出張または在勤する者の子弟、全日制高校がなかった伊豆諸島出身者」の受け皿として設立された。このため設立当初は受験資格が限定されていた』(ウィキペディアより)。その第一期生が、このメタセコイアを植樹したそうです。その後、卒業生の有名校への合格率の低迷や全寮制を敬遠する風潮などから定員割れが続くと共に、喫煙や飲酒等による退学者の増加などの要因から、2001年に廃校になりました(ウィキペディアより要約)。公立高校としては不幸な推移と結末を迎え、校舎や体育館、寮などは全て取り壊されましたが、この立派に成長したメタセコイア並木だけは、今も彼の地に秋川高校が存在した記として聳え並びます。
旧正門左側の並び。
曇天の早朝で薄暗い写真になってしまいましたが、施設が消えた広い校地に並び立つ樹木に圧倒されました。
こちらは右側から。
卒業生の方々は、此処に佇んだ時、どんな想いが胸に沸くのでしょうか。
廃校になっても、こうして見事な並木が変わぬ姿を見せてくれれば、ボクならば熱いものが込み上げるように思います。
廃校の旧正門前に佇み、卒業生ではないボクの心に「人生山あり谷あり」の言葉が浮かびました。決して刹那的・自嘲的な観念論ではなく、明日を信じることが大事、との思いでした。
この並木、11月から12月にかけ、見事な紅葉を見せてくれるそうです。ボクが見たページがこちら。「素晴らしい」以外の言葉が見つかりません。
https://ometsu.net/highschool-of-akigawa-metasequoia-2020-12/
こちらは、晩秋の動画。
https://www.youtube.com/watch?v=glKgSXWqvKQ
最後。2009年のお別れの会の動画。
徐々に下ろされてゆく校旗。
歳月を重ねた「男児」たちが、懸命に歌う哀調を帯びた寮歌…。ブルース的な旋律、目頭が熱くなります。
https://www.youtube.com/watch?v=12UjtWjpmXg
この記事のタイトルにvol.1をつけました。晩秋の頃、再訪するつもりです。
なお、現地は柵で囲まれており、入ることは出来ません。
Posted at 2021/09/05 13:54:21 | |
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