朝、ボクが住む埼玉県南部は曇天ながら台風12号が去り、雨も止みました。
今日は7月の最終日曜日、ロードスター奥多摩ミーティング。
布団から出てそそくさと車を西に走らせましたが…。ナンと、青梅市街を過ぎて山に入ると、バケツをひっくり返したような雨!しかも前方の山は雨と雨雲に霞んでしまいました。暫く進みましたが、雨の勢いは増すばかり。奥多摩の会場まで来る人は少ないと判断、軍畑で諦めて引き返しました。
という訳で、ブレーキブーツの続きです。
いよいよ本縫い、仕上げです。
ここまでは、4枚のパーツを縦に並べて縫い合わせる単純作業でしたが、ここからはそれの右端と左端のラインを縫い合わせ、立体を形作る作業となります。所謂「筒縫い」です。非常に手が掛かりますが、作業の順序を熟慮してから取り組みます。
まず、裏側を出して二つ折りにし、ステッチラインに目打ちで穴を開け、黒い糸で上から縫い合わせ始めます。ここで大切なのは、
①ゴム糊で右と左の端を貼り合わせ、はぎ合わせの黒い糸が通るラインを予め全て開ける。
②開け終わったら剥がし、折り返しの「ベロ」を糊付けし、①で開けた穴の横に緑の糸が通る
穴を、左右とも開ける
③終了後「ベロ」を止めた糊を剥がす
です。コツは、接着面の両面にではなく、片面だけにゴム糊を塗布することです。両面に塗り圧着すると、なかなか剥がれませんし、無理に剥がすと材料の革が伸びて変形してしまいます。
上の二枚目の写真は、メインラインを黒い糸で縫っているところです。仮止めした糊が見えます。このまま、上から5センチほどまで縫います。
作業中の写真です。折り返しの「ベロ」が見えますが、糊は剥がしてあるので、このようになります。
次は、「ベロ」を縫い合わせます。材料を出来たてホヤホヤの「口」からひっくり返し、表側を出します。この状態で、上から緑の糸で左右2本のラインを縫って行きます。この作業は、黒い糸で縫い合わせたラインの1・2センチ手前でストップです。黒い糸での縫い合わせが優先、緑の糸でベロを縫
う作業は、黒い糸の縫合済ラインを覆うことになるからです。つまり、緑の糸が先行すると、黒い糸による縫合が出来なくなるからです。
こういう感じになります。
次は「口」作りです。
上側を中に折り曲げ、徳利状にします。
この状態で「口」と同間隔となるように位置を決め、「口」を固定する横縫いの穴を目打ちで開けます。
腹側の上から4センチ程の位置に、穴開けを打ちます。
穴からカッターで切れ込みを作ります。
材料を「口」からひっくり返し、裏側を出します。
ここで予め作っておいた細紐を折り曲げ部にかませ、コ゜ム糊で「口」の折り返しを貼り合わせます。糊は両面に塗り、表面から開けた穴がズレないように固定します。
再度ひっくり返して表面を出し、開けた穴に緑糸を通して縫います。
コツは切れ込みの反対側の中心の穴から、左右を別々に2回に分けて縫うことです。力が均等に掛かりますので、歪むことなく仕上げることが出来ます。上の写真は左側を縫い終えたところです。これから右側を縫います。
あとは、ひたすら縫い合わせです。黒い糸による本縫いが先行、緑糸が後から追い駆けます。黒い糸を縫う時は裏側にし、緑の糸の時は表側にします。口に切れ込みを入れたので、ひっくり返すのは楽になりました。
完成、左側です。
適度に皺が入り、狙い通りです。
取り付ける時には下側をたくし上げるので、下にも寄ることになります。
右側です。サンプルの中古品に習い、切欠きをカッターで作りました。
腹側です。材料が少し厚かったようで、きれいな「ニョロニョロ」にはなりませんでしたが、取り付けてしまえばこの角度で見ることはまずありませんので、良しとしました。
大分、この計画は進みました。
あと少しで、当座の目標は達成です。
(※続く)
Posted at 2018/07/29 13:30:54 | |
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