昨日は6月としては前例のない猛暑となりましたが、皆様お元気でお過ごしでしょうか?ボクは一週間分の洗濯物を済ませ、布団を干しました。フカフカになったのは良いのですが、矢鱈と暑く、クーラーを掛けて寝たところ、少し体がだるく感じます。これから約3ヶ月間、猛暑は必至。どうぞ健やかにお過ごしください。
閑話休題。
金曜日にアイザワさんに連絡しました。
部品は全て揃い、加工工場に送ったとのことでした。
今回、アイザワさんの手持ちのエンジンから状態の良い物を選び、新品の消耗部品を組み込みリビルド、それを19万キロの現物と載せ替えることになります。来週以降、別途ご報告致します。
ところで、先週土曜日の日本経済新聞の記事に目が留まりました。2、3の車種について、マツダが現行新車の価格を約3%値上げする、との内容。モデルチェンジを伴わない新車の値上げは異例で、世界経済の現状が原因としています。今後、他の車種やパーツ類に及ぶ可能性は、十分あります。特にパーツ類については、これまでも予告なしの大幅値上げが繰り返されています。NAのオーナーで問題を抱えながら「騙し騙し」乗り続けている方は、早めに対処されるべきかも知れませんね…。
さて、本題。
ボクは平日は始発電車で職場に向かい、夜は早くに床に就く毎日。そのため更新はほぼ週末に限られてしまい、ネタは溜まる一方。今日はそんな中から、福生のアメリカンハウスをご紹介します。訪問日は今年2月5日。過去にご紹介した「地球屋」さんの次に訪れました。
東京都福生市と言えば、「米軍横田基地」が想起されます。国道16号線の東側には、南北に長大な基地のフェンスが続き、西側には様々な業態のお店が、アルファベットの看板を掲げて連なります。そんな16号線沿いの裏通りに、こちらの建物があります。嘗て米軍の軍属と家族のために数多存在した「米軍ハウス」の一つを、記念館的に公開しているものです。
この日は冬で、手前は枯芝。
夏にはグリーンが映え、青い外壁との対比が美しそう。
玄関扉を開ければ、日本的な「三和土」の類はなく、そこはリビング。靴を脱ぎ用意された下駄箱に仕舞い、スリッパに履き替えますが、当時は靴のままフローリングに上がったはず。初っ端からアメリカです。
高い天井には、こんなシャンデリア!
放射状の形といい金メッキの輝きといい、何ともゴージャスでアメリカ的。
小ぶりなテーブルとソファ。
テーブル上には、嘗て福生を走っていた、アメ車の写真集が。
正面の壁下には、パイオニア製の旧いステレオセットが。
JBLなどアメリカ製の機材によるオーディオではないのが、ちょっと意外でした。
米軍ハウスに関するキャプションと、当時の地図。
2022年の現在、もう知らない世代が圧倒的多数になったのでしょう。
地図には当時の立川基地も、しっかり描かれています。
ステレオ上の壁面には、テーブル上の写真集からと思われる車が掲示されています。この時代のアメ車に関する知識がなく、ボクには解説は出来ません。が、見るべき方が見れば、唸るようなものばかり…。
それにしても、当時の日本とアメリカの経済的ギャップが如何ばかりだったかと、思い知らされました。
隣はちょっと狭い部屋。日米の国旗が置かれています。
これはボクの勝手な想像ですが、こちらは夫婦の寝室として使用されていたように思います。体躯の大きなアメリカ人サイズのダブルベッドを置いたら、それだけで一杯になりそう…。
ぼんやりとした光量、シックなヨーロッパ調デザインの照明…。
寝室の横はキッチン。
ストライプの床は、ヨーロッパの家屋では殆どありません。
白い食器棚は、おそらく医療器具用。
合板製のごみ箱。
そんなに難しい構造ではなく、真似して作りたくなりました。
これまたアメリカ的意匠の冷蔵庫。
ドアを開けて冷えたバドワイザーが詰まっていたら、ちょっと感激するかも。
表面には、キュートな女性のイラストステッカー。
バティ・ペイジ的な味わいが魅力…。
右奥の部屋です。
テーブル上に、福生の観光パンフレットや、各お店が作成した店舗ガイドが載っていました。こちらは当時、子供部屋として使われていたのかも…。
裏庭には、「自由アメリカ」の象徴のミニチュアが聳えます。
ステレオの背後にはもう一つ部屋がありますが、スタッフルームで非公開(バス・トイレは、その一角にあるのかも)。日本の不動産業的に言えば、「3LDK」。外見はこじんまりとしていますが、この時代の日本家屋に必ず存在した廊下がなく、部屋同士が繋がった構造。狭い家に無駄な空間を作らず、居住空間の確保に努めた設計と思いました。
ボクが住む入間には、以前にご紹介した「ジョンソンタウン」があります。其処はかなりモディファイされて「店舗」として機能していますが、こちらは限りなく当時の姿を残している印象でした。
ベトナム戦争の終結など、時代の変遷とともに、やがて米軍ハウスは老朽化。多くが取り壊されましたが、中には払い下げられて民間に渡ったものも。これに目をつけたのが、多くの芸術家。スタジオやアトリエとして使われました。北隣の瑞穂町の物件には、あの大滝詠一さんが入居、様々の構想を練り録音をしていました。デビュー前の山下達郎さんが自主制作したレコードを聴き、「一度遊びに来ないか?」と招いたのは、果たして其処だったとか…。
それにしても、「居住空間」が如何に大切かを思い知らされました。
一日も早く、片付けを終えなければ…。
福生アメリカンハウス
東京都福生市福生2476-14
042-513-0432
11:00-17:00 金・土・日に公開 入場無料
Posted at 2022/06/26 09:52:36 | |
トラックバック(0) |
インテリア・骨董 | 日記