
昨日6月18日、土曜日。
二週間ぶりに難聴治療のため、長野県須坂市を往復、500キロを走破しました。間もなく19万キロ。エンジンのリビルドが決まりましたが、特に問題なく走ってくれました。ですが既にご紹介した通り、あちこちのパッキンからオイルが滲んでおり、正直ヒヤヒヤものでした。このエンジンで須坂を往復するのは、きっとあと1、2回になることでしょう…。
閑話休題。
帰路、諏訪のリビセンに立ち寄りましたが、目ぼしいものはありませんでした。そそくさと出て向かったのがこちら、岡谷市の「ねずみ堂」さん。
元製糸工場の建物。ちょっとリビセンに似た佇まいです。
何とも言えない「古道具屋」に相応しい、シックな暖簾。
外観から期待が高まります。
入店し左を眺めたところ。
この種のお店としては、明るい印象。
カウンターには、立派な蓄音機が鎮座!
ちょっとピンボケですが、何と銘機「グラモフォン」!
相当の価格だろうとタグを探すと「非売品」でした。
SP盤も少しありました。
クラシックと昭和歌謡ばかりでした。
カウンターは、樽の上に重厚な木材を渡したもの。
実直で好感が持てますが、女性スタッフの方は「書き物などの作業はし辛い」と仰っていました。ナルホド…。
カウンターの上方には、ちょっとした吊り棚が。
これが妙に気に入り、暫く観察しました。
垂直に支える、下端が『コ』の字型になった金物は、東京のホームセンターで見たことがありません。ご主人に伺うと、ここ岡谷・諏訪地方特有の旧い建築様式で使われる物だとか(名称をお聞きしましたが、忘れてしまいました)。雪と融雪による排水を考慮した設計思想によるそうです。
ちなみに、ご主人の本業は工務店の経営。お店の奥の一角は、リフォーム実例のショールームになっています。あちこちの現場から商品を仕入れ、劣化したものは修理して並べているのだとか。旧いものとは言えど、使用に耐えないものは販売しない方針、立派です。
この金具、ひとつ500円。2つ購入しました。
骨董関連の本がありましたが、残念ながら非売品でした。
こんな素敵な「ハイ・ファイ」が…!
こちらも非売品。ですが暫く眺めてしまいました。
足踏みミシンの本体。
ラジオ。
流麗な筐体がステキ…。
製麺機がありました。
有名な小野式と田中式を持っていますが、このタイプは初めて見ました。
階段まで販売しています。
家の片付けが済んでいたらなぁ…。
重厚な両袖デスク。
抽斗の底は全て、新しい板が使われています。
ご主人が直したそうです。
表面はそれなりに劣化していますが、磨き込んだら映えそう。そう感じた瞬間、ジャズベース奏者ビル・クロウ氏の著書『さよならバードランド』(村上春樹 訳)の一節を思い出しました。ジェリー・マリガン楽団の一員として来日した際のエピソード。渡航費を少しでも抑えるため、ベースを持たずに飛行機に乗り、東京でボロボロの合板製を入手します。それを茶色い靴磨きを使って磨き上げたのだとか…。このデスクにやってみたいと思いました。
お値段は何と「40,000円」!送料込みでも60,000円には届かないとお聞きしました。家の片付けが済んでいたらなぁ…。
さて、昨日の収穫がこちらの椅子。
籐製の座面がすっかりダメになっていたものを、これまたご主人自ら直したそう。確かに、丸い木の座面の端には、真新しい釘の頭が。座ってみてお尻の収まり具合を確認すると、何とバッチリ!お値段は4000円でした。
ご主人のお人柄と姿勢に感銘しました。
価格もリーズナブル。
お気に入りのお店になりました。
ねずみ堂
長野県岡谷市加茂町1-6-6 吉田館1階
0266-78-7140
11:00-15:00 (土日は17:00まで)
木休
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Posted at
2022/06/19 11:13:42