![山之内大勝軒(長野県下高井郡山之内町) 山之内大勝軒(長野県下高井郡山之内町)](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/045/172/292/45172292/p1m.jpg?ct=41a493da96dc)
昨日6月5日、土曜日。
三週間ぶりに難聴の治療で、長野県須坂市の鍼灸院を訪れました。
実は先週は、月末月初の業務に忙殺されました。背中と右肩をが激痛が襲い、往路200キロの運転で何度もサービスエリアで休む有様…。この症状を訴えると、先生は「大丈夫、お任せ下さい」。…終わってみれば、本当に楽になっていました。
毎回、朝7時か8時の治療を予約しますが、昨日は8時30分しか取れず、終了は9時30分。「ラクチン」になると現金なもので、帰路の「寄り道」を考え始めました。安曇野のシュタイネさんは、展示入れ替えで休業中。諏訪のリビセンも過りましたが、突然思い出したのが山之内町のこと。移動距離を考えれば、丁度開店時刻の頃合いに到着するはず。即決で向かいました。
須坂から小布施、中野へ北上、国道292号線を東に登ります。目指すは志賀高原の「山の駅」。ここに先週3日、もっと奥の一ノ瀬ゲレンデで営業していた「山之内大勝軒」が移転オープンしたのでした。
こちらを切り盛りするのは、ビルの建て替えで休業中の、「お茶の水、大勝軒」の田内川さん。今は亡き師匠、山岸さんは山之内町の出身。師の縁の地に「大看板」を掲げたいと思ったのだそうです。
ラーメン店と言うよりも、リゾート施設のファミリーレストラン然とした空間。胸ドキドキで中に入ると…
「唖然…」。
シーズン・オフのスキー場。コロナ禍の中、そんなに人は居ないと想像していましたが、席はほぼ埋まっています。おまけに、券売機には御覧のような長蛇の列。嘗て学生時代に通った東池袋のよう!良い意味で予想を裏切られました。
やっと、券売機に到着。
こちらだけのメニュー、左端二段目の「もりたけのこ」(1300円)を購入。
ちなみに、デフォルトの「特製もりそば」は950円。都会と異なり、何かと便の悪い立地に見られる「リゾート・プライス」。でも、文句はありません。
券の番号は、何と71。
10時51分と印刷されていますが、開店は11時、その時の正しい時刻は11時15分でした。
厨房には、田内川さんが陣頭指揮で男性4名、カウンターには女性1名。全員、こま鼠のように動き廻っていました。
やっぱり、ありました。
修業時代の田内川さん。
これまた恒例の、山岸さんの色紙。
ボクのオーダーが出てくるのは当分先。
「山の駅」を見学しました。
こちらは、元々はロープウェイの駅だったとか。
既に廃止されていますが、施設は活用されています。大勝軒の他に、お土産屋さん、コーヒーショップ等があります。
大勝軒の隣は、その廃駅。
ちょっと暗くなってしまいましたが、ゴンドラがそのまま遺されています。
「こだま」号。
奥に見えるのが大勝軒。
プラットホーム端から下界を見下ろしました。
…足がガクガクするほどの断崖でした。
お店に戻り暫くすると「71番のかたー」とのアナウンス。
やっと受け取り、窓際のカウンター席へ運びました。
時刻は11時45分。券売機に並んだ時に「1番」のコールがありましたので、30分間で約70のオーダーをこなしたことになります。お店のスタッフ全員に、頭が下がりました。
「おー!」
当たり前と言えばそれ迄ですが、やっぱり「大勝軒」の「顔」!
標高約2000メートルの地で、これに会えて感動しました。
「いたたーきまーす!」
麺はやっぱり「ツルシコ」!
つややかで、スープを含みながら噛み、飲み込む時の喉越しは最高!
量は大勝軒としては少な目で、ボクには丁度良いヴォリュームでした。
うーん、来て「ヨカッター」!
スープは「甘:辛:酸」は「4:2:4」くらい。
少な目の麺とこのスープの味加減は、「ラーメンおたく」ではなく、女性や子供が食べることを想定した設定に思いました。実際、ご家族でいらっしゃっている方が大半、ボクのような一人客は少数でした。
たけのこは、レンゲに載せた先っぽの他、一見ネギのように見える「輪切り」が沢山浮かんでいます。コリコリとした食感は、メンマより歯応えがあり、とても美味しく戴きました。
メンマは入らないのかな、と思って探すと、しっかり入っていました。
ただ、お茶の水では入っていた固茹で玉子半分はなく、少し残念…。
チャーシューは、大勝軒に特有の「ミチッ」としたもも肉が一枚。
少し辛味が欲しかったので、七味を加え、
スープ以外は全部おいしく戴きました。
ホントは全部飲みたかったけれど、血圧を考えて踏みとどめました。
ご馳走様でした!
お店を出て、ホールの自販機で500ミリリットルのお茶を買い、ゴクゴク飲みました。値段は200円、やっぱりリゾート・プライスでした。
「山の駅」の横には、こんな素敵な池が。
暫く佇み、水面を眺めました。
駐車場の崖から、まだ雪の残る北アルプスが見えました。
…何とも、贅沢な光景でした。
「日本で最も行きにくく、最も高い処にある大勝軒」を堪能。天候にも恵まれ、ドライブとしても最高でした。
関東地方から「山之内大勝軒」を訪れる場合。
ボクは治療の帰路に訪れたので、湯田中側から上りました。でも、あまり変わり映えのしない山道。万座や草津側からの方が、遥かに楽しめます。温泉好きの方には絶好のコース!
お勧めは、軽井沢から万座を抜ける道。
以下の「おまけ」に、逆側からの「下り」をご紹介します。
毎回、治療第一の日帰りで、ボクは一度も泊りで訪れたことがありませんが、コロナが収まったら、ゆっくり泊まり掛けで行かれるのがベストだと思います。
山之内大勝軒
長野県下高井郡山之内町平穏
080-5093-9995
11:00-17:00 火休
【ここからは「オマケ」!】
帰路は292号線を万座方面に抜けました。
かなり昔にバイクで訪れて以来の道。確か、横手山の断崖に建つドライブインからの眺めが素晴らしかったはずと思い出しました。ところが多くのクルマと人影が。「密」を避けて通過しました。
途中、こんな残雪の風景もありました。
一旦、万座への分岐を通過、草津白根山へ向かいました。
が、駐車場とドライブインは全面閉鎖。通行規制はされていませんでしたので、おそらくは感染対策かと思いました。
ちなみに横手山ドライブインは長野県、草津白根山は群馬県。自治体により対応が異なるようです。
車を停めることが出来ず、写真を撮れませんでした。
でも、その姿に痛く感動しました。
白と黄色に覆われた火山灰の山肌。
前回、安曇野で「三途の川」を渡ったことも手伝ってか、あたかも地獄を訪れたかのように感じました。
上の三枚は、ネットから借用しました。
昨日の光景は、三枚目が近いと感じました。
昨日は通行規制はありませんでしたが、噴火活動が活発になると、オープンカー、バイク、自転車、歩行者がNGになります。更に活発になると、全て通行禁止になります。
引き返し、万座へ下りました。
これらは万座ハイウェイ入口で撮影しました。
あたりには、硫黄の臭気がたち込めていました。
鬼押ハイウェイ最初の料金所前。
ここは現在使われておらず、通過だけ。
気温が上がり、幌を開けました。
緑の芳香と鳥の囀りを堪能しました。
この後、白糸ハイウェイを下り、上信越道に乗り帰宅しました。
大勝軒は意外にも「密」でしたが、それを除けば人と接したのは鍼灸院の方と料金所の徴収係の方だけでした。
※万座、鬼押、白糸のハイウェイでは、ETCカードは使えません。