セブンを買って15年間ずっと自分でキャブを調整して来ましたが、
やっとミクスチャースクリューを完璧に調整する方法を見つけました。(゜▽゜)
すでにこの方法でやっている人がいるかも知れませんが、
記事が見つけられなかったので独自研究としました。
通常ミクスチャースクリューの調整は、
アイドリングで回転が微妙に上がるのを確認しながら行いますが、
これだと「大体このぐらいかな~?」程度しか合わせることが出来ません。
キャブレターはスロットル開度によって燃料を吹く穴が変わります。
ミクスチャースクリューの担当は全閉に近いアイドリング時ですが、
走行中でも負荷がほとんど無くスロットルが全閉に近い状態では、
エンジン回転数に関係なくミクスチャースクリューの穴から燃料を吹きますので、
走行中であってもミクスチャースクリューの調整は大きな影響があります。
特にスーパーセブンは車重が極端に軽いので、
巡航中はスロットルバルブ全閉に近い状態でいつも走っています。
つまり、回転数が高くてもスロットルが全閉に近ければ、
空燃比調整はミクスチャースクリューの担当となります。
そしてエンジン回転が高くてスロットルがほとんど開いていないパーシャル状態は、
高速コーナーのクリッピングポイントあたりで良く起こります。
私の調整方法は、この時の状態を直線道路で再現して、
プラグの焼けを見てミクスチャースクリューを微調整し
ベストな空燃比を探ろうと言うものです。
具体的な調整のやり方です。
場所は1分ぐらい一定速度で走れる道路で行います。
また、道路脇に停車して調整作業をするスペースがあるか、
惰性で駐車場に入れる場所が必要です。
ツーリング途中でも出来ますが、
標高はいつも走るエリアに合わせた方が良いでしょう。
2速で4000回転付近をキープしつつパーシャル状態でしばらく走ります。
もしギクシャクしたりボコ付く感じがある場合は、
調子が悪いアクセル開度を出来るだけ長くキープしてください。
これは調子が悪い状態のプラグの色を見て、
どの気筒が濃いか薄いかを判断するためです。
もしプラグの焼色を付けている途中で信号待ちなどで停車した場合は、
アイドリングで焼色が変わってしまうので
走行をやり直してもう一度プラグを焼く必要があります。
しばらく走ってプラグに焼色が付いた頃に
走行中の回転数とアクセル開度はそのままでエンジンを切り、
惰性で駐車スペースに滑り込み、4気筒それぞれのプラグの色を見ます。
プラグが煤で黒い場合は、その気筒のミクスチャースクリューを5度~10度締めます。
プラグが白くなっていたら、ミクスチャースクリューを5度~10度緩めます。
微調整は5度単位ぐらいで行います。非常に微妙な調整が必要です。

(ちなみに、ミクスチャースクリューの頭にワッシャーを接着してみました。
角度が見やすいですし、ドライバー不要で調整できるのでオススメですよ)
これを数回繰り返すと、4つのプラグの焼け色が合ってくるはずです。
4つのプラグがそろって良い色で焼けるようになった時が、
ミクスチャースクリューのベストセッティングとなります。
微妙な角度で焼色が変わるので、アイドリングで調整する時よりも
非常に高い精度で空燃比を合わせることが出来ます。
これを行うとパーシャル状態のボコ付きや息つきが無くなり、
インジェクション車のようにアイドリングから高回転まで淀みなく回り、
始動性も大変良くなることを確認しています。
もちろんメインジェットを合わせる時も、
パワーバンドで全開状態にしてプラグに焼き色を付けたら
即座にエンジンを切り惰性で駐車スペースに滑り込み、
プラグを見てジェットを決めると良いでしょう。
(メインジェットの方は昔からレース業界で行われていた伝統的な手法です)
ーーーー ウェーバーキャブ おまけ情報 ーーーー
ウェーバーキャブは吹き返しの煤などがスターターバルブに付くと完全に閉まらなくなるので、
常時少しチョークを引いたような状態になり、
その気筒だけクシャミをしたりして、やたら濃い状態になることがあります。
そんな時は、スターターレバーを数回パチンパチンとバネで弾くと、
スターターバルブが密着し即座に完治しますよ。
スターターレバーを弾く作業は簡単なので、不具合が無くても
半年に1度ぐらいはやった方が良いと思います。(^ω^)
あと以前話したことがありますが、キャブの同調を取る時は
アイドリングを2000回転まで上げてから同調を取った方が良いですよ。
これは多くの場合セブンの巡航時の回転数なので、
アイドリングで同調を調整した時よりも
走行中のエンジンフィーリングが非常に良くなりますので、
オススメですよ。(゜▽゜)