
自分の場合はゴルフに置き換えると分かりやすいんですが、、、
練習場だと思いっきり打って自分の100%の力でどの位曲がるのか?方向性は?飛距離は?って試せますよね。
10回に2-3回はそれで自分の中でも会心の当たりが出たりもする。
でもそれ以外は色々と起きる。
でも、同じようなフルスイングをコースに出てアマチュアが出来るかと言うと難しい。
それは左右が狭くてOBだったりハザードだったり、打つ場所も練習場みたいな綺麗な所ではない事が多い。
上手い人ほどいい場所から打てるからミスないし、そうでない人ほど罠にハマる所にボールが良く。(車も一緒:うまい人はミスしないラインを走っている)だから7Iで140-150ヤード練習場で打てたとしても、コースで残り150ヤードだったら6Iでコントロールする余地(マージン)をもって軽めに打つし、実はスコアメイキングで大事なのは第一打だけでなくグリーンが近づいてからとグリーンに乗ってから(1打には変わらないから)って事を学ぶ。
クルマの場合は思いっきり打ってもちゃんとほぼ100発100中で自分の思い通りの玉を打てるのは様々なシチュエーションで様々な車両をDriveしてきたプロDrだけで、アマチュアはゴルフ以上にサーキットでOBは絶対に避けなければならないから”安全マージン”を取らないといけない。
そしてもっと大切なのは、変化に気づく力だったり、違いに応じた調整力。
(傾斜やアップダウンなどを無意識に加味して打てるか?)
一方、ゴルフと車が決定的に違うのは、1打1打素振りが出来ない事や、次打つまでにじっくり考える時間がない事(走り出したらコース上で止まれない)。
4名でよーいどん!で第一打を打って、他のプレーヤーの打つ玉や人同志が接触しない様に、でも少ない打数で速くカップインした人、ホールアウトした人が勝ち、というゲームをやっているのがサーキットでのクルマ遊び。
首都高や一般道でPORSCHEで思いっきり走らせちゃうのは140ヤードしかないショートホール(グリーンの奥はハザード)でドライバーで第一打を打つようなもの、思いっきり振ったら全然オーバーして池ポチャしちゃうからコントロールしないといけない。
普段は走り慣れてないアマチュアがサーキットで高性能はマシンなのに調子を崩している事に気づかないで走らせてしまうのは、自分のスイング特性を知らずに決してフィットしてない”T.ウッズなら300y飛ばせるドライバー”でコースボールだと思っていたら実は練習用ロストボールな事にも気づかずに「なんかいつもと違って飛ばないな~」と余計に力んで変な球筋になってOBしてしまっている状態。
レーシングカーに比べて馬力はあるのに、レーシングカーより重たくて、空力によるダウンフォースも弱くて、タイヤのグリップも低い、ブレーキだって夏場の高速連続走行には絶対に耐えられないって事をほとんどのアマチュアDrは知らないで慣れで走ってしまっているという事と、高性能なタイヤやブレーキは消耗が必ず早く、賞味期限が短い(特にレース用ではないタイヤやブレーキ)という事を知らない事、クルマも人もある程度ルールで範囲が定められているレースの類よりもスポーツ走行や走行会はモノ(性能)の差だけでなく、人の技術や意識の差が大きく、そこに不運が重なった時に大きな事故を呼ぶという事を知らないで走っている。
最近起きた、SUGOでも競技中の悲しい死亡事故
群馬サイクルセンターでのこれまた競技中の悲しい死亡事故
熟練者が競技をしている中でもこうしたアクシデントが起きる事があるのに。
アマチュアがプロ競技で使う道具より実は知らないだけで安全&高性能だと過信をして使っている危険な道具をサーキットで使っているのは本当にリスクが高いし、ましてやそれが周りの車との差や意識と目的と技術の差が更に大きくなる一般道で、、、となると、先日の湾岸での死亡事故や一昨日のFSWでの死亡事故の様な事が起きる。
昼の体験走行の中で4人乗りのミニバンが120km/hで走っている(これも危ない)かと思うと、25人乗りのマイクロバスが80Km/hで走っていて、でも合間を250km/hでスポーツ走行しているスポーツカーがすり抜ける、そんな状態だったら危ないって凄くイメージしやすいはず。
アマチュアが大きな事故を起こすのは大体ハイパワー系だったり高性能スポーツカーが多いのは、やはり人間の技術で500馬力1トン以上のものを200km以上も出して、でもタイヤ4個でしか路面に接地してないという危うさを認識してない証拠だし、その危険性を感じることが希薄になるくらい高性能な車両を正しく扱う事が出来ない安全意識。
道具が悪いのではなく、ほとんどの場合はそれを扱う人間のエラーによるもの。
包丁は人を刺せるから買うのに免許が必要ってならないし、花瓶も人を殴れるからとて販売禁止にならないでしょ?
そういった何らかの”差”が生じる時は我々プロドライバーもいつも以上に非常に神経を使うし、警戒レベルを上げている。
今日の走行会の中での同乗走行もその一つ。
参加者の皆さんも”広場トレ”という練習場でしっかり練習を積んできたけど、まだまだ”レーシングコース”というラウンドではなかなか”タイム”(スコア)に自分の上手く行ったときの力を反映するのは難しい。
正月やお盆の一般道や高速、サーキットだってスポーツ走行や走行会はリスク高まるし、メーカー系のサーキットイベントも実は危険が沢山潜んでます。
(慣れてない人、知らない人の率が高いから)
でも、そういう事を体感経験して活かす事が出来ていたら本当に車をハイスピードで操るって楽しいし勉強になるし、真の安全運転を実施するには限界挙動、自分の限界を知るという事が如何に大切か?それを知るのが今の日本の免許取得環境や道路環境や制限の中で如何に大変か?感じてもらえるはずです。
高速道路の制限速度が年々緩和されていますけど、これだった誰でも120km出していいって勘違いされては困る。出せる人出せるクルマはいいけど、その分自分の車は出していいのか?自分のスキルや目的でその速度は必要なのか?自分で判断をして決定しなければいけない範囲(責任範囲)が増えるって事ですからね。
責任が取れない、判断が下せない、そして出来ない人は安全マージンをしっかり確保して車を操る事が責務です。
ブログ一覧 | 日記
Posted at
2020/08/16 15:39:37