
10日間のマカオ出張を終え帰国します。
昨日の決勝映像がアップされてます。 >>>
こちら
何度見て”間一髪”でしたが
あのまま当たらずにパンクせずに走れたら・・・
って思ってしまう(涙)
無事に今年もマカオが終わったという安堵
上手くいかなかった悔しさ
2週間連続のレースで感じた自信や確信・・・
様々な想いが錯綜してます。
2週間に渡るフォトギャラもFacebookでアップしました。
PCCA 1週目 MACAU GT CUP 2週目
以下レースレポート抜粋です。
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CITY of DREAMS Macau GT Cup マカオギアサーキット(市街地コース)
公式練習 総合6位
公式予選 総合9位
決勝 22位(完走22台)
概略:
先週のPCCA特別戦に引き続きマカオにて、普段GT-ASIAとして開催されているレースの最終戦としてマカオGTカップが開催された。
例年の主催者からの招待選手としてこのマカオにスポット参戦している澤は、今年も香港にベースを置くLKMレーシングから参戦。
昨年のPORSCHE GT3Rからマシンをスイッチし、2009年-2010年にW優勝を果たし2011年には2位を獲得したLamborghini LP600をドライブする。
今年は例年以上にヨーロッパのファクトリーチームからの遠征組が多く、60回記念大会という事も手伝って澤も含めて13名ものプロドライバーが参戦する激戦となった。
LKMレーシングもLamborghiniのマシン制作&販売を手がけヨーロッパブランパンシリーズに参戦しているドイツに本拠地を置くREITER ENGINEERINGからスタッフを招聘し対抗した。
公式練習は6位とまずまずのフィーリングだったが、相変わらずAudi R8のモルタラは速く、その他のSLSやPORSCHE勢も速い。
予選1回目はセットアップの進化を感じたが遠征組もコースに順応し始め相対的には後退し7位。
予選2回目は今まで以上にマシンの空力セットも攻めた状態にしたが裏目に出て逆にタイムが伸び悩む。
周りは1秒~1.5秒、予選1回目からタイムアップをする中、コンマ2秒の伸びしろに留まり、総合予選は9位となった。
決勝日朝ウォームアップでは予選1回目のセットアップをベースに進め、タイム的フィーリング的にも好感触でレースを迎える。
決勝は9番手スタートだったが7番手のJ.ミューラーがフォーメーションラップでピットインする波乱。
事実上8番手でスタートを切り、スタートで1台交わして7番手へ。
1LAP目のリスボアも上手く抜けたが続くサンフランシスココーナーで前方2台(E.バンバーとS.ミュッケ)が接触し、E.バンバーがクラッシュ、跳ね返ってきたマシンをギリギリで交わしたものの後続マシンに右リアをヒットされダメージを負う。
そのままSCランに6番手の隊列で加わったが、ダメージを負ったパーツがタイヤに接触し後にパンクが発生。
マシンの外装を壊さないようにスローダウンを強いられながらPIT-INしてタイヤ交換とボディの簡易補修が行われる。
ピットアウトした際には1回目のSCランリスタートの際に発生した別のクラッシュの為に2回目のSCランが続いていて、幸運にも最後尾につけたがパンクした場所が悪く、ほぼ1LAPスロー走行を強いられた事も響いて1LAPダウン状態となった。
昨年の決勝で同じPORSCHE GT3RをドライブするプロDrに追突され2006年から続いた連続表彰台獲得(2回優勝を含む)を断ち切られた悔しい思いを胸に今年のマカオGPを迎えている澤は、
例えラップダウンになろうとも必ずマシンを壊さずにフィニッシュしなければ!の執念を見せ手負いのマシンでレースを続ける。
2回目のSCリスタート後、順調にポジションを上げていく澤(周回遅れなあらので事実上同一ラップになっているだけ)
レース後半の2LAPは完全にクリアが取れる状態となり、自身の予選タイム以上のペースで周回。
しかし最終LAPにスタート後の接触でダメージを負った部分を通っていた配線が走行中に断線し、燃料が来なくなるトラブルでマシンをコース上に止めざるを得なくなった。
昨年に引き続きチェッカーを受ける事が出来ずにマカオGTカップを終える事となった。
(リザルト上は22位完走扱い)
澤コメント:
『前週のPCCAの予選PPゲットから雨の決勝で4位へ後退の悪夢を払しょくする事、そして昨年の追突されクラッシュリタイヤの悔しさの借りを返す為、今年のマカオGTカップは自分にとっても今まで以上の挑戦のレースでした。
しかしヨーロッパのファムトリーチームが最新のGT3スペックのマシンを持ち込み、それに過去F3等でマカオ経験が豊富な若いファクトリードライバーがドライブするという手ごわいパッケージの遠征組。
いくら8年のマカオの経験や実績があっても対等に戦うのは簡単ではないと木曜日の練習走行から感じてました。
AudiのE.モルタラ、SLSの2台、BMWのJ.ミューラー(WTCCチャンプ経験者)、日本からはBMW Z4のベテラン土屋武士選手、AstonMartinのS.ミュッケ、PORSCHEはPCCA2012-13のチャンピオンのA.インペラトーリとE.バンバー(私は2011のPCCAチャンプ)、そしてMaclarenのD.ワッツ、私と同じLamboをドライブするC.バンダムなど錚々たるメンバー、TOP10以内で戦う=世界基準のFIA-GT3のレースを難攻不落のマカオで戦うという事がどんなに至難の業か?再認識でした。
そんな厳しい環境にまずは身が置ける幸せ、そしてその中でも100%対等とは言い切れませんでしたが、与えられた道具の中ではチームと協力しながらBESTを尽くせたと感じれた週末でした。
ただし、自分たちの現状はこの中で5~8番手が精一杯だったと言う事も受け入れる必要がありました。
決勝は全てのProドライバーが背負っているものをぶつけ合う場、簡単に混乱する事が予想されましたが、その予想通りにリスボア後にクラッシュ発生、寸での所で回避が出来て大きなダメージを負う事にはなりませんでした。
これは例えガードレールと石垣に囲まれた小さなミスさえ一切許さないマカオでも、絶対に車を壊さないが信条の私にとってはラッキーな面でしたが、その際に完全に無傷では回避できず、負ったダメージでその後にタイヤパンクが発生したのが全てでした。
あのままSCランの中を6番手でリスタート出来ていれば、決勝のペースや目の前にいたD.ワッツが最終的に2位表彰台だった事を考えれば十分表彰台奪還の可能性があったという事。
SCラン中にチームとの無線でマシン後方から白煙が出ている事は把握、自身でも次第にエアが抜けている事は感じ、でも一瞬判断に迷いましたが諦められなくてコースに留まってしまった。
今思えばリスタートしてレーシングスピードで走行中にパンク発生しなくて良かったと思う部分と、どうせパンクするなら直ぐにPITに入れる所でなって欲しかったと思う部分が混在してます。
タイヤ交換の際、チームは迅速に処理してくれてSCランの最後尾に着けました。
ペースが悪いマシンをここマカオで抜きながら行くのは非常にリスクが伴います。
ましてはクラッシュによってマシンはバランスを崩し手負いの状態ですから、最初は冷静かつ慎重に挙動を確かめながらでした。
でもクリアが取れたラスト2LAPは正直自分自身”切れてました”(苦笑)、でも予選よりもハイペースで走れたこの2LAPがあったから、私は少し気分的に救われた気がします、そしてチームにも自分の”マカオへの想い”を走りで伝えられたと思います。
最後はトラブルでフィニッシュラインを通過できる事が出来ませんでした、これが唯一の無念でしたが昨年の”戦う前に戦列を去る”悔しさからしたら、この日本でレースをしていたら経験する事の出来ないハイレベルな戦いの中で、最低限の手ごたえが残っているのも正直な印象です。
既にマカオGTカップは1~2年前までのアジアのGT3レースではなく”ヨーロッパのGT3レース”と成っていて、自分が置かれた環境も激変、今まで以上にハイレベルな取り組みが求められています。
しかしアジアに居ながらにしてこの厳しい戦いが出来るマカオGPに更に自分を高めて、来年また必ず戦闘力を持った状態で戻ってきたいと思います。
今シーズン、残りALMS最終戦のセパンを残すのみですが、気を引き締めて臨みたいと思います。
応援ありがとうございました!』
さあ日本に帰って通常業務に戻るぞ~~!!