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純正交換タイプのエアクリーナーから、剥き出しタイプのエアクリーナーへの変更に伴い
パワーFCのセッティングをしました。
前回のセッティングは約2年前の2014年2月。
この時は純正交換タイプの【 R Magicトリプルパイパークリーナー 】で
305ps、35.6kg・mでした。
今回は、モアパワーを求めて【 R MagicパワーサクションクリーナーKIT 】に変更し、
334.4ps、39.5kg・mに大幅アップです。
その差 29ps、4kg・mと圧倒的。
ブーストは前回と同じ 0.85kg/㎝2です。
ここまでパワーアップしたのは空気流量の差です。
ターボ車の場合、タービンがいくらでも空気を吸おうとしてくれますから
タービンの前 ( エアクリーナー ) は極力抵抗を少なくしてあげたほうが効率がいいのです。
【 R MagicパワーサクションクリーナーKIT 】開発時、
サクションパイプの径を、ノーマルや一般的な社外クリーナーのパイプ径 ( 60φ ) から
70φに変更しただけで 7psも上がりました。
まさに吸気流量確保です。
ブーストの比較グラフを見るとわかるのですが、セカンダリーに切り替わったあと
最大ブーストになる回転数 ( インターセプトポイント ) が違います。
ブーストの立ち上がりにかなりの差があることが確認できますね。
乗っていても、セカンダリーに切り替わったあとの加速が明らかに違います。
剥き出しタイプのエアクリーナーがいかに優れているか、という見本のような事例でした。
ただ、ここでいつも議論になるのが吸気温度。
『 剥き出しタイプはエンジンルームの熱気を吸うから吸気温度が高くなる 』
というハナシをよく耳にしますが、純正タイプの場合、
クリーナーボックス自体が熱くなるので、実はタービン前の温度にさほど差はありません。
ブースト圧や条件にもよりますが、タービンが空気を圧縮したとき、
タービン直後~インタークーラー前の吸気温度はゆうに100℃を超えます。
吸気温度 ( エンジンに入る吸気の温度 ) を下げたいのなら、
インタークーラーに風が当たるよう位置を変える、
開口部の大きなバンパーを採用する、
インタークーラー自体が熱くならないようエンジンルームの熱気を逃がすボンネットを採用する、
インタークーラー自体を大型化する
などの方法が適切で、
純正交換タイプのエアクリーナーは決して優位とは限らないのですよ。
一度上がってしまった吸気温度が下がりやすいのは、
条件が整った状態の剥き出しタイプのほうが圧倒的だったりしますし。
R Magicの「く」マウントなんて、バンパーの開口部からエアクリーナーが見えますからね。
フレッシュエアーをばんばん吸えるわけです。
あ、上記はあくまでもターボ車のハナシで、NA車はハナシが違ってきます。
NAの場合、吸気流量だけでなく吸気流速も大事なので、
剥き出しタイプにして吸気抵抗を小さくしたり、サクションをやみくもに太くすると
パワーが落ちることもあります。
サクションの途中に“ 空気溜まり ” を確保しておくと
アクセルを踏み直したり踏み足したりしたときに必要な空気がどぴゅっと入るので
トルクが出しやすいです。
同時にCPUで加速増量を弄ってあげるとなお良しです。
最近のNA車のエアクリーナーボックスは、メーカーが作り込んでいるので
今のところ純正タイプクリーナーをおススメしています。
余談ですが…
今日セッティングしたFD3Sは、
ここ最近頻発している燃料ポンプハーネストラブルを未然に防ぐという意味で、
ハーネスの引き直しも同時に行いました。
( この作業はパワーには影響しません )
みんなもやったほうがいいよ。
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Posted at
2016/06/10 02:16:20