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先日のブログでも書きましたが、クラッチペダルのペダル踏力をいろいろと測ってます。
勿論、NDロードスター用ATS製カーボンクラッチも計測しました。
約140N。
純正が115Nで小倉さんが170N。
小倉さんは純正の1.5倍ですが、さほど重いとは感じませんでした。
それはね、FD3Sの純正が約170Nだったからなんですね。
だから違和感ないというか、しんどいとは感じなかったんですね。
ATSさんはその中間あたりなので、純正とあんまし変わんなくない?って印象です。
カーボンクラッチ特有の繋がるときのやさしさ(半クラのしやすさ)もあり、
まったく苦になりません。
あと、音振(おとしん=文字通り音と振動のことね)対策が非常に優れてる。
社外クラッチの場合、これはもう宿命のようなもんで、ある程度は仕方ないんだけど
これが見事に解消されてます。
一般的にはディスクにダンパーを仕込んで音振対策をします。
3型RFはフライホイールにも音振対策を施したダブルマスタイプのフライホイールを採用し
メーカーとしては神経質なくらい音振対策をしているのですね。
ま、RFは高級車だからね。
それがATSさんではダンパー類が全くないにも関わらず、ここまで音振対策ができているのは
不思議としか言いようがないくらい、メカの知識があるひとはたぶん驚くと思う。
ま、全くないというと語弊があるので追記するとするば、
3,500rpm以上でアクセル離して回転が落ちてきて、3,200rpm~3,000ちょい下回るくらいまでの
数百回転の間だけミッションから音出ますけど、許容範囲かな。
残念ながら、小倉さんはアイドリングでも、少し回転上げてもミッションから音出てます。
ぼくはあんまし気にしないんだけど、気になる人にはしんどいかもなぁ。
回っちゃえば気にならない音のレベルにはなるけどね。
さて、
3回に分けてクラッチの考察してきましたけど、何が言いたのかというと、
ATSのカーボンクラッチが素晴らしいということだけが言いたいことじゃないんですよ。
たしかにすごいんだけど。
「クラッチは消耗品だから減ったときに交換すればいい」って考えてる人が多いですよね。
あと、
「自分のクルマはパワー上げてないし、非力だし、強化クラッチなんて必要ない」
って人も多いよね。
違うんだよ。
もーね、みんな勘違いの先入観ね。
“ 強化クラッチ ” なんて昔から呼ばれてるからハードルが高くなってるんだと思うんだけど
“ スポーツクラッチ ” はクルマの性格を激変させてくれるものなのですね。
ぼくらチューニングに携わっている人間はそういうのわかってるから、
デモカーで、ましてやサーキット走るデモカーでノーマルクラッチなんてありえんからね。
そりゃRX-8やロドや86/BRZのようなNA車だと、パワー的にはノーマルでも充分走れるんだけどね
スポーツクラッチに交換した方が絶対たのしいし、なによりタイムが出るから。
それはね、「絶対」。
絶対に絶対。
プロドライバーの中にはクラッチディスク軽くするだけで1周コンマ数秒は確実に速くなるっていうくらい。
てことで、後回しになってたり、ノーマルクラッチのままフライホイールだけ交換するひとは
なんとなくもったいない気がするよってことが言いたかったんですね。
ま、社外スポーツクラッチが純正よりもずば抜けて性能が高くて、クルマがより面白くなるってことが
わかってもらえたらそれでおっけです。
いじょ。