
数か月前にFD3S前期用パワーコイル&パワーイグナイターAVのテストに入ったという
ブログを書いたんだけど、その後結果を書いてなかったんですよね。
察しのいいユーザーからは 「 テスト結果が良くなかったのですか? 」 的な問い合わせをいただいてました。
そう、そのとーり。
試作品がなぜかパワーが上がらず、原因不明で悩んでおりました。
こういうパーツって、「 パワーアップする 」という、数値でしっかり裏付けがないと販売したくないのですよ。
で、今回試作第2号が出来上がり、クランケのFD3S1型くんに装着し、テストしました。
このFD3S1型くんはノーマルエンジン、ノーマルタービンというごく普通のFD3S。
ECUはパワーFCに交換し、既に現車セッティング済みの車両です。
純正コイルは以前、新品に交換しているので健全な状態です。
イグナイターはノーマル。
テストは万が一のことを考えて、わりと低めのブースト0.75(プライマリーだけ0.8近くかかる)に設定しました。
全てのチェックは同じブーストでテストします。
で、まずは体力測定として、純正コイルのままパワーチェック。(グラフ1)
292.3ps、トルク35.6㎏・m
次にパワーコイル&パワーイグナイターAVポン付けでのパワーチェック。(グラフ2)
291.2ps、トルク36.9㎏・m
ピークの数値自体は下がりましたが、グラフを重ねると違いは明らかです。(グラフ3)
純正コイルとパワーコイルポン付けとの差、実用域の4,000~6,500rpmで比較すると平均で8psの差です。(グラフ4)
ポン付けでもあからさまに差が出たので、今度はパワーコイル&パワーイグナイターAV独自のセッティングを施します。
まずは点火タイミングを進めます。
具体的にはホントは言いたくないのですが、リーディングもトレーリングも5~6°進められます。
ちなみに、点火系パーツを強化していない場合だと、間違いなくノッキングを起こすだろうという点火時期です。
良い子のみなさんは真似しないでね。
壊れても知らんよ?
点火を進めるだけで一気に9psも上がりました。(グラフ5、6)
300.7ps、トルク37.5㎏・m
燃焼室内で “ 完全燃焼に近づいている環境 ” になっているので、燃料MAPをいじります。
更に7ps上がりました。(グラフ7、8)
307.7ps 38.6kg・m
純正コイル&イグナイターから、パワーコイル&パワーイグナイターAVに交換し、
更にそれに合わせたセッティングをすることで、かなりパワーアップすることが検証できました。
グラフで見ると差は歴然ですね。(グラフ9)
ちなみに、セッティングの中にはコイルへの通電時間MAPの変更も含まれます。
これを適正化することでより効果を生みますので、ご購入の方でご希望の方には通電時間の数値をお教えいたします。
ただ、これはショップとしてのノウハウの部分です。
お教えするには条件がありますので、ご購入を検討される方は事前にご連絡ください。
連絡ない場合はお教えいたしかねますのでご了承ください。
ということで、大きな成果が得られたのでFD3S1~3型用も発売開始します。
こちらからどうぞ
http://www.rmagic2007.net/shop/products/detail.php?product_id=1041
さて、
モーターズさんのYoutube動画の中で、
「 FD3Sのドアポケットだけでの購入ができないので内張Assy交換になる 」
という情報を出してしまいましたが、調べたところドアポケットの部品販売が再開しているようです。
ウソじゃないんです。
数年前に自分用に買おうと思ったら設定が無く、ドア内張Assyでしか買えなかったんですよ。
でも、今は買えるみたいなので、壊れている人は製造廃止になる前に買った方がいいかもですよ?
ちなみに価格は16,920円(消費税抜き)です。
Posted at 2020/10/14 00:43:42 | |
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