お客様より「オープンカーの幌ってどうやってメンテナンスしたらいいんですか?」とご質問を頂きました。
たしかに幌部分は「
ブリス」ではコーティングできません。
どのように綺麗に維持していけばいいのか難しく考えてしまいますよね
基本的にオープンカーの幌部分は、いろいろ触ろうとしないで薄めた
中性洗剤で優しく洗ったり、柔らかいブラシでホコリを出したり、掃除機でゴミやホコリを吸い込む程度のメンテナンスで十分です。
幌専用のカーシャンプーも市販されていますが、幌は車種によって材質が違います。
材質が違うのに、みんなが同じ液剤でメンテナンスってのは難しいのでは…
・ナイロン系
(防水塗料でコーティングされているので硬いブラシでこすったり強い洗剤を使うような激しいメンテを行うと防水効果が落ちます。撥水スプレーで撥水効果は復活しますが生地からの雨漏りがないようであれば無理に撥水させる必要はありませんよ)
・ビニール系
(テーブルクロスに使われている材質とほぼ同じです。昔はリアスクリーンがビニールの車種多かったですよね。経年劣化する材質ですので曇ってきたら磨いて綺麗にすることもできますが、あまりにもヒドい物は交換したほうが良いでしょう。劣化することを前提にしている材質ですので交換しやすく作られてるケースが多いです)
・軟質プラスチック系
(ジープやトラックなんかに多いかな)
・オーニング
(テント用の布 対候性が高い 丸めて収納するような車種はこれが多いです。劣化すると縫い目から雨漏りしてしまうこともあるので洗うときは気をつけましょう)
・ポリエステル
(ざらざらしてるのに光沢があるのはポリです)
・綿
(ヨットの帆なんかにも使われてて防水性があるのに若干、通気性がある珍しい材質です。編み方で防水性を出している物は硬いブラシでこすると毛羽立ってしまい防水性能が落ちますので洗車機も絶対NGです)
・本皮
(かなり古い車種に皮製の幌がありますがメンテ方法が特殊です。基本的には濡らして絞ったクロスで拭く程度のメンテに留めておきましょう。ここに書かれているメンテ内容も無視して良いです。むしろガレージ内に保管しておいて劣化しないようにしましょう)
オープンカーの幌の材質には規定がありませんのでこの他にも、いろいろな材質が使用されています。
洗剤メーカーも一概に「これを使ったほうが良いです」とは言い切れないのが幌の難しいところなのです。
とりあえず
・ゴミやホコリは掃除機で吸うほうがブラッシングよりはダメージが少ない
・水洗いするときは縫い目や編みこみをつぶさないように優しく洗う(毛羽立ちを少なくする)
・洗浄効果の強い洗剤を使わない(撥水が落ちたり縫い目からダメージを受けます。洗剤は中性の物を薄めて使用しましょう)
・ブラッシングするときはスーツのブラッシングに使うようなやわらかい物を使ったほうがダメージは少ない
・撥水スプレーで撥水は復活できる(繊維にダメージの少ない物を使用しましょう)
・ワックス等の油脂製の物は、生地を痛めやすくなりますので使用しないほうが良いでしょう
この程度のことを頭のかたすみに入れてメンテナンスをすると良いでしょう。
とは言ってもオープンカーは、どんなに大事にしていても長く乗ってればそのうち雨漏りしてきたりキシミ音が出たり幌が破れたりします。
これは構造上の持病ですので、どうしようもありません。
オープンでなくても同じように10年、同じ車に乗れば塗装は傷みますしボディもゆがみます。
塗装の劣化は「ブリス」のような高性能コーティング剤で抑えることができますがオープンカーの幌は、コーティングできませんので傷みます。
穴が開いたりズレが出てきたりゴムパッキンが傷んで雨漏りします。
これは鉄製で塗装され保護されているボディと、保護されていない幌部分に差が出てるだけなのですが気になっちゃいますよね
それでもオープンカーには、それらを吹き飛ばすくらいの魅力があります。
私はNBロードスターとビートしか所有したことはないのですが、バイクの爽快感と車の居住性の良いとこ取りをしたのがオープンカーです。
山を走れば木々のすがすがしい香りを感じ鳥のさえずりや川の流れる音が聞こえ、夜空の満天の星や都市の夜景やライトアップされた並木道も肌で直接感じ取ることができます。
新しいNDロードスターもちらほら見かけるようになってきましたが、見かけるたびにほしくなります。
とにかくオープンカーっていいですよね
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Posted at
2015/10/23 16:12:29