この日は、付き添いにより試乗をしてきました。まず最初はマークXです。
エンジン
4GR-FSE、2500cc筒内噴射ガソリンエンジンです。レギュラー燃料対応仕様です。レギュラー仕様ですが、203馬力も発揮しています。これまでも何度かGRエンジン車には乗っていますが、筒内噴射エンジンはドロドロした感じがありながらもパワーは出ていて、ポート噴射エンジンはスムーズな回り方の一方で、出力やレスポンスはやや劣るというものでした。しかし、このレギュラー仕様エンジンはその中間という感じでした。すなわち、ドロドロ感は控えめながらレスポンスはやや劣るというものです。しかし、203馬力というのはこの車を十分以上に加速させるもので、余裕ある運転が可能なエンジンです。エンジン音は、4000回転を超えると獰猛な音を立てるようになります。これが結構気持ちよいです。GRエンジンは力強い音が特徴ですね。
トランスミッション
6速ATです。変速は大変スムーズでした。マニュアルモードの変速レスポンスも結構すばやいですよ。以前、3GR-FSEエンジン搭載の
クラウンロイヤルに試乗したときに、「2500ccエンジンをトランスミッションを上手に使いながら走ると楽しい」と書いたことがありましたが、そのとおりの感じがしました。
乗り心地と操縦性
見てお分かりのとおり、背が低いボデーということがあり、サスペンションストロークが短いような印象でした。すなわち、路面からの突起はうまく乗り越えるのですが、ストローク量が足りないようで車体がゆすられます。乗り心地が悪いということはありません。どちらかというとスポーティーカーに良くある乗り心地です。タイヤが60扁平ということがあり、そこでショックを丸めている可能性はありますね。セダンボデーでありながら、4ドアクーペのような乗り心地です。4ドアクーペですので、席の前後での乗り心地の差が少ないことが特徴として挙げられます。
ハンドリングはトヨタ共通の「そこそこダル」なもので、過敏な感じはしませんから、長時間乗るとこのよさに気が付くでしょう。ただ、短時間の試乗だと「ダル」ということだけが印象に残ってしまうかもしれません。
ボデー
これはもうしっかりしています。ミシリともいいません。ボデーは先にも書いたとおり4ドアクーペ的で、サイドウインドーがかなり寝ています。そのため、席に座ると圧迫感を感じます。それを席を落とし込んで狭く感じさせないようにしています。スタイルが流麗な感じですので、まあ、仕方がありません。この車とは逆の方向であった110マークⅡがオジサン臭いといわれたので、その対極に方向転換した旧型が成功したため、今回のスタイルになったのでしょう。それと、運転席から見た前の風景も、「西洋風呂に体を沈めたときの感じ」であることは付け加えておきます。
装備品
この車の内装は、派手というかbBっぽいというか、新しい感じです。「シルバーアクセ」なる本?があったような気がしますが、その感覚です。下品と思う方もいるかもしれませんが、結構好きです。たとえていうなら、「ステージ衣装感覚」です。非日常な感じがしますね。ところが、ワイパーが旧式のブレードであったり、タイヤが貧弱だったりと、気にしない人は気にしない部分でコストダウンが計られています。比較的上級のグレードを選べばそうでもなくなります。
まとめ
佐藤浩市が宣伝をしていますが、これはぴったりですね。「肉食系課長」とでもいいましょうか。その代わり、欧州車的味わいや、ドライバーズカーといった雰囲気は皆無ですので、ファッションの一部として選ぶと良いと思います。しかし、誤解にならないようにいいますが、走行性能もなかなかのものですよ。前面に出てくるのが「シルバーアクセ感覚」「肉食課長の車」「非日常感覚的内装」だということです。できれば、山岳路で乗ってみたかったです。
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試乗 | クルマ
Posted at
2010/02/07 23:39:54