
日産のジュークは、小型クロスオーバー車としてはかなり早い時期に展開されました。ユニークなフロントマスクと小さなボデー、1500ccを選べばかなり割安感を感じられる、という点で、この種の車の先駆者といえます。
しかしその後、意外にもクロスオーバー車が飽きられているような市況になっていること、ホンダのヴェゼルが登場しているなどのことを受け、ジュークはマイナーチェンジを行いました。ジュークの特徴であった「シャープな眼差し」が見直された他、特に走りの性能が高められた印象はありません。
エンジン
HR15DEデュアルインジェクターエンジンに変更はないようです。もとより滑らかなエンジンです。また、この種の車で、しかも1500ccエンジン車を購入する方は「気分を味わう」方が多数を占めるでしょうから、なおさら価格の上昇を招くエンジンの変更は意味をなさないことでしょう。
トランスミッション
こちらも変更はないようです。過剰な省燃費性能を追求していないためか、変速スケジュールも適当で、やや重い車体をそこそこの出力のエンジンで補うトランスミッションとして、適当なものになっています。
ブレーキ
特に変更はないようです。
ステアリング
特に変更はないようです。
サスペンション
しっかりしながら適度に柔らかい乗り心地になっており、乗用車として安楽に乗れる乗り心地になっています。今はなき「デュアリス」にも近い乗り心地です。実用モデルではないことからか、よく躾けられている印象です。
ボデー
この車は、ボデーが全てとも言えます。この車の後に発売された、Z34型フェアレディZと同じデザインテーマで描かれたフロントマスクは、今回のマイナーチェンジでよりシャープになりました。
前方より、マイナーチェンジ前後の比較
後方より、マイナーチェンジ前後の比較
私の好みからすると、この種の「ヘッドライトにボデー外板が食い込んだデザイン」は既に古いのですが、それでも目つきが鋭くなる改変がなされています。
室内の「センターコンソール部塗装」は、マイナーチェンジ前ではボデー色ではなかったでしょうか?選べる色は3色になっているようです。ドアミラーやフォグランプベゼル、ドアハンドルを赤、白、黒、黄?から選べるようになっていますが、私はボデー同色か黒以外は、若干センスに難を感じてしまいます。古い感覚なのでしょうか?
まとめ
この種の流行商品は、時代に消費されてしまうのだな、と感じてしまいました。ジュークが登場してもう4年ですか。旧来の感覚ならフルモデルチェンジの年ですから致し方ないとは言え、当時の流行がどれも古くなっています。クロスオーバーという部類ですら、レクサスNXが発売されているものの若干古い印象が拭えません。
今の流行は、「ややコンベンショナルなデザイン」に振れています。則ち、ヴェゼルの方が今風、と見られることでしょう。とはいえ、ビッグマイナーチェンジをすることまではしないでしょうから、よりシャープなデザインという方向性を推し進めた選択は、あながち間違いではないか、と思います。
それにしても、このジュークは「色の取合せに疑問を感じる選択」が出来るところが却って困ってしまいます。標準の「赤銅色のホイールカバー」にも少々疑問を感じるところなです。購入時、あんまり変な取合せにしてしまうと、乗っている人のセンスを疑われることにもなりかねません。
また、あまり色の上で「落ち着きがない」組み合わせにしてしまうと、意外に早く飽きてしまいますよ。どうぞ、購入時には熟慮を重ねてください。
参照して欲しい記事
ジューク登場時の試乗記
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Posted at
2014/09/21 17:38:58