
アルバイトの記憶 スペード社シリーズ
先日、
3番目のアルバイト当初のことを書きました。このアルバイト場所では、普段の学校生活では会わないような方々の様子を見たり話したりすることができ、貴重な経験が出来ました。
中でも鉄腕女子大の人たちは最大8名と、総数の中でも多数派でした。それだけの人数になると、当然鉄腕女子大の方同士の会話は学校内の話し方となり、私は職場にいながらあたかも女子大の中に入り込んだかのような気持ちになることもありました。
その中で最も驚いたのが、鉄腕女子大の方で年齢が同じ人同士と、上級生が下級生を呼ぶ際は、「苗字による呼び捨て」が行われていたことです。
この時からさかのぼること9年前の小学5年生の時、私が所属していた学級では、「呼び方の見直し」が行われました。理由は説明されませんでしたが、どうやら侮蔑的な呼び方によるいじめの恐れが見られたことが原因のようです。
「日本花子」さんを例にとると、基本的な呼び方は「日本さん」または「花子さん」です。本人に対して申請して許可を受ければ、名前を基にした呼び方も可能です。
女子が呼ぶ場合には、
・花ちゃん
・花ぴょん
・花ピー
・花リン
などが多かったです。
一方男子は、まだ他人をさん付けで呼ぶのは気恥ずかしかったのか、
「日花(ニチハナ)さん」
という呼び方が多かったようです。
私はというと、「他人をさん付けで呼ぶのは、小学生としては少々早いような気がするが、大人はそうなのだから、今のうち訓練するのは良いね。」
と、好意的に受け入れました。「太陽にほえろ!」では、「山さん、長さん、ゴリさん」などと、年上を「あだ名+さん付け」でしたし、「島さん(殿下)、三上さん(テキサス)、滝さん(スコッチ)、岩城さん(ロッキー)、原さん(ジプシー)」など、「苗字+さん」も多く見られたので、私もそんな風に呼んでほしいと、アンケートに回答したものでした。
再び鉄腕女子大の方々の話に戻します。私が入社した頃、鉄腕女子大の4年生には、
「ダイコンさん」:大物政治家の娘によく似た人
「そばつゆさん」:シャープな輪郭と若干茶色のショートヘアが良く似合う人
「納豆さん」:お嬢様ルックが良く似合う、育ちが良さそうな人
がいました。
打ち上げの際に、何と納豆さんが野比さんのことを、「野比~」と呼んでいたことに私は卒倒しそうになりました。上品な雰囲気と苗字呼び捨てが、どうしても結びつかなかったためです。
もちろん、ダイコンさんやそばつゆさんも、野比さんや三田村さんのことを、それぞれ呼び捨てにします。もちろん、ダイコンさん、そばつゆさん、納豆さん同士も、「ダイコン、そばつゆ、納豆」と、呼び捨てにしていました。この日の後のこととなるのですが、ダイコンさんやそばつゆさんは私のことを呼び捨てにし、そこでも私は卒倒しそうになりました。
まあ、他人が人をどのように呼ぼうと、そこに私が入り込む余地はありませんので、私が口を出すことではありません。しかし、お互いを「ちゃん付け」で呼ぶ女子とは違い、さばさばしている、さっぱりしている、感じが、何とも好ましく感じられました。
次シーズンの場でも、「野比さん」「三田村さん」も、お互いを呼ぶ際には苗字での呼び捨てを踏襲していました。聞いたところ、どうやら中学校から大学までの内部進学者らしく、10年間も一緒に過ごしたことになるのですね。
アルバイト場所には、その他にも「不実行女子大」や「本所女子大」、「首都女子大」など、鉄腕女子大と概ね同じ位置づけの人たちもいました。しかしそれぞれ一人で働きに来ていましたので、他人を呼び捨てで呼ぶ姿は見られません。従って鉄腕女子大の方々の呼び方は、女子大だから、ということではなく、中高大エスカレーター組織に属していたためのものかもしれません。
意外に耳にしない「呼び捨て女子」ですが、皆さんの周りにはいましたか?
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スペード社 | ビジネス/学習
Posted at
2024/01/21 23:33:55